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新型プジョー208はクラストップの品質を得たが、ブランド戦略で猫足は捨てた

2019-11-7 07:00| post: biteme| view: 184| コメント: 0|著者: 文:河口 まなぶ/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン

摘要: DS3 クロスバックに続く新プラットフォーム第2弾 プジョーの新型「208」を試す機会が訪れた。ポルトガルのリスボンで開催された国際試乗会からレポートしよう。7年ぶりのフルモデルチェンジで、“208”という数字を ...

新型プジョー208はクラストップの品質を得たが、ブランド戦略で猫足は捨てた

DS3 クロスバックに続く新プラットフォーム第2弾

プジョーの新型「208」を試す機会が訪れた。ポルトガルのリスボンで開催された国際試乗会からレポートしよう。

7年ぶりのフルモデルチェンジで、“208”という数字をつけてからは2世代目となるこのモデルは今回、新世代のアーキテクチャを起用。これはプジョー・シトロエン・グループが今後のコンパクトモデルに使う、CMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)で、既に日本でも発売済みの「DS3 クロスバック」が初めて用いている。CMPの第2弾として登場したのがこのプジョー208だ。

最初に試乗したのはガソリンエンジン搭載モデル。このエンジンはDS3 クロスバックなどにも用いられる1.2L直列3気筒直噴ターボで、最高出力130ps、最大トルク230Nmを発生する。これを8速ATというこのクラスではリッチなトランスミッションを介して、前輪を駆動する。この8速ATはフィーリングや効率に優れ、直列3気筒ターボでも上質なフィールを生んでいる。

面白いのは同じパワートレーンと足回りで「アリュール」と「GTライン」という2つのグレードが用意されることだ。違いは主にエクステリアで、アリュールは比較的ベーシック、GTラインはスポーティな装いとなる。グリル周りのデザインが異なる他、GTラインはホイールアーチがブラック塗装のオーバーフェンダーになる。

男心をくすぐるメカメカしいデザイン

デザインはひと言で言うと“攻め”を感じる。エクステリアは往年の名車「205」を彷彿とさせるCピラーを筆頭に、全体からスポーティネスや先進性が感じられる。特にリアのテールランプ周りはみごとで、素直に欲しいと思えるものだ。

インテリアもメカ好きにはたまらない造形だ。iコックピットと呼ばれる宇宙船のコックピット風メーターは、正面に見える液晶の前に映像を反射させるパネルを置き、ヘッドアップディスプレイの原理で、液晶が前面と背面の2層に見えるようにしている。

ナビ画面も大きく、その下には洗練された形状のトグルスイッチが並ぶ。極め付けはトリガー型のATセレクターレバーで、室内全体がメカメカしいのも男心をくすぐる。

ベーシックなアリュールでも固めの乗り心地

アリュールとGTラインを大きく分けるのが、走りの部分で唯一(?)違うタイヤの銘柄とサイズだ。アリュールは16インチのミシュラン プライマシー 4、GTラインは17インチのミシュラン パイロットスポーツ 4を装着している。

16インチを履くアリュールの場合、路面からの当たりはまずまずマイルドだが、走り出してすぐはポルトガルの荒れた舗装もあってか、やや硬いかな? と思えたのも事実だ。

高速道路に入るとCMPの完成度の高さがわかる。欧州Bセグメントのコンパクトカーながら静粛性は極めて高く、ボディのしっかり感は先代208の比ではない。これはDS3 クロスバックでも感じたことだ。

1.2リッターの直列3気筒ターボエンジンは同エンジンでは最も高出力となる130psで、最大トルクも230Nmと必要十分以上の力を発生する。走行時のゆとりはクラスでも群を抜いている。

アリュールは比較的ベーシックなグレードだが、ワインディングではハンドル操作にノーズが素早く反応するなどシャープな運動特性をもつことが良くわかる。ただ装着タイヤが16インチのプライマシー4という比較的大人しいセレクトなので、タイトコーナーでハンドルを切っていくと、ノーズ自体の動きにタイヤのグリップが間に合わず、思ったよりも曲がらない感覚が出てしまう。この辺りはDS3 クロスバックの方が一枚上手だ。

どちらのグレードにも猫足は感じられなかった

一方、17インチを履くGTラインはよりスポーティな味付けだ。乗り心地は正直「ハードだな」という第一印象で、アリュールでも固かっただけに、タイヤサイズが上がりスポーツ銘柄になるので当然の結果ともいえる。

しかしワインディングのハンドリングは気持ち良い。アリュールではやや不満を感じたが、GTラインはタイヤのキャラクターとハンドリングのシャープさがマッチして、これぞプジョーのスポーツモデルといえる走りを見せる。

だが、多くの人が期待するだろうプジョーならではの“猫足”は新型208には感じられないというのが筆者の印象だ。アリュールですらスポーティで、GTラインはさらに固いから、キャラクターは完全にスポーツ方向に振られている。

このような味付けになったのは、今後このCMPで様々なブランドのモデルを送り出すからだろう。DS3 クロスバックは落ち着いた乗り味としなやかなサスペンションが印象的で、シトロエンやプジョーブランドより上位の、フランス車らしいしなやかさを表現していた。おそらく今後のシトロエン車は、よりふんわりと柔らかなキャラクター設定がなされるはずだ。つまり、各ブランドの乗り味を大きく分ける戦略に違いない。

電気自動車のe-208もやや固めの乗り心地

今回は電気自動車バージョンのe-208を試すことができた。プリプロダクションと呼ばれる、ほぼ市販型と同じ仕上がりの車両だが、フロントにモーターを配置するFF車で、室内レイアウトを変えることなく50kWhのバッテリーが搭載されている。

実際に走らせると拍子抜けするほど普通で、内燃機関の208から乗り換えても全く違和感なく操作や運転ができる。プジョーは欧州で販売するにあたって、初めて電気自動車に触れる人が多いだろうと考えたのだ。「日産 リーフ」のeペダルのような電気自動車ならではの演出はない。

モーターは最高出力130ps/最大トルク260Nmで、1.2L直列3気筒ガソリンターボよりもややトルクがある程度だが、バッテリーのため車両重量は300kg弱重い1400kg台となる。それでもモーターの特性によって重さを意識する事はほとんどない。走り出しのモーターならではの力強さやなめらかさや静けさによって、上質な走りを味わわせてくれる。

車重が重いことは、e-208の乗り心地に良い方にも悪い方にも影響している。GTラインは路面がいいと重厚感もあってスポーティだが、路面が悪くなると足のバタつく感じが気になった。本来ならば重量が重い分乗り心地が良くなるはずだが、この点は逆だ。アリュールはタイヤサイズが小さいことでなめらかな感触が生まれるが、路面が悪くなると小刻みに震えるような振動が入ってくるのが気になった。

ポルトガルの道路が極めてひどい状態であったため、これが日本の道路だったらどうだろうかと考えると、今回気になった点の多くが払拭されるのではないかと筆者は考えている。日本の路面とのマッチングがどうなるかが楽しみだ。

クラスのベンチマークになりそうな高いクオリティ

新型208はクラスのベンチマークとなる「VW ポロ」と比べてもクオリティで負けていない。ポロは品質は高いものの全体的に質素で、細部までつくり込まれた208の方が魅力的に感じた。また、プレミアムモデルの「アウディ A1」と比べると、パーツ個々の品質ではA1だが、デザインの魅力や雰囲気では負けていない。

日本車で208と同じBセグメントのクルマは、価格的にもう1ランク下になるため、真正面から張り合えるようなクルマは少ない。新しい「トヨタ ヤリス」はクオリティの面で大きく差をつけられるし、新型(次期)「ホンダ フィット」は肉薄しているが、それでも208の良いモノ感には到達していない。強いて挙げれば「マツダ2」が善戦しているといえるが、もうモデル末期とあって、純粋な新型の208の方がずっとモダンだ。

質感で言えば、輸入車の中でもトップに入るだけでなく、格上のCセグメントと比べても良さそうな存在になっている。来年後半に上陸するという日本での試乗が楽しみな1台だ。

スペック

【 208 GTライン 】
全長×全幅×全高=4055×1745×1430mm
ホイールベース=2540mm
車両重量=1165kg
乗車定員=5名
駆動方式=FF
エンジン=1.2L 直列3気筒DOHCターボ
最高出力=96kW(130ps)/5500rpm
最大トルク=230Nm/1750rpm
使用燃料=プレミアムガソリン
トランスミッション=8速AT
サスペンション=前:マクファーソン・ストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=前後205/45R17
0-100km/h加速=8.7秒
WLTPモード燃費=5.6-5.7L/100km
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