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フルタイム4WD化で身近になったジープ・ラングラーの、それでも硬派な悪路走破性能

2019-3-4 11:45| post: biteme| view: 833| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:FCAジャパン

摘要: 11年ぶり登場JL型の主力は4ドアのアンリミテッド 新型「ジープ・ラングラー アンリミテッド」で北海道の雪上特設コースを激走した話をしたい。ラングラーといえば、1941年に米軍に制式採用された「MB(モデルB)」、 ...

フルタイム4WD化で身近になったジープ・ラングラーの、それでも硬派な悪路走破性能

11年ぶり登場JL型の主力は4ドアのアンリミテッド

新型「ジープ・ラングラー アンリミテッド」で北海道の雪上特設コースを激走した話をしたい。ラングラーといえば、1941年に米軍に制式採用された「MB(モデルB)」、すなわちいわゆるジープを起源にもつ世界でもっとも有名なオフローダーだ。ちなみにこの時点で「ジープ」は正式な車名ではなくだれからともなくそう呼び始めた愛称だったそう。語源もはっきりこれだというものは特定されていない。ただしあまりにもその名が有名になったため、後に正式車名として採用された。

ジープの車体が四角四面なのは、生産をしやすくするとともに車体を上下に積み重ねることで運搬船にたくさん積み込むことができるようにするため。ウインドシールドを前へ倒せるようになっているのもそのためだ。

ちなみに当時米軍が課した車重、動力性能、積載性能などに関する条件は非常に厳しく、最初はどこのメーカーもクリアできなかった。少し緩和された条件をクリアしてきたのがウィリス社。ただウィリス社だけでは第2次世界大戦を戦っている米軍が求める台数を生産できる見込みがなかったため、設計図はフォードにも公開され、「フォード GPW」というバージョンも生産された。

このままジープのうんちくを書き連ねることもできるが、そろそろ新型ジープのことを書くことにする。新型ラングラーは 2018年、11年ぶりにモデルチェンジした。これまでのがJK型で、新しいのがJL型。JK型で量産ジープ初となるロングホイールベースの4ドア版のアンリミテッドが追加されたことで、販売台数が激増した。歴代のラングラーはドアを開けて前席背もたれを前へ押しやってから後席へアクセスする必要があった。つまり家族向けではなかった。アンリミテッドの追加によって、ラングラーは本格オフローダーでありながら、SUVとしても検討されるようになった。これこそが大成功の理由にほかならない。

もちろん新型も販売の中心はアンリミテッドだ。ショートバージョンも受注生産ながら買うことができる。新型JL型はひとまわり大きくなって、ホイールベースは3000mmを超えた。これは後席の足元空間を拡大するためでもあるが、新しく5速から8速へと段数が増えて大きく(長く)なったATを収めるためでもある。

エンジンは従来からの3.6L V6に加え、新たに2.0L直4ターボが加わった。数値のうえでは最高出力はV6が上回り、最大トルクは直4ターボが上回る。結果として若干のキャラクターの違いはあれど、大差ない印象を受ける。V6のほうが軽やかに吹け上がり、直4ターボのほうがやや力強い。日本で選ぶ場合は税制も異なる。白黒つけろと言われたら、回転フィーリングに優れる分、V6に軍配を上げる。あくまで私なら。

最大のニュースはフルタイム4WD化されたこと

特設コースには登坂路、モーグル路、自由に走行できる広場などが用意されていて、まずは登坂路にチャレンジする。何台ものクルマが走行したために登坂が始まる部分はすでにツルツル。それでもスタッドレスタイヤを装着している限り、ラングラーはしっかりとグリップし、前進する。坂道に差し掛かっても歩みを止めることはない。路面はところどころ凍っていて、さすがに坂の途中で止まると、停止保持はできるものの再発進は難しかった。これはクルマの限界というよりタイヤの限界だ。ある程度のスピードを保って走行すれば難なく坂を登りきることができた。

ところで新型は新しい4WDシステムを採用した。長いラングラーの歴史で最大のできごとと言えるかもしれない。パートタイム式4WDからフルタイム4WDに変更となったのだ。従来は通常RWDで走行し、必要に応じてレバーを操作して4WDに変更していた(走行中も変更可能)。こうすることで非常に高い悪路走破性を得られるが、前後車軸の回転差を吸収しないので、乾いた舗装路などミューの高い路面でステアリングを切ると、不快なタイトコーナーブレーキング現象が生じていた。

新型にはセンターデフが備わり、前後車軸の回転差を吸収できるようになったため、常時4WDで走行することができるようになった。もはや切り替えは必要ない。もちろんセンターデフはロックすることができ、従来型までがもっていた高い悪路走破性も健在だ。当然ながら副変速機が備わり、ローギアを選ぶこともできる。サハラやスポーツは2.72:1、ルビコンは4:1のギア比となっている。

センターデフがオープンの通常走行モードでもかなりの走破性を誇るが、負荷の高い区間ではデフロックさせたほうがグイグイ進む感覚を得られる。今回はローギアを選ばないと走破できないような区間はなかったが、試しに入れてみると、アクセルペダルをほとんど踏まずともアイドリングに近い状態で坂道を登っていく、これには脱帽した。ちなみにラングラーには、走行モードをダイヤルで選ぶような、この手のSUVによくある機能は備わらない。不要だからだ。どんな路面に対してもドライバーに求められるのは慎重なアクセルとブレーキ、それにステアリング(ライン取り)の操作だけ。

ファミリーカーにも使える硬派の4WD。弱点は燃費

続くモーグル路では、このクルマの優れたホイールアーティキュレーション(接地性)が際立っていた。リジッド車軸を活かし、片輪が縮んだらもう片方の車輪が伸び切ることで、両輪が接地を保つ。リアも同様。4輪の接地性はオフローダーにとって最も大事な性能のひとつだ。今回は必要な場面がなかったが、ルビコンにはフロントスウェイバーディスコネクトという機能が備わる。これを使うとスウェイバー(スタビライザー)の効果が制限されることで、ホイールアーティキュレーションはさらに向上する。とにかくラングラーは4輪の接地性こそが何よりも優先される。4輪が接地している限りトラクションは逃げず、走行不能に陥ることがないからだ。

ところが近頃のモノコック系4WD車は車輪の接地性を最優先とはしない。浮いてしまった車輪は電子制御の横滑り防止装置でブレーキをかけて空転を止めればよいと考えているからだ。実際、車輪が浮いても空転しなければトラクションは逃げず、残った車輪に伝わり走行を維持できる。しかし、接地しているのが3輪以下の状態は4輪が接地している状態に比べて不安定だ。加えて電子制御部品はいくら整備を重ねても故障のリスクを消し去ることはできない。パーツの流通していないへき地での故障は乗員の生死を左右しかねない。これに対して接地性といった基本性能は壊れることがない。これがジープの基本理念だ。軍用車生まれのDNAという言い方もできるかもしれない。

特設コースを抜け、一般道を走らせる。従来型に比べ、乗り心地がよくなった。相変わらずフレームシャシーにボディを乗せるボディ・オン・フレームタイプのシャシーを採用し、前後リジッド車軸(コイルサス)だが、それによる不都合はない。荷室にロールケージが通っているために見た目よりも荷室が狭いことや、車重が重く直4ターボでも燃費に期待できないことに目をつむれば、ファミリーカーとしても使える。

ラングラーの性能を考えれば今回FCAが設定した特設コースはイージーすぎた。昨夏、自分よりも背の高い岩場が折り重なるルビコントレイル(アメリカにある世界で最も過酷なオフロード。ラングラーの開発拠点のひとつでもある)をまったくの市販車の状態の新型ラングラー アンリミテッドで走破した取材を思い出しながらそう感じていた。

スペック

【 ジープ・ラングラー アンリミテッド スポーツ 】
全長×全幅×全高=4870×1895×1845mm
ホイールベース=3010mm
車両重量=1950kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0L 直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=200kW(272ps)/5250rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/3000rpm
トランスミッション=8速AT(副変速機付)
サスペンション=前:リジッド式、後:リジッド式
タイヤサイズ=前後:245/75R17
JC08モード燃費=11.5km/L
使用燃料=レギュラーガソリン
価格=494万円


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