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新型スズキ ジムニーがプロはもちろん見た目買いの人も満足させてしまう理由

2018-8-21 07:00| post: biteme| view: 403| コメント: 0|著者: 文:サトー タケシ/写真:篠原 晃一

摘要: 機能を追求したがゆえのお洒落さ 今年一番楽しみだった新型車が、20年ぶりにモデルチェンジを受けるスズキ ジムニー。オフロードとオンロードの両方を走ることができるという試乗会に、期待に胸をふくらませながら向 ...

新型スズキ ジムニーがプロはもちろん見た目買いの人も満足させてしまう理由

機能を追求したがゆえのお洒落さ

今年一番楽しみだった新型車が、20年ぶりにモデルチェンジを受けるスズキ ジムニー。オフロードとオンロードの両方を走ることができるという試乗会に、期待に胸をふくらませながら向かった。

試乗会会場の駐車場で実車を見て、デザインはすごくいいと感じた。道具っぽさはしっかり残しつつ、5本線のフロントグリルや丸いヘッドランプ、ボンネットフードの形状など、ジムニーのアイコニックな要素を盛り込み、けれども懐メロではなく新しさも感じさせる。

インテリアもいかにも機能を重視したシンプルなもの。こちらも道具っぽさにあふれていて、目新しさこそないものの好感が持てる。機能美だ。樹脂類の見栄えや手触りなど、価格を考えれば質感にも合格点が与えられる。

内外装のデザインはダナーのマウンテンブーツのように、機能を追求したがゆえのお洒落さが感じられる。かわいさを狙ったわけではないのに愛らしさが滲み出ているのは、ジムニーのキャラの賜物だ。

トルク十分のシエラ。オンロードの乗り心地も洗練された

まず最初に、1.5リッターエンジンを積むジムニーシエラの4AT仕様をオンロードで乗る。タイヤがひと転がり、ふた転がりして、駐車場から一般道に出るための段差を越す。と、思わず「おーっ」と声が出た。段差を越すフロントサスペンションがしなやかに沈み込んで、路面からの衝撃を吸収したからだ。

ジムニー/ジムニーシエラは、頑強なはしご型フレーム(ラダーフレーム)と、リジッドアクスル式のサスペンションという構造を踏襲した。オフロードの走破性能と耐久性には優れるものの、オンロードでの乗り心地では厳しいこの構造がどこまで洗練されているか、というのが大きな関心事だった。

結論から書けば、「かわいい!」と買ってしまった若者が、通勤や通学に使っても問題がないレベルにまで乗り心地は良くなっている。大きな段差や舗装の荒れたところをハイスピードで通過すれば、ラダーフレームっぽい粗さが多少は顔をのぞかせる。けれどもそれはほんの一瞬で、車内にはすぐに平和が戻ってくる。

1.5リッターエンジンは、これまで同社のFF車に採用していたものを、エンジン縦置きのFR用に吸排気の取り回しなどを見直したもの。低回転域からトルクは十分で、試乗前は「4ATで走るの?」と懐疑的だったが、問題ない。

ジムニーの5MTは扱いやすいがズボラ運転は難しい

続いて、軽自動車のジムニーの5MT仕様をオンロードとオフロードで試す。オンロードでの乗り心地は、ジムニーシエラに輪をかけて快適だ。路面の不整を乗り越えた瞬間に体に感じるショックが、シエラより明らかに小さい。同時に、ジムニーのほうがバネ下の動きがすっきりしていると感じる。逆に言えば、シエラは少しバタつく。

タイヤサイズはジムニーが175/80R16で、ジムニーシエラが195/80R15。この影響かと思い、試乗後にエンジニア氏に確認したところ、ジムニーシエラは欧州での速度域を意識したセッティングになっているとのこと。今回は高速道路を走れなかったので確認出来ていないけれど、シエラが高速安定性を重視したことによって、タウンスピードでの乗り心地に違いが出たのかもしれない、というエンジニア氏の言葉は納得できた。

排気量658ccの水冷直列3気筒ターボエンジンは、ロングストローク化、吸気側へのVVT(可変バルブタイミング機構)採用、圧縮比アップなどによって、低回転域のトルクの増強が図られた。その効果は確かで、アイドル状態でクラッチをつないでもするすると前に出て、そこからの発進加速も力強い。

5MTは、東西南北方向、どこに動かしてもシフトフィールに節度がある。クラッチは重さ、ストローク量ともに適度で、ミートポイントもわかりやすい。トルキーなエンジンと扱いやすい5MTの組み合わせで、ストップ&ゴーの連続も苦にならない。

ただし、さすがに排気量が排気量だけに、走っている時はこまめにシフトする必要がある。たとえば5速で速度が下がったら、きちんと4速なり3速なりに落とさないと、かったるい思いをする。大排気量・大トルクのMT車のように、ギアを変えないズボラ運転は難しい。

オフロードでブレーキLSDトラクションコントロールを試す

続いて、ジムニーの5MT仕様でオフロードを走る。新型ジムニーの注目ポイントのひとつに、パートタイム式四駆システムを継承したことがある。スズキのエンジニアによればシンプルなパートタイム式にすることで、タフな状況で使う国内・海外のプロフェッショナルが期待する信頼性を確保するためだという。

もうひとつ、ブレーキLSDトラクションコントロールの効果も注目ポイント。左右どちらかのタイヤが空転すると、もう片方のタイヤにも駆動力が伝わらなくなる。そこで、空転したタイヤに自動でブレーキをかけることで、反対側のタイヤに駆動力を与えるシステムだ。ジムニーは、2H(二輪駆動)、4H(四輪駆動高速)、4L(四輪駆動低速)を切り替える副変速機が備わるが、4LをセレクトするとブレーキLSDトラクションコントロールが作動する。

オフロードに入ってまず感じるのは、基本性能の高さ。前輪の先端より後ろにエンジンを積むFRレイアウトは、前輪が前方の大きな凸凹を乗り越えるために必要なアプローチアングルを確保するためのもの。結果、アプローチアングルは41°と、従来型に比べると1°だけ劣るものの、オフロード車として満足できる数値となった。

ほかに突起を乗り越えた時にボディ底面が接触しない性能の指標となるランプブレークオーバーアングルが28°、リア部分が障害物に接触せずに脱出できることの指標となるデパーチャーアングルも51°と、従来型を上回る数値となっている。最低地上高も205mmとしっかり確保しており、基本設計とデザインは、悪路を走破する機能を確保することが第一義だったことがわかる。

その結果、「行けるかな」と躊躇するような急坂の登り下りも涼しい顔でこなせる。モーグル状の路面で片輪が空転するような場面ではブレーキLSDトラクションコントロールの出番だ。といっても、ドライバーがやることはただアクセルペダルを踏むだけ。この装置は確かに効果的で、後輪の片方が浮くような場面でも、しっかり他のタイヤに駆動力を伝えて、見事に脱出することができた。オフロードの能力については、クルマの限界より先に、ドライバーの限界が来てしまうくらい高い。

基本設計からデザインにいたるまで軸がブレていない

ジムニーの4AT仕様に乗る。5MT仕様で感じたのと同様、やはりジムニーシエラよりこちらの乗り心地のほうがバタバタしないで好ましい。荒れた路面ではラダーフレーム構造であるがゆえの揺さぶられる感覚もあるものの、その感覚もジムニーシエラに比べると小さい。

そして、4ATが思いのほかしっかり走って驚いた。かったるさは感じさせず、ダイレクト感もある。今回、4AT仕様でオフロードを走る機会はなかったけれど、林業などでジムニーを使うプロも、最近はATを選ぶ人が増えているとのこと。だれが乗っても、安定して悪路を走れることがその理由だという。

試乗を終えて感じたのは、軸がブレていないということ。基本設計からデザインにいたるまで、まずはプロがいままで通りタフに使えることを第一に考えている。そして、機能を確保した上で、快適性もしっかりと上げてきた。乗り心地とともに静粛性も向上しており、ロードノイズが減ったせいでトランスファーからのメカニカルな音が聞こえるようになってしまったというおまけがついた。

総じて、プロもマニアも、見た目で買ってしまったような人も、全員が満足できるモデルチェンジになっているというのがこの日に得た結論だ。ACCを除く、運転支援系の装備が選べるようになったことも、幅広い層にアピールすることにつながるはずだ。しかも、値付けも良心的。間口はより広く、奥行きはさらに深く。理想的な自動車のモデルチェンジではないか、というのが第一印象だ。

スペック

【 ジムニー XG(5MT) 】
全長×全幅×全高=3395×1475×1725mm
ホイールベース=2250mm
車両重量=1030kg
駆動方式=4WD
エンジン=660cc直列3気筒DOHCターボ
最高出力=47kW(64ps)/6000rpm
最大トルク=96Nm/3500rpm
トランスミッション=5速MT(副変速機付)
使用燃料=レギュラーガソリン
サスペンション=前後:3リンクリジットアクスル式コイルスプリング
タイヤサイズ=前後:175/80R16
WLTCモード燃費=16.2km/L
車両本体価格=145万8000円

【 ジムニーシエラ JL(5MT) 】
全長×全幅×全高=3600×1600×1705mm
ホイールベース=2250mm
車両重量=1060kg
駆動方式=4WD
エンジン=1500cc直列4気筒DOHC
最高出力=75kW(102ps)/6000rpm
最大トルク=130Nm/4000rpm
トランスミッション=5速MT(副変速機付)
使用燃料=レギュラーガソリン
サスペンション=前後:3リンクリジットアクスル式コイルスプリング
タイヤサイズ=前後:195/80R15
WLTCモード燃費=15.0km/L
車両本体価格=176万400円


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