FF・FRって何? 駆動方式の特徴と違いを解説自動車の駆動方式はモデルによって異なり、大きく分けてFF、FR、4WDの3種類が主流となっています。 FFは「フロントエンジン・フロントドライブ(前輪駆動)」の頭文字、FRは「フロントエンジン・リアドライブ(後輪駆動)」の頭文字であり、駆動輪が前か後ろかという違いがあります。また、前後どちらも駆動するものは4WD(フォー・ホイール・ドライブ、四輪駆動)と呼ばれています。 では、それぞれどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。また、雪道に強い、あるいは弱い駆動方式もあるのでしょうか。 >>【フォトギャラリー】FF、FR、4WD車はこんなクルマ ◎あわせて読みたい: FF・FRのメリットとデメリットFFは、多くの一般的な乗用車に採用されている駆動方式です。 エンジンと駆動輪が前方に集中しているため、車両の設計がシンプルとなり、軽量化やコスト削減が可能で、室内空間を広く取れるというメリットもあります。また、重たいエンジンが前にあることで前輪に荷重がかかりやすいため、雪道や雨天時のトラクション(≒駆動力のかかり具合)が向上し、滑りにくく安定した走行が期待できます。 しかし、クルマが後ろに傾くような加速時には、駆動輪である前輪にうまく荷重がかからないため、急加速はやや苦手であるというデメリットがあります。 一方、FRは、主にスポーツカーや高級車に採用される方式です。駆動輪と操舵輪が分かれているため操作性が高く、走行性能に優れます。特に加速時は駆動輪に荷重がかかりやすく、力強い加速を得意としています。 ただ、エンジンの力を後輪に伝える「プロペラシャフト」などにより車内空間が狭くなりがちで、室内スペースを確保すると車体が大型化してしまう場合があり、部品点数が増え車両コストも高くなりやすい傾向があります。 >>【フォトギャラリー】FF、FR、4WD車はこんなクルマ ◎あわせて読みたい: 四駆にも様々な種類がある前後どちらかを駆動する2WD(二輪駆動)のFF、FRに対し、市場には4WD(四輪駆動)の自動車も存在します。4WDは、全てのタイヤに駆動力を伝える方式で、悪路走破性に優れています。 特に雪道やオフロードでの安定した走行が可能で、トヨタ「RAV4」やスズキ「ジムニー」などのSUVやクロスカントリー車に広く採用されています。 4WDには「パートタイム4WD」と「フルタイム4WD」、「スタンバイ4WD(オンデマンド4WD)」があります。 パートタイム4WDは、必要に応じてドライバーが任意で四輪駆動に切り替える方式、フルタイム4WDは常に四輪駆動となる方式で、スタンバイ4WDは必要に応じて車側が自動で4WDに切り替わる方式です。 本格的なクロカン、SUVにはパートタイム4WDやフルタイム4WDが採用される一方、量産車で最も多いのはスタンバイ4WDです。 4WDは2WDと比べてトラクション性能が高い一方で、車両重量が増えることによる燃費の悪化や、コスト増(車両価格やメンテナンス費など)といったデメリットもあります。 また、システムが複雑なため、故障時の修理費用が高額になりやすい傾向があります。 >>【フォトギャラリー】FF、FR、4WD車はこんなクルマ ◎あわせて読みたい: 四駆が雪道に強い理由冬の雪道において最も優れた駆動方式は、もちろん4WDです。四輪すべてで駆動力を発揮するため、雪や氷の上でも高いトラクションを確保できます。 一方、雪道での走行が最も難しい駆動方式はFRであると言えます。駆動輪が後方にあるため加速時や旋回時に挙動が乱れやすく、雪道での運転には細心の注意が必要です。 なおFFは、FRと比べ雪道でも安定した走行が可能です。前輪に荷重がかかるため発進時のトラクション性能が高く、たとえ滑ったとしてもFRと比べ扱いやすくなっています。 つまり、雪道での安定性を重視するなら4WDが最も優れた選択肢となり、一般的な使用には、コストや室内空間の広さなどに優れたFFが最適です。一方、FRは走行性能に優れるものの、冬場の運転には慎重さが求められます。 自動車を選ぶ際には、使用環境や季節ごとの走行条件を考慮し、最適な駆動方式を選択することが重要です。また、駆動方式ごとの特性を理解することで、より安全に運転することができるようになります。 クルマに詳しくない人でも、自分のクルマの駆動方式を改めて確認してみるとよいかもしれません。 >>【フォトギャラリー】FF、FR、4WD車はこんなクルマ (おわり) ◎あわせて読みたい: 写真:トヨタ、レクサス、三菱、ホンダ、マツダ |
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