交通違反などでよく聞く『〇〇年以下の懲役、または△△万円以下の罰金』

交通違反などでよく聞く『〇〇年以下の懲役、または△△万円以下の罰金』というのがありますよね？
これって「あなたは懲役〇〇年です」とか「あなたは罰金△△万円です」って決められてしまうのでしょうか？
それとも『罰金を払いますので懲役は許してください』とか、
『罰金を払えないので懲役にしてください』みたいな選択肢があるという意味でしょうか？
自転車の違反も、早ければ2024年の11月から青切符の導入が施行されるようになるっぽいですよねぇ？
※違反をする予定があるとか捕まる予定だってことではなく、
もしも違反をしちゃって捕まったらどうなるんだろ？という質問です。
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2024-10-7 19:48 upload

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懲役刑、罰金刑、両方の3パターンあります。
罰金刑の支払い能力がない場合、1日5000円換算として労役場に収監されるので実質懲役刑みたいなものではあります。
ちなみに青切符というのは「違反金」であり、これは刑事罰にはなりませんが支払い無視や滞納をすると刑事罰になります。なんで追加されたかというと今までの法律では自転車には注意か赤切符(刑事罰)の二択という極端な手段しかなかったので、自動車と同じく青切符が導入された訳です。

刑事裁判は『裁判長が量刑を決める』ので、懲役がいいとか罰金で勘弁して欲しいとはなりません。
まず、日本は憲法で『罪刑法定主義』を採用していて「何をすれば罪として罰を科す」を法律で規定する必要があります。代表なのは刑法ですが、質問にある道路交通法もあれば、労働者を守る労働基準法にも罰則があります。
罰金も懲役も科されれば「前科１犯」となりますが、刑期満了後罰金と科料なら無事に５年を経過すれば前科が消滅し、禁錮と懲役は10年間無事に経過すれば前科が消滅する点で大きく異なります（交通違反の違反点数が消滅するのと同じ考え）。
現在の違反切符制度が始まる前までは「刑事事件」として刑事裁判になっていましたが、あまりに事件が多いことから違反切符制度が始まり、反則金と違反点数に納得すれば刑事罰は科さない制度になっています。なお、反則金は金額が一律なので同じ違反で払わされる金額が異なることはありませんが、罰金は裁判長の心証で決まるので幅があります。

自分から選択はできますん。裁判官が法律にのっとり量刑を決めます。
自転車でも青切符ならば反則金を納付すれば、刑事処分はないと思います。（刑事裁判にはならない）

実際の量刑は裁判で諸事情を勘案して決めますが、あらかじめ法律で「この犯罪の刑の上限はここまで」と決めてあります。でないと、裁判官の9るった判断だけで、過剰な刑が科される可能性が出てしまいますからね。質問者さんが見ているのは、そういう規定です。
そして、法定刑が罰金と懲役の両方ある場合、そのどちらにするかは裁判官が決める事であり、犯罪者が「どちらにして欲しい」などと希望することはできません。通常、初犯だったり態様があまり悪質でないものは罰金刑で済ませ、再犯者や悪質な者は懲役にします。ただし、罰金を支払えなければ、1週間2万5千円程度の換算で刑務所勤めをすることで代える「労役留置」の制度があるので、金が無くて罰金を払えなければ強制的に刑務所勤めになります。

刑事罰は裁判の判決で罰金刑か懲役刑を言い渡されます。
通常は罰金刑で悪質な違反の場合や再犯の場合は懲役刑になるという感じです。
判決に不服がある場合は上告して裁判のやりなおしを求める権利はあります。
懲役はいやだから罰金刑に替えてくれと言ってもその場では替えられません。
罰金の場合は払えないなら労役という刑務所内の作業所で1日5000円と換算して罰金額分の日数労働するかたちになります。
自宅から通うのではなく収監されて作業場に通います。

普通の事件と一緒です。
送検→起訴→裁判となって、刑が確定します。