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【まるでドラマ】鴻海をけん制し、株価をV字回復させ、日産とホンダの統合を進める経産省の凄腕ぶり ...

2024-12-20 07:00| post: biteme| view: 785| コメント: 0|著者: 文:ピーコックブルー

摘要: 日産にもホンダにも経営統合のメリットがある 2024年12月18日、日本経済新聞は「ホンダと日産が経営統合に向けて協議を開始する」と報じました。現時点では両社から公式な発表はないものの、メディアでは持ち株会社 ...

【まるでドラマ】鴻海をけん制し、株価をV字回復させ、日産とホンダの統合を進める経産省の凄腕ぶり

日産にもホンダにも経営統合のメリットがある

2024年12月18日、日本経済新聞は「ホンダと日産が経営統合に向けて協議を開始する」と報じました。

現時点では両社から公式な発表はないものの、メディアでは持ち株会社の設立や出資比率の検討に移ったことが伝えられています。経営不振にあえぐ日産が生き残る道はもはやそれしかないという状況であることから、経営統合が実現する可能性は非常に高いと見られます。

実際、両社が経営統合するメリットは決して少なくありません。

それぞれのグローバルにおける新車販売台数は300~400万台規模となっていますが、経営統合によって、トヨタグループやVWグループに次ぐ世界第3位の巨大自動車メーカーグループが誕生することになります。

そうなると、これまで以上に開発や生産、販売といった部分で「規模の経済」によるコストメリットが生まれるため、中長期的には全体として利益率が向上することは確実です。

日産の経営不振の直接の原因は、中国事業の不振に加えて、売上(販売台数)が少ないことよりも、売上を得るために多額のコスト(販売奨励金)を支払っていることで営業利益率が悪化してしまっていることにあります。

また、そのために研究開発に十分な投資ができず、魅力的な商品が少なくなり、その結果さらに販売コストが上昇するという悪循環におちいってしまっていました。

>>日産を代表する主力モデルは? 公式画像でチェックする

一方、あるシンクタンクの試算によれば、両社が経営統合することで2兆円近いコストカットが可能であるといいます。

これが実現すれば、両社の営業利益率が大きく改善し、将来に向けた投資もおこなえるようになります。

現在の自動車産業は、電動パワートレインやSDVなど、新領域における技術開発が強く求められていますが、当然のことながら、新しい技術の開発には相応のコストが必要です。

その点、世界中の投資家から資金を集めているテスラや、肥沃な国内市場を持つ中国系自動車メーカーが有利となっているのが現状です。

このように考えると、両社の経営統合はホンダが日産を救済するという側面もありながらも、ホンダにとっても少なくないメリットがあると言えそうです。

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#経営統合 #日産 #ホンダ #販売不振 #株価

経営統合の相手がホンダ以外考えられない理由

ある業界関係者は、このビッグニュースの裏には「巨大な力が働いている」といいます。

「今回の経営統合の黒幕、あるいは立役者は、まず間違いなく経済産業省でしょう。

通常、民間企業に対して政府が直接的に働きかけをおこなうことはありませんが、日産ほどの大企業となると話は変わります。

2万を超える従業員を抱え、およそ1万5000社の取引先を持つ日産が倒産することがあれば、日本経済に与える影響は計り知れません。

>>日産を代表する主力モデルは? 公式画像でチェックする

政府の役割は日本の国益を守ることにあるため、なんとしてもそれだけは阻止しようと動いたと考えられます。

おそらく、経済産業省が両社に経営統合の提案をおこない、それを受け入れた場合、両社もしくは新会社に税制優遇や金融支援が講じられるという流れだと思います。

経営統合の相手としてホンダが選ばれたのは、すでに両社が協業関係にあったという点にくわえ、日産を受け入れるだけの企業規模があることが大きいと思います。

なぜトヨタではなかったのかと言うと、あまりに巨大な企業が誕生してしまうと競争力が働かなくなってしまい、かえって国益を損なうおそれがあるためと考えられます。

そういう意味では、日産のパートナーとなることができるのはホンダだけだったと言えます。

ただ、ホンダにとって日産を積極的に受け入れるメリットは大きくないため、税制優遇や金融支援という『ニンジン』を引っ提げて、経済産業省が両社に経営統合の提案を仕掛けたと見ています」

台湾のホンハイも提携の打診をしていた

また、台湾の巨大テック企業である鴻海精密工業(以下、ホンハイ)が日産の買収を企てていたという報道もあります。

前出のある業界関係者は「この点も、経済産業省が経営統合を急ぐきっかけになったと思います」としたうえで、次のように続けます。

「BEVの開発を進めているホンハイにとって、多くの技術や生産設備、さらには販売ネットワークを世界に持つ日産は、のどから手が出るほどほしい企業です。

さらに、ここ数か月の日産は株価を大きく下げており、ホンハイから見ればバーゲンプライスだったことは間違いありません。

ホンハイ自体は優良企業ですが、日本を代表する企業が外国資本に買収されることは国益の観点から好ましくありません。

この点においても、経済産業省が経営統合を推進する動機があったと言えます。

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ホンハイをけん制し日産の株価も回復させた経産省

ここからはあくまで妄想です。

経済産業省としては、買収を阻止するためにまず日産の株価を回復させることが必要だったはずです。

実際に経営統合をするにはそれなりの期間を要しますし、株式市場に直接的に介入することはもちろんできません。

そこで、経済紙に経営統合の可能性をリークすることで、買収をねらう外国資本をけん制したのかもしれません。

これが事実かどうかはともかく、経営統合のニュースを受けて日産の株価は急速に回復し『お得感』は薄れています。

また、日産のバックに日本政府の影がチラついているとなれば、外交上の観点からも、海外企業が買収を強行するのは難しくなると思います。

繰り返しになりますが、あくまでこれは妄想です。

ただ、このようなシナリオを事前に描いていたとするなら、経済産業省の人々はとてつもなく有能であり、日本の国益を守るうえでの超ファインプレーと言えるでしょう。

妄想ついでに言えば、1990年代後半に日産が倒産の危機にあった際、フランス政府をバックにつけたルノーが日産を買収したことも無関係ではないかもしれません。

『あの時、日産を助けられなかった』という想いが経済産業省を突き動かしていたとしたら…と考えると少し胸が熱くなります。まぁこのようなナニワ節は経済ドラマの中だけの話とは思いますが。

いずれにせよ、最新のニュースではホンダと日産、そして三菱も視野に入れた巨大な経営統合が本格的に動き出していることを告げています。

この統合が自動車産業、そして日本国民にどのような影響をもたらすのかはまだわかりませんが、少なくとも、現時点で取り得る最善の選択肢のひとつであることは間違いありません」

(終わり)

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