スペーシアギアから始まったSUV風の軽ワゴン「自動車メーカーの企画力って凄いな!」と思うことがあるんですよね。過去を振り返るとスバルが1994年に北米で発売した「アウトバック」とか(日本では翌年「レガシィ グランドワゴン」として登場)。 リフトアップしたステーションワゴンなんて、どうして思いついたんでしょう。しかも、素直に考えたらあんまり売れそうもないのに、発売するやいなやアメリカでは大ヒットしちゃったりして。考えた人凄い。 最近の例で言えば、2018年に登場したスズキ「スペーシアギア」。だって、利便性最重視の軽スーパーハイトワゴンを、何を思ったかSUV風に仕立てちゃったんですよ。 まあスズキとしても最初は「こんなの考えてみたけれど、どうでしょうか?」くらいの気持ちだったのかもしれません。でも、気が付けばしっかりとヒット。 >各メーカーのSUV風軽ワゴンを写真で見比べる その影響を受けて「2匹目のドジョウ」を狙うダイハツ「タントファンクロス」が姿を現し、さらに三菱「デリカミニ」やホンダ「N-BOX ジョイ」など、フォロワーが続々登場したのは皆さんご存じの通り。 そして道を切り開いたスペーシアギアは1世代で終わることなく、2代目へとフルモデルチェンジしました。無事に1周回り切ったのです。 ちなみに豆知識ですが、その2代目スペーシアギアの丸いヘッドライトは先代と同じで、ジムニーとも同じもの(裏側のステーは異なる)なんですよ。 #N-BOXジョイ #デリカミニ #スペーシアギア #タントファンクロス #SUV風軽自動車 #新型なぜSUV風の軽がここまで広まったのか?なぜ、SUV風の軽スーパーハイトワゴンがここまで一気に広がったのでしょうか? まず前提となるのは、軽スーパーハイトワゴンはいま軽自動車でもっとも人気のあるジャンルだということ。その理由は、後席が広く天井の高さとスライドドアにより、乗り降りもしやすいから。つまり使い勝手がいいのです。 ですが、実用品としては優れているけど、もうひとつ“次の何かが欲しい”と考えたときに思いついたのが「とりあえず流行りのSUV風スタイルにしちゃえば?」だったのでしょう(実際にはそんなに軽い考えではないでしょうけれど)。 でも、そんなテキトーな企画(じゃないですね、すみません)も個人的には全然アリだと思っています。だって楽しいじゃないですか、フツーの軽スーパーハイトワゴンやありきたりな「カスタム」を所有するよりも。 本格的じゃなくても見た目の雰囲気を変えて遊び心があるSUV風テイストになるだけで、なんだか楽しい気分になってくるのですから。もしボクがスーパーハイトワゴンの軽自動車を買うなら、絶対にSUVスタイルのモデルを選びますよ。 >各メーカーのSUV風軽ワゴンを写真で見比べる ただ、そんなSUV風スーパーハイトワゴンも、どれも横並びかといえばそうじゃないのが面白いところ。 先駆者スペーシアギアは「それを世の中に知らしめた」というだけで価値があるので、とりあえず置いとくとして、2匹目を狙ったタントファンクロスは「荷室の高さを変えられるアレンジ」で使い勝手をさらに高めてきました。 その後のデリカミニ(デリカをコミカルにしたデザインは超イケてると思う)は、4WDモデルに限ってとは言え、サスペンションを変えて大径タイヤを履きメカニズムにもフツーのタイプと差をつけて悪路走破性を高め、ある意味、三菱らしいこだわりを見せつけてきたというわけです。 これら3台は、ギア感を追求してガチアウトドアまで狙ったコンセプトですね。 (次のページに続く)新参者のN-BOXジョイは路線を変えてきたいっぽうで新参者のN-BOXジョイはちょっと違う。なにが凄いかって、ブラウンの内装にチェック柄をコーディネートしたインテリアでお洒落を磨き上げてきたことです。ラゲッジルームの床までチェック柄にするなんて普通考えます? でも、それがとってもいい。 そのうえで、狙いはガチアウトドアではなくオープンカフェ感覚。リヤシート(背中までチェック柄)を畳むと、荷室はまるでチェック柄のレジャーシートを敷いたようなフラットな空間になるのです。 景色のいい場所にクルマを止めてテールゲートを開ければ、気軽に景色を楽しみながらくつろげる空間が作れるというわけ。 言うなれば、持ち運びできるマイルームでありガチアウトドア勢とは向いている方向が全く違う。こういうのもアリじゃないですかね。 >各メーカーのSUV風軽ワゴンを写真で見比べる もちろん、N-BOXジョイを買う人みんながそんな使い方をするわけではないでしょう。でもそういった使い方ができるという「楽しそうなクルマとの生活」をイメージできるし、そもそもチェック柄のラゲッジルームというだけで楽しくなってくる。 インテリアコーディネートでいえば、N-BOXジョイがリードしていると思います。 というわけで、出そろったSUVテイストのスーパーハイトワゴン。一見どれも同じように見えますが、それぞれクルマのコンセプトが違います。興味のある人は、実際に見て触れてみることをおすすめしますよ! <おわり> 写真:篠原晃一、スズキ、ダイハツ、三菱自動車 |
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