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2635万円のメルセデス・ベンツ「完全電動Gクラス」試乗 最重量級3トンオーバーの走りやいかに? ...

2024-11-14 00:00| post: biteme| view: 539| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:メルセデス・ベンツ日本

摘要: 587ps、1164Nm、3120kg! 世界中で大人気のオフローダー、メルセデス・ベンツ「Gクラス」。今回Gクラス全体のモデルチェンジを機に新たに登場した「G580 ウィズ EQ テクノロジー(以下G580)」は、Gクラスの電気自動 ...

2635万円のメルセデス・ベンツ「完全電動Gクラス」試乗 最重量級3トンオーバーの走りやいかに?

587ps、1164Nm、3120kg!

世界中で大人気のオフローダー、メルセデス・ベンツ「Gクラス」。今回Gクラス全体のモデルチェンジを機に新たに登場した「G580 ウィズ EQ テクノロジー(以下G580)」は、Gクラスの電気自動車バージョンだ。

ラダーフレームの上に四角四面のボディを載せるという車両の成り立ちはエンジンを搭載するこれまでのGクラスと変わらないが、エンジン、トランスミッション、3個のデフ、各種シャフトが、駆動用モーター4個と116kWhリチウムイオンバッテリーなどに置き換わった。一充電航続距離は530kmとアナウンスされている。

1個のモーターが1輪を個別にコントロールするため、デフは不要となった。デフを介してエンジンと車輪をつなぐシャフト類も不要なので、特にかさ上げすることなくフロア下にバッテリーを搭載することができたというわけだ。

モーターはそれぞれが最大トルク291Nm。1個でその辺のクルマ1台分の値だ。×4でシステム上の最大トルクは1164Nmに達する。最高出力は587ps。

途方もないスペックに思えるが、重い車体に巨大なバッテリーを搭載した結果、車両重量が3120kg(乗用車として最重量級)に達することもあり、事前にパフォーマンスを予想するのが難しかった。

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#メルセデス・ベンツ #Gクラス #G580 #電気自動車 #EV #

Gクラス史上最大の「見た目と乗り心地のギャップ」

試乗スタート。まずは郊外のワインディングロードへ。電気自動車なので音もなく始動、発進するかと思いきや、「G-ROAR(ジーロア)」という疑似サウンド発生装置がボンネット下に備わり、車外にV8風サウンドを響かせるとともに、車内のスピーカーからも同様の音を発生するので、V8エンジン搭載モデルのような音がする。

ただしそれに伴うはずの振動がないので違和感はある。すぐ慣れるけど。ちなみに音は消すこともできる。

舗装路でのG580はきわめて良好な乗り心地を味わわせてくれ、モノコックボディを採用する他の高級SUVと比べても遜色のない快適性が備わっている。

2018年に登場したワイドボディの世代からはフロントに独立懸架のサスペンションを採用し、ステアリング機構にもボール&ナット式ではなくラック&ピニオン式を用いるため、軍用車としても使われた昔のGとは異なる快適性を手に入れたが、今回、電動化されたことでさらに洗練されたクルマとなった。Gクラス史上、見た目と乗り心地のギャップが最も大きくなったと言える。

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直線でアクセルを深く踏み込んでみると、それなりに鋭い加速を見せたが、一部の電気自動車が見せる刺激的な加速というほどではなかったので、さすがに車重3120kgはそういうことかと思わせたが、気づけばダイナミックセレクトがコンフォートモードだった。これだと電費を稼ぐため後輪モーターのみを使用する。

スポーツモードに入れて同じようにペダルを踏み込むと、背中を蹴られたような加速を味わうことができた。3120kgどこ行った?

この日4L V8ガソリンターボエンジン(最高出力585ps、最大トルク850Nm、車両重量2570kg)を搭載する「G63」にも試乗したのだが、発進直後の鋭さはG63以上、ある程度速度が乗ってからの伸びやかさは同等という印象だ。

スポーツモードだとG-ROARの設定も野蛮になり、G63と同じくらい猛々しい音を響かせるようになった。電動化してもG63レベルの性能やキャラクターをもたせようという開発目標だったのではないだろうか。

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560kg増でも悪路で軽やか

一般道では快適で、その気になれば速い。悪路走破性はどうか。

今度は3L直6ディーゼルターボエンジンを搭載する「G450d」と比較しながらオフロードコースを試乗した。最初にG450dでデコボコのモーグルコース、タイヤが3分の2ほど見えなくなる深さの水たまり、坂の上り下りなどを試す。

必要に応じてセンター、リア、フロントのデフをロックさせることで楽々と走破する。次にG580に乗り換える。G450dに対し560kg重いのだが、そのことを感じさせない軽やかさで同じコースを走破していく。

アクセルの踏み込み量はG450dよりも明らかに少なくて済み、デフをロックするかどうかといった判断も不要なので、より簡単に走破できるという印象だ。この日試した悪路に限っては、重さはパワーでカバーできるとわかった。

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GターンとGターンステアリングを試す

シャフトとデフを使ってパワーをタイヤに伝える世の中の多くのクルマは右側の車輪を前進、左側の車輪を後退といった動きは構造上できないが、4個のモーターがあればそれぞれに違う動きをさせられる。

その構造を活用し、G580は「Gターン」、「Gステアリング」といった芸当を見せる。

Gターンは車両をほぼその場で任意の方向に最大2回転させられる(摩擦係数の低い未舗装路に限る)。アクセルを戻せば止まるのだが、回転速度が速いので好きな方向で止めるのはなかなか難しい。

Gステアリングは小回りを利かせる機能。ステアリングを切った側の後輪のみを止めることで、その車輪を引きずるようにした小回りができる。どちらも公道では使う機会のない“一発芸”だが、4モーターの特性を誇示するために盛り込まれたのだろう。

結論。電気になってもGはGだった。先行で発売される特別仕様車「エディションワン」の価格は2635万円。

<おわり>

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