sym12135572 公開 2024-10-16 21:41:00

ACEA規格に規定があるHTHSはオイルが超過酷な状況で不可逆的に壊れた

ACEA規格に規定があるHTHSはオイルが超過酷な状況で不可逆的に壊れた時にも保っている粘度のことだと思います。
では100℃にもならないゆっくりな日本の一般使用でも高HTHSはエンジン保護についての有意差は確認できるのでしょうか?

got1015523907 公開 2024-10-17 09:26:00

油温計で100度になっていなくても、エンジン内や加速時などは一時的に100度を超えることは多々あると思いますよ。そのときにエンジンを守れるか、摩耗が進むかの違いが出ると思います。

1010483508 公開 2024-10-17 05:50:00

まずHTHS粘度はACEAに限らず普及しているエンジンオイル規格全般で規定があります。
そもそもとしてSAE粘度にHTHS粘度の規定があるわけですのでSAE粘度のオイルは全てHTHS粘度の規定があるといえます。
質問にある「ACEAに規定があるとHTHS」とはおそらくA3/B4やC3などに見られる3.5cP以上の規定かと思います。これについてもACEA独自というわけではなくAPIディーゼル規格にも見られるものです。
これらは従来は40番の粘度での運用を想定していた条件において30番を使用するケースに対応するものです。3.5cPというのはワイドレンジxW-40における下限値となりますので、それらxW-40においては元々が3.5cP以上となるので3.5cP以上という規定は意味がないのです。
HTHS粘度について言いますと不可逆ではなく可逆的なものです。
HTHS粘度における粘度低下は所謂TVL(Temporary Viscosity Loss)で一時的なものとなります。これはポリマーがせん断条件下で引き伸ばされる事で粘度な低下するものでせん断から解放されると戻ります。
不可逆なのはPVL(Permanent Viscosity Loss)の場合で、これは物理的にポリマーが千切れてしまうため元には戻りません。どちらも同じせん断安定性という言葉で纏められる事がありますが混同には注意が必要です。
規格上のHTHS粘度は150℃での粘度ではありますがそれ以下の油温、例えば実用油温域であっても摩耗との相関性はある程度あります。
もちろん連続高負荷時などの極限的な運用時でのマージン確保という意味合いもありますが、一般運用における保護性の確保という側面も持ち合わせています。
ただ一般運用のみで言えばその保護性の差は摺動面の材質や表面処理、またオイル側のフォーミュレーションによりある程度埋められますので実際には有意差が出ない、もしくは許容できる範囲になるという事はありえます。近年の低HTHS粘度なオイルとそれに対応するエンジンはそのあたりも考慮したものとなります。
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