「GRヤリス エアロパッケージ プロトタイプ」が初公開TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は1月10日に開幕した「東京オートサロン2025(TAS25)」にて「GRヤリス エアロパッケージ プロトタイプ(以下、エアロパッケージ)」を公開した。 エアロパッケージは、その名の通り「GRヤリス(DAT)」をベースに以下の6つのエアロパーツをパッケージで装着したモデルで、説明員によると車両トータルで空力性能を追求した仕様だそうだ。 <装着パーツ> >>「GRヤリス エアロパッケージ」を写真で詳しくチェックする ◎あわせて読みたい: 富士でテストの真っ最中フロントフェンダーとボンネットには、エンジンルーム内の空気を逃すダクトが備わっており、空力の流れを整えつつ、エンジンルーム内の熱を逃す狙いがあるという。コンパクトなボディに高出力ターボエンジンを搭載するGRヤリスは元々熱がアキレス腱となっており、こちらはかなりの効果が期待できるそうだ。 フロントリップは、フロント周りのリフトバランスを補正するもので、ぱっと見表からではわからないが、フロントバンパー下部に取り付けられた3cmほどのゴムのフラップのようなもの。思わず「これだけで効果があるんですね」と聞いてしまったが、説明員によると「かなり効果がある。走行風がリップの壁に当たって狭いところを通っていくので風の流れが速くなりダウンフォースが得られる」とのことだ。 可変式リアウイングは、3段階の角度調整ができる仕様で、展示車は3段階の真ん中でダウンフォースと燃費(抵抗)のバランスを取った状態とのこと。取付ボルトの位置を変えることでダウンフォースを強めたり、抵抗を抑えたりと、コースやコンディションに応じてセッティングができるようになっている。 リアバンパーダクトは、バンパーのサイドに穴を開けてパラシュート効果を抑制するもので、ダクトから風を逃すことで空気抵抗を抑えている。フロアカバーは、フロア下の燃料タンクの両サイドにプラスチックのパネルを取り付け、床下の空気の流れを改善しているという。 エアロパッケージは現在のところプロトタイプだが、現在富士スピーウェイなどでテストの真っ最中。GRヤリスの開発を担当した大嶋和也選手の手で詰めの作業を行なっているそうだ。 ちなみに富士スピードウェイでは秒単位でタイムアップが見込めるほど効果が確認できているとのこと。パーツ単体ではなく、6つをセットにして組み込んだパッケージモデルとして販売したいそうだ。 >>「GRヤリス エアロパッケージ」を写真で詳しくチェックする ◎あわせて読みたい: エアロ以外にも手が入った“Ver.2.1仕様”エアロパッケージには、RCグレードにオプション設定される「縦引きパーキングブレーキ」もインストールされていたほか、フェンダーとバンパーを締結するボルトも取り付けられていた。 このボルトはラリーやサーキット走行でのフィードバックを元に開発されたパーツで、フェンダーやバンパーをぶつけて脱落し競技続行が不可となってしまったり、自走で帰宅することが困難になるのを防ぐためのものだそう。 ボルトはステンレスの削り出しで、「GR」のレーザー刻印が入った「お金のかかった仕様(説明員)」で、こちらはディーラーでオプションパーツとしての販売を想定しているそうだ。 またそのほかにも、DATのチューニングを変えていたり、前後のバンパーの裏側にアルミテープを貼って除電し空気の剥離を抑えたり、アーム類のボルトサイズを変えたりと細かなチューニングも行われている。 「色々なチューニングが入っており、いつ市販できるかこの場ではお答えできないけど、できるだけ早く近いうちに(市販したい)」と説明員は話してくれた。 「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を合言葉に絶えずアップデートを繰り返すGRヤリス。昨年の「東京オートサロン2024」で進化型と呼ばれる新型GRヤリスがお披露目されたが、あれをバージョン2.0とすると、今回お披露目したエアロパッケージはバージョン2.1にあたると言っていいのかもしれない。 (終わり) >>「GRヤリス エアロパッケージ」を写真で詳しくチェックする ◎あわせて読みたい: |
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