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デトロイトショーまとめ 注目モデルを一挙解説

2014-2-15 11:00| post: biteme| view: 898| コメント: 0|著者: 文:川端 由美/写真:Kimura Office

摘要: 息を吹き返したデトロイトショー わずか5年前、2009年のデトロイトショーは最悪とも言えるものだった。2008年に表面化したアメリカの経済問題の影響で、デトロイト・スリーはもとより、ドイツ車メーカーや日本車メー ...

デトロイトショーまとめ 注目モデルを一挙解説

息を吹き返したデトロイトショー

わずか5年前、2009年のデトロイトショーは最悪とも言えるものだった。2008年に表面化したアメリカの経済問題の影響で、デトロイト・スリーはもとより、ドイツ車メーカーや日本車メーカーも大打撃を受けた。日産や三菱が出展を見送り、ポルシェやフェラーリもショー会場から姿を消した。

当然、すべてが元通りというわけではないが、今年のデトロイト・ショーには活気が戻りつつあった。世界最大級の自動車市場であるアメリカの景気が回復基調にあることで、ドイツ車メーカーや日本車メーカーも息を吹き返した様子だった。

以前はデトロイト・スリー(当時はビッグ・スリーだったが)の牙城だったが、2008年以降、メルセデス・ベンツがショー会場にほど近いホテルで前夜祭を開催し、主役級のクルマを披露するのが恒例になっている。2012年は「SL」、2013年は「A45 AMG」、そして今年の主役は「Cクラス」だ。

実は、最近のメルセデスの記者会見の「魅せる」スタイルは、デトロイトが発祥の地と言える。まだデトロイト・ショーが華やかかりし頃、ディーター・ツェッツェ会長はクライスラーを率いており、そこでアメリカ流のショーアップされた記者会見のスタイルを学んだからだ。当時、プレスデーは3日に渡っており、なかでもクライスラーは趣向を凝らすので有名で、1時間も前から最前列を陣取るカメラマンがいたほどだ。その後、メルセデス・ベンツのトップとなっても、アメリカ仕込みのエンタテインメント性の高い記者発表のスタイルは受け継がれた。デトロイト・スリーがマジメな会見をするようになった今、「自動車業界のニューイヤーパーティ」らしい華やかな記者会見はメルセデス・ベンツのお家芸になりつつある。

メルセデス渾身のCクラスが華々しくデビュー

チェッツェ会長が自ら登壇し、「CLAクラス」と「Sクラス」の販売が好調だったことに加えて、AMGの販売が2013年の業績に貢献したことを伝えた。そして、いよいよ、「GLA45 AMG」「S600」をプレビューし、最後に真打ちたる「Cクラス」を発表した。実車を目の前にすると、まず、事前にティザーで出回っていた写真などよりも重厚感があることに気づく。

「性別や年令を問わず、クルマとしてのベースの良さと質感の高さを追求した」と、新型Cクラスプロジェクト責任者を務めるライナー・ティーフェンバッハー氏は言う。

4代目となる新型「Cクラス」は、「CLAクラス」との明確な差別化もあって、ボディサイズが一回り大きくなった。全長は+95mmの4686mm、全幅は+40mmの1810mm、ホイールベースが+80mmの2840mmへと拡大されており、その恩恵の多くを後席の住人が享受することになるだろう。実際に運転席に座ると、ほどよくタイトなコックピット感があり、先代より広々しているというほどではないが、後席は膝前も、つま先のあたりも、頭上空間もすべてに余裕が感じられる。

特筆すべきは、インテリアの質感の高さだ。シート地はピンと張りがあり、ステッチや合わせ目が精緻で、Dセグメントのなかでも突出して質感が高い。エアコンの吹き出し口から中央のハンドレストまでつながったセンターパネルは、素材そのものの質が高いだけではなく、異素材との合わせ目が精密にぴっちりと作りこまれることで、全体としての質感を高めている。中央に鎮座する7インチ大型ディスプレイは好みがわかれるところだろう。

【動画】メルセデス・ベンツ ハイライト

新機構のルーフに魅せられる911タルガ

一夜明けて、ショー会場ではCクラスに負けず劣らぬ“主役級”が目白押しだった。ドイツ勢からはポルシェが「911タルガ」を発表。とにかくカッコいい!と思ってしまったのが、ルーフの開き方だ。Cピラーレスのリア・ウインドーがリアハッチとともに後ろに動き、シルバーのBピラーの両サイドが開いたところをルーフがアームに支えられて折りたたまれていく。……と、文章で説明してもわかりにくいだろうが、合体ロボに憧れた世代なら、その様子を一目見ただけでも、「カッコいい!」と声をあげそうになるはずだ。

「タルガ4」は350ps/390Nmを生む3.4L水平対向エンジンに7速PDKと4WD機構を組み合わせ、0-100km/h加速を5.2秒でこなす。最高速は282km/hに達する勢いだ。が、これで驚いてはいけない。「タルガ4S」では排気量を3.8Lまで拡大し、400ps/440Nmを発揮することにより、0-100km/h加速はわずか4.6秒、最高速は294km/hに達する。タルガ専用開発の「PTM」も備わっており、前後のアクスル間で駆動力を適正に配分し、幅広い走行環境に対応する。内外装ともに新しさは感じたものの、近代的なシャシーとエンジンではあるが、あいかわらず、ポルシェらしさは継承されている。

【動画】ポルシェ 911タルガ4

BMWからは2シリーズ、M3、M4が登場

ドイツ勢から飛び出した3つ目の華は、BMWの新型「2シリーズ」だ。実質的には「1シリーズクーペ」の後継となるモデルだが、もはや後継とは言い難いほど、ブランニューの要素が多い。最大の魅力は、エレガントなスタイリングだ。「スポーティな走りを表現した」と、チーフデザイナーのカリム・ハビブ氏が言うとおり、ロングノーズにショートデッキという古典的なクーペらしいプロポーションを持つ。

直後に行われた試乗会では、現段階でシリーズの最上級となる「M235iクーペ」が用意されていた。「M235iクーペは、スポーティな走りを求める人のためのモデルです。俊敏で正確なハンドリング特性に加え、優れた使い勝手も備えています」と言うのは、開発部門を率いる担当役員のヘルベルト・ディース博士だ。多くの人が、先代にあたる「1シリーズMクーペ」の人気ぶりを覚えているだろう。15ヶ月という短い販売期間にもかかわらず、予定の2500台を上回る6500台を売り上げたのだ。「M235iクーペ」はその後継の位置づけであり、「M3」や「M5」のような純然たる「M」ではなく、ノーマルとMの間に3本目の柱として加わった「Mパフォーマンス」に属する。

ツインスクロール・ターボ+直噴+可変バルブタイミング機構のバルブトロニック+可変カムシャフト機構のダブルVANOSといった“BMWのお家芸”を満載した3L直6ユニットは、326psもの出力を絞り出す。0-100km/h加速は5秒フラットという俊足ぶりだ。一方で、1300-4500rpmという幅広い領域で450Nmもの大トルクを発揮し、日常的によく使う領域でもパワフルさを体感できる。スポーティな走りっぷりを披露しつつも、使い勝手のいい荷室や後席の居住性などの実用性も備える。万能クーペといえるだろう。

加えて、「M3」と「M4」が揃い踏みで発表されたことも嬉しいトピックスだ。ひとつは、これまでMは自然吸気にこだわってきただけに、今回、ターボ付き3L直6ユニットを積んできたことは大きな話題だった。もう一つ、クーペが「M4」を名乗ることになり、久方ぶりに4ドアの「M3」が復活したのだ。

いずれも、最高出力437ps/最大トルク400Nmを発揮するターボ付き3L直6ユニットを搭載する。先代比で+11ps/150Nmのスープアップを図っただけではなく、CFRPなどの素材を多用することで80kgもの軽量化に成功している。なかでも、足回りの軽量化は特筆すべきだろう。回転マスを下げることにより、レスポンスの高さとスポーティネスに磨きをかけたであろうことが想像できる。標準の6速MTでも0-100km/hを4.3秒で加速し、7速DCTをオプションで選べば4.1秒という俊足ぶりを発揮する。

【動画】BMW 2シリーズクーペ

次期アウディTTは一体どうなる?

アウディにも、大きな話題があった。次期TTと目される「オールロード シューティングブレーク」を発表したのだ。正直なところ、全長4.2m程度のコンパクトなボディを「次期TT」といわれてもピンとこない。が、インテリアに限れば、その直前にラスベガスで開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で披露されたTTのインテリアと酷似していた。2L直4ターボ付きユニットとDCT内にモーターを組み合わせた結果、408ps/580Nmものシステム出力を発揮するプラグイン・ハイブリッド機構を搭載する点も新しい。同じくCESで発表されたマトリックLEDをフロントランプに積んでいたが、これはA8から実用化されるとの噂だ。

チャタヌーガ工場の立ち上げを宣言してから5年の歳月が流れ、南米が不調で、アメリカへの投資額の割にそこそこの伸びに留まっているフォルクスワーゲンは、デトロイトにはそう力を入れていないように見えた。ザ・ビートルをベースに車高を50mm引き上げて、大径タイヤを履くなどしてSUVルックに仕立てた「ザ・ビートル・デューン コンセプト」を発表した。最高出力211psを発揮する2L直噴ターボ付き「TSI」を積み、コーナリング中にアンダーステア傾向を減らす目的で電子制御ディファレンシャルロック「XDS」を搭載している。要は、ビートルのGTI版(?)のSUVルックである。

【動画】アウディ オールロード シューティングブレーク

地元のアメリカ勢も意地を見せた

お膝元のアメリカ車メーカーは、ここぞとばかりに注目のモデルを投入してきた。GMからは「シボレー・コルベット」、「GMCキャニオン(コロラド姉妹車)」、「キャデラックATSクーペ」と華のあるモデルが登場した。

なかでも注目は、新型Z06となったコルベットに「Z07パッケージ」なる高性能化オプションが用意されることと、デイトナやル・マンなどの耐久レースに参戦予定の「コルベットC7.R」の発表だ。Jim Meroのドライブにてニュルブルクリンクで7分19秒63のラップタイムを刻んだ「ZR1」のノウハウを活かして、エアロパーツの装着により空力性能の向上とダウンフォースを高めることに成功したという。ブレンボ製カーボンセラミックの大径ブレーキローターとミシュラン「パイロットスーパースポーツカップ」で足元を強化される。

フォードからは、ブランニューとなる「F150」が発表された。フルサイズのピックアップトラックという市場は日本ではほとんどないため、ピンとこないかもしれないが、アメリカではなんと30年以上(!)もベストセラーの座を守り続けている。

一番の驚きは、300kg以上もの軽量化を図ったことだ。フレームに高張力鋼板を、ボディ外板にアルミ素材を多用し、搭載されるエンジンにもトピックスがある。軽量化による効能は、走行性能、燃費性能、牽引力など幅広く効いてくる。2009年のデビュー以来、5機種までラインナップを広げてきたエコブースト・エンジンだが、今回、「F-150」に新しい2.7LV6エコブーストユニットを搭載してきた。先代に搭載された3.5LV6エコブースト同様、低回転域からトルクを発揮できるように設計したという。伝説の6.7Lエンジンのシリンダーブロックと同じ鋳鉄素材を使うことで強度を高めるなど、耐久性をアピールする。アイドリング・ストップ・スタート機構も搭載し、燃費性能の追求にも余念がない。

12月に新型がデビューし、今年で50周年を迎える「マスタング」もデトロイトショーに華を添えた一台。昨年の発表で、2.3L直4のエコブースト・ユニットを搭載してきたのもひとつの話題だ。「同じサイズのNAエンジンと比べると、得られる出力は50%も増します。排気量が下がれば、燃費性能は向上します。加えて、幅広い領域で最大トルクを発揮し、街乗りからスポーティな走りまでフレキシブルに対応できます」と、開発担当者は言う。

相変わらずの人気を誇る5LV8エンジンは、吸気系を見直すことにより、環境性能を向上させている。64年の初代発売から50周年ということもあって、62年に発表されてマスタングの原型となったコンセプトカー「1コンセプト」の展示もあった。リトラクタブルライトを持つ2ドア・ボディのミドに1.5Lの小さなエンジンを搭載したスポーティなモデルだったことが印象的だった。この日、マスタングには「EyesON Design Awards」によって、最優秀デザイン賞が授与された。

【動画】シボレー コルベットZ06&C7.R

スバルブルーがまぶしいWRX STI、トヨタFT-1も意欲的!

日本車メーカーからも、華やかな話題が提供された。スバルはロサンゼルスで「WRX」を登場させたのに続き、デトロイトショーでは高性能版の「WRX STI」を発表した。「WRX」のコンセプトカーのボディカラーが赤だったため、海外のメディアからは「なぜ、ブルーにしないのか」と不評だったが、ブルーはこのためにとっておいたのかと思うと納得できる。ブルーのボディにゴールドのBBS製18インチホイールが映える仕様は「ローンチエディション」。黒のアルカンターラのサイドにブルーのアクセントが入ったシートや、ショートストローク・シフトなどを備える。

「WRX」が268psの2L直噴エンジンを積むのに対し、「WRX STI」は309ps/400Nmを発揮する2.5L水平対向4気筒ユニットに6速MTを組み合わせて搭載する。トルクベクタリング機構、スバル自慢の4×4機構「シンメトリカルAWD」など、パワートレインのみならず、駆動系もスポーティな走行を助ける。

トヨタからは、次期スープラとの呼び声も高い「FT-1」が発表された。昨年までトヨタは別会場で記者発表をしていたが、今年はホールの拡張に伴ってトヨタ・ブースでプレスカンファレンスが行われた。キャルティの40周年を記念したデザイン・スタディというだけに、意欲的なデザインを纏う。ミドに積まれたエンジンのカバーは透明だし、リアウイングはポップアップ式を採用するなど、「これぞ、スポーツカー!」と言わんばかりのエクステリアデザインだ。

インテリアも、カーボン複合材を多用したり、ヘッドアップ・ディスプレイを採用するなど、未来的な雰囲気の演出に余念がない。スペックの詳細は明かされていないが、近年のスポーツカーの例に漏れず、グランツーリスモとのコラボを行った。ブースには真っ赤なグランツーリスモのシミュレーターが設置されており、FT-1の走りをバーチャルで体験できた。社長の豊田章男氏もグランツーリスモ上で「FT-1」を試しており、「高い評価をした」そうだ。

昨年末に「デトロイト市が破産」というニュースが流れたときには、デトロイト・ショーもどうなることかと心配した。が、フタを開けてみれば世界最大級の市場であるアメリカの景気が向上しつつあり、アメリカの好調ぶりが世界中の自動車メーカーを活気づけていることが浮き彫りになったショーだった。

【動画】スバル WRX STI

【動画】トヨタ FT-1×『グランツーリスモ6』


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