新型「ソリオ」と王者「ルーミー」を徹底比較!スズキの「ソリオ」が一部仕様変更を実施して、1月16日より発売となりました。1.2Lの両側スライドドアを持つソリオ。そんなソリオと同じクラスの王者と呼べる存在がトヨタの「ルーミー」です。一部仕様変更でリフレッシュされたソリオは、販売でルーミーに追いつくことができるのか? 今回は、そんな2台を比較してみます。 2列シートだけれど、箱形ボディの広い室内と、両側スライドドアを備える1.2Lエンジンのコンパクトカーがスズキのソリオです。ところが、ソリオと同じジャンルのライバルとなるトヨタのルーミーが、非常に売れているんですね。 現行のルーミーは、ダイハツが開発・生産してトヨタに提供するOEMモデル(ダイハツ版は「トール」)です。2016年に誕生してから現在まで、常に人気街道をひた走っており、モデル末期とも言える、2024年通年でも登録車の年間販売ランキングで12位(6万7698台)に入っています。 ルーミーが大きなマイナーチェンジを受けたのは2020年で、その後の変更は法規対応が中心にもかかわらず、それでもいまだに12位という順位を守っています。 それに対して、ソリオは2020年にフルモデルチェンジし、2022年にストロングハイブリッドを追加、さらに何度かの一部仕様変更も行っています。それでも2024年のランキングは18位(5万2404台)。残念ながら、まったく販売数で敵うことはありませんでした。まさに、ルーミーは“クラス最強モデル”と言えるのです。 >>「ソリオ」と「ルーミー」を写真で比較する ◎あわせて読みたい: 新型「ソリオ」改良のポイントは?今回のソリオの一部仕様変更は、エクステリアからパワートレイン、先進運転支援システムまで、非常に幅広いものとなっています。 エクステリアでは、フロントマスクを一新しています。基本の「ソリオ」は、メッキのグリルを横方向に広げて、伸びやかで堂々としたデザインに。派生の「ソリオバンディット」は、グリルを縦基調としてメッキとブラックの加飾を追加し、より立体的で存在感のあるデザインとなっています。 パワートレインには、スイフトと同じZ12E型エンジンとCVTを採用。全グレードでマイルドハイブリッド仕様となり、燃費性能も向上しました。 安全装備では、衝突被害軽減ブレーキをステレオカメラ式から単眼カメラとミリ波レーダーを併用する「デュアルセンサーブレーキサポートII」に変更。「車線維持支援機能」を標準にするなど、機能を充実させています。また、電動パーキングブレーキやブレーキホールドも一部グレードに採用しています。 >>「ソリオ」と「ルーミー」を写真で比較する ◎あわせて読みたい: ターボを用意する「ルーミー」と燃費で勝る「ソリオ」新しくなったソリオには、スイフトと同じ1.2Lエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレイン(ミッションはCVT)が採用されました。スペックは、最高出力60kW(82PS)で、燃費性能はFFで22.0km/l(WLTCモード)、4WDで20.7km/l(WLTCモード)です。マイルドハイブリッドなので、アイドリングストップを頻繁に行います。 一方、ルーミーは1LのNAエンジンとターボエンジンの2種類が用意されています。こちらもトランスミッションはCVT。駆動方式はFFだけでなく4WDもありますが、ターボエンジンはFFにしか用意されていません。 スペックは、NAで最高出力51kW(69PS)、ターボで72kW(98PS)。燃費性能は、NAのFFで18.4km/l(WLTCモード)、4WDで16.8km/l(WLTCモード)、ターボのFFは16.8km/l(WLTCモード)となります。 パワートレインでソリオとルーミーを比較すると、パワーは、ルーミーのターボ>ソリオ>ルーミーのNAという順番になります。燃費では、すべてソリオが上回ります。 キビキビと走りたい人は、ルーミーのターボがおすすめですが、それ以外であれば、燃費、パワー共に、ソリオのマイルドハイブリッドがいいでしょう。全体としては、後から投入されただけ、パワートレインはソリオが勝っていると言えます。 >>「ソリオ」と「ルーミー」を写真で比較する ◎あわせて読みたい: 安全装備充実の「ソリオ」か、価格の「ルーミー」か先進運転支援システムの内容を比較してみましょう。ソリオのシステムは、カメラとレーダーという異なる2種のセンサーを使うものです。そしてルーミーは、2つのカメラ、いわゆる「ステレオカメラ方式」を採用します。 どちらにも衝突被害軽減自動ブレーキや誤発進抑制機能が備わっていますが、細かく見ていると、やはり新しいだけソリオのシステムの方が機能は充実しています。ソリオの衝突被害軽減ブレーキは、前方だけでなく、交差点での右左折時の横断歩行者や、側方から近づく他車両なども検知するなど、より幅広い機能を備えています。 また、ソリオには「車線維持支援機能」や「ブラインドスポットモニター」、「リヤクロストラフィックアラート」といった、ルーミーにはない最新の機能も備わっています(グレードによる)。5年も前にマイナーチェンジしたモデルと、今年仕様変更したモデルとの違いと言えます。 2台の価格は次のようになります。 <ソリオ> <ルーミー> <ソリオバンディット> <ルーミーカスタム> ソリオ/ソリオバンディットは、全方位モニター付メモリーナビゲーション、スズキコネクト対応通信機装着車を含めた価格設定のグレードもありますが、全体的にルーミーが低く設定されています。 こうして細かく比較してみれば、新しいソリオがパワートレインや先進運転支援システムなどの機能が充実していることがわかります。古くなったルーミーに「追いつけ、追い越せ!」というスズキの気迫のようなものまで感じられます。 しかし、その分、値段が高めになってしまいました。そういう意味で、全体の支払いを低く抑えたいならルーミー、機能も求めたいなら、ちょっと高いけれどソリオ、となるでしょう。果たして、市場はどのように判断するのでしょうか? 今後の販売ランキングに注目です。 (終わり) >>「ソリオ」と「ルーミー」を写真で比較する ◎あわせて読みたい: (写真:トヨタ、スズキ、ダイハツ、スバル) |
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