1141274752 公開 2024-9-18 08:37:00

エンジンのピストンについて質問です。F1のピストンは市販車のものよ

エンジンのピストンについて質問です。
F1のピストンは市販車のものよりもかなり薄いですよね?
仮に市販車をサーキット専用にしたい場合、ピストンをできるだけ薄くするほうが高回転まで回せるから出力アップという面では良い手段だと思うのですがチューニングショップのピストンを見てみると全然薄くありません。
あれは耐久性も兼ね備えたいからあんだけ分厚くしてるのか、それともただ単に技術や図面が無いからなのかどちらなんでしょうか?

k_f107163961 公開 2024-9-22 10:35:00

名称不明さんへ
もう既に幾つもの回答が付いていますので、見聞きした事を追加させて頂きますね。(^^)
分解したエンジンを幾つか観察して行くと、最近のエンジンは進化したなぁと思わせられます。
ピストンをペラッペラ(苦笑)にするのはmoving partsの軽量化を狙ってですが、必然的に高回転化で高出力を狙う、と言う面が出て来る。
なので、エンジンデザインとしては短ストローク大ボア型に成ります。
ストローク長が短いから「ピストンの首振り」も抑えられる、我慢が出来る範囲に留まる。
以前は2輪のoff車のピストン(単気筒の大排気量)を流用したりもしましたが、押し並べて寿命は短い。長くても1〜2万km程度走ったらエンジンを開けて、シリンダーのボーリングはやらずに済んでも、ピストン + Ringの交換をする、という手間を掛けてやれるでしょうか?
最近のエンジンは進化している。のはピストンを見比べてみても判ったりします(薄肉化に加えて摺動面積減)が、ピストンPinの方で軽量化をしてたりします。
ピストン自体はアルミ、ジュラルミンなので、1円玉程度の量を削り落としてもたった1g"しか"軽量化出来ません。
これに対してPinは鉄。なので、コンロッドとの接合部より外側(両端)をテーパーに肉抜きしたい。(荷重に応じた減肉加工)
量産品ではテーパー形状は難しいのか、違った形だったりしますけど、肉抜きを施した物が散見出来る様に成って来てる状態なのです。
次。
コンロッドの小端部もピストンと同様に軽量化したい部位です。が、製造法の主流は熱間鍛造だったので、どうしても重量の誤差が大きい。
4気筒とかでバランスを取る為に、この小端部の先に昔は、削り落として調整する為の余肉を持たせてたりしました。
これが、鉄の微粉末を型で押し固めてから焼結する方法に変わって来た。すると、1回1回、粉の量を計って投入するので誤差が少ない。ので、調整の為の錘を設けなくても良く成る。
結果、鍛造より引っ張り強度は若干劣っていても、軽量化する事が出来たのです。
これに加えて更に進化し、小端部の輪の厚みを変える様に成って来ています。
クランク軸側へは燃焼での衝撃荷重が掛かるので、受圧面積を旧来通り設ける。一方、ピストンTop側はピストン等の部品の質量が引っ張りで掛かるだけなので、受圧面積が少なくて良い。
結果、単純な輪では無くて、先細な形状に変わっている。
そして、大端部側でもコンロッドキャップとの組み立て法が進化してクローズinの可能性が減った結果、大端部から中間のロッド部への形状が、扇形からすんなりと連結する棒状に変わって来た。
エンジンはレブリミット迄回して、そこでアクセルoffを急激に行うと、燃焼圧や掃気圧が掛からなく成ってピストン他の質量分だけに成ります。すると、ヘッド方向に激しく引っ張られる事に成る。
ここでもし、大端部の剛性やキャップの強度が低いと、クランクPinを囲む円が楕円に変わる様にコンロッド大端部が変形し、油クリアランスが無く成る。
これで焼き着けば、コンロッドが首を振らなく成ってクランクケースの横腹を破ってコンニチハしちゃう。(だから扇形にしていた)
昔は貫通穴にボルトを通して、ナットで止めていたコンロッドキャップ。位置合わせの為のPinを別に設けたりもした。それが、コンロッド本体に雌ねじを切って、キャップの位置決めも兼ねるリーマーボルトに変わった。
のが、焼結化で一体で作っておいて、楔を打ち込んで割ってキャップを作る様にした。
2つに割った物なので、Pinを入れなくてもぴったり嵌まる。d(^^)
と言う事で、何もピストンに限った話じゃ無く、トータルで可動部の軽量化が行われている、、、のです。d(^^)
もうちょっと。
エンジン内で高回転化した時に一番シビアなのがヘッド周りです。だから、DOHCにし、多弁化が進んだ。
で、量産車の場合、弁ばねが一番シビアだったりします、高温環境下で繰り返しの数が百万とか150万とか言われるので。
なので、4.5巻を4巻にしたのかな、暫く前に某ヨタは随分と大規模なリコールを発生させてしまっていたりします。よね?(トーションバーばねとして考えると、巻数を減らすと捻り量が増えた事に成る)
大昔は線の断面形状は卵形が良いと考えられて来たのですが、実は卵形よりも楕円の方が応力集中が少なくて良い事が判った。から、それを量産化した。更に進化させようとして、、、です。(苦笑)
4弁化する事によって、カム軸カム山が擦る箇所が倍に増える。
これを嫌って、カムのベース円の部分ではタペットと擦れ合う面積・当たり幅を狭くする事で、摩擦損を低減してる。けどそれにも飽き足らず、ローラーを入れる事が増えた。
潤滑油ポンプも、クランク軸端に大径トロコイドを直結、だと周速が速くて摩擦損が大きく、燃費に響くばかりか油温もUpしちゃう。(ので油クーラー追加か?!)
独車を範とするなら、別体の油ポンプを油パンの奥深くに沈めて、減速して回す方が良い。
こういう構造に変えるなら、同じトロコイドポンプだとしても小径化出来る。
そもそも、高回転化するならクランク軸のカウンターウェイトも(数も形状も)変えねばいけない。
と言う事で、単にピストン形状に留まる話では無く、トータルで考えなきゃいけない事なのです。
中々解り難い話ですよね。(^^;) 何か有れば補足なさって下さいな。

mak1230242145 公開 2024-9-22 11:46:00

チューニングショップのピストンでもNA用とかはF1までではないですが薄いの有りますよ。
もちろん耐久性も必要なのでF1と比べると厚いですが。
チューニングショップので良く見るピストンはターボ用だと思いますが、ターボだと薄くする重量減のメリットより、高ブーストに耐えれる強度を追及しているので薄くはなっていません。
なにせ、ブースト2キロオーバーでも耐える強度を持っており、重量減目的でピストンを替えるのとは目的が全く異なります。

gen1239788115 公開 2024-9-20 15:31:00

もっと簡単な話です。
使用するオイルが対応していないためです。
エンジンの総出力はトルク×回転数なわけですが、
回転数の限界はピストン速度です。
回転数が上がればシリンダー内のピストンの動きが速くなり、
限界を超えると摩擦で焼き付いてしまいます。
その焼き付き回避するためにエンジンオイルが必要になります。
これは市販車でも同じこと。
F1のエンジンは
燃料も含めて特段市販車と差があるというものでもないです。
ただし、エンジンオイルのみはかけ離れた品となっています。
1万~2万回転でも耐えるエンジンオイルは
非常に粘土が高く、冷めた状態では回らない。
だからF1は冷めた状態で自力でエンジンをかけることができません。
とはいえ、実際2万回転というのは市販車でもなくはない回転数で、
日本メーカーの小型バイクでも2万回転のものはある。
当然、市販のエンジンオイルを冬場に使っても実用に耐えます。
もちろん、
市販小型バイクとではシリンダーのサイズが違うので
大きなシリンダーなら一回転で動く長さが長くなってピストンの速度が上がる
といった事情もありますけどね。
F1はそこまで硬いオイルを必要としているのは
まさにその薄いピストンを使うためという部分も大きい。
何度も言いますが、
エンジンの回転数はイコールピストンの動きの速さと量そのものです。
ピストンの軽量化はそのままエンジンのエネルギー効率につながる。
レーシングカーでなくてもピストンが軽量で損することはない。
薄くしても強度的な問題はほどんどないです。
しかし、ピストンが薄くなると表面積が狭くなり、
オイルの幕を維持しにくくなります。
つまり焼き付きやすくなる。
分厚いピストンと言っても分厚い板が必要なわけではなく、
シリンダーとの接地面が大きく必要なだけです。
市販車やそれをベースとしたカスタムカーには
自力でエンジンを始動させるために柔らかいエンジンオイルを使わざるを得ないですが、
そのエンジンオイルで対応できるピストンの厚み、薄さに限界があるのです。
F1用のエンジンオイルを外部で加熱して
エンジンをかけるときに流し込む設備がないと、
F1のような薄いピストンを使用できないのです。
つまりはF1マシンでも
イベント等に持ち出されているデチューンされたものは
レースに使われているものと何が違うのかっていうと
ピストンをまず交換してあるってことですね。
まぁ他にも焼き付き対策はやりようはありますけどね。
メリットよりデメリットが勝ってしまうので誰もしないだけで。

1020790754 公開 2024-9-20 00:28:00

ただ単にそこまで高額なピストンは誰も買わないから。

ra_104086617 公開 2024-9-18 18:54:00

要求される耐久性がちがう、いまはパワーユニット(エンジン、ターボ、ミッション、バッテリー、制御回路)の台数制限があります。
100Kmほど持てばいい想定になってます。
制御回路(ECU)はマクラーレン・エレクトロニクス製のみです。

125921315 公開 2024-9-18 13:39:00

まぁ材質が違うだろうな。
F1のピストンは超高性能・高額な材質をレースに支障が出無いギリギリの耐久性を持たせてやっていると思われるけど。
ターボの有無も関係してるのでは(回転でパワーを稼ぐのではなくなるのでピストン強度が必要になってくる)
市販車は要求される性能・コストが違う。
ピストンを超薄くすると他の所も大幅設計変更で相当なコストが見込まれる。
無いだろうな。
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