ホンダが北米で新型「パスポート」を公開ホンダは11月13日(現地時間)、北米にて新型「パスポート」を公開した。 パスポートはホンダが北米を中心に販売するミッドサイズのSUVで、「CR-V」の上位モデルにあたる。初代は1993年に登場し、1997年に登場した2代目まではいすゞ「ウィザード」のOEM車だった。2代目で一度販売を終了したものの、2019年に自社開発モデル(3代目)として復活した。 今回登場したのは4代目で、大きなトピックはデザインの変更。先代はCR-Vのような都会的な雰囲気が特徴だったが、新型は「ボーン・ワイルド」をコンセプトに、オフロード感を強調したラギッドなデザインへと生まれ変わった。ホンダは「タフなデザイン、本物のオフロード性能、汎用性を備えた究極のアドベンチャーSUV」と胸を張る。 パスポートのグレードは3種類。「RTL」、「トレイルスポーツ」、「トレイルスポーツ・エリート」で構成される。注目はホンダが北米で展開するオフロードを強調した「トレイルスポーツ」。先代にも設定されていたが、新型ではよりオフロード志向が強められた。 >>新型「パスポート」と「ランクル250」を写真で見比べる ◎あわせて読みたい: 先代から一変、ラギッドなアメリカンSUVにロサンゼルスのホンダデザインスタジオでデザインされた新型パスポートは、バックパックがデザインテーマ。いかにもアメリカンな、タフでワイルドな雰囲気に仕上がっている。 フロントエンドは、大胆な造形のグリル、長いエンジンフードなどでパワフルさを強調し、トレイルスポーツにはアンバー色のLEDライトが埋め込まれる。ホイールベースは2.75インチ(約70mm)延長され、長いエンジンフードやアグレッシブなフェンダーを組み合わせ、スポーティかつアクティブなスタンスを実現した。 RTLは、ブラックのトリムとグリル、マットブラックのルーフスポイラーやシルバーの前後スキッドガーニッシュを備えるが、トレイルスポーツではトリムとグリルがグロスブラックへと変更され、スキッドガーニッシュはメタリックシルバーとなる。またLEDフォグランプが標準装備される。 足元には18インチホイールが奢られ、トレイルスポーツには専用開発のオールテレインタイヤ(275/60R18)が装着されるほか(※RTLは265/60R18)、ボディカラーは専用のサンセットオレンジとアッシュグリーンメタリックも選ぶことができるという。 >>新型「パスポート」と「ランクル250」を写真で見比べる インテリアは、シンプルで直感的なレイアウトを採用した。 10.2インチデジタルインストルメントディスプレイや12.3インチのタッチスクリーン、ヒーター付きフロントシートやパワーテールゲートなどが装備される。 カーゴスペースは歴代最大サイズを誇り、後席を折りたたむと前輪を外したフルサイズの大人用マウンテンバイクが2台収納できるほか、トレイルスポーツはセンターコンソールに電源コンセント(110V)も備えるなど、アウトドアアクティビティを意識した機能性を備えている。 ◎あわせて読みたい: ホンダ歴代最強のオフロード性能新型パスポートのパワートレインは、285馬力/355Nmを発揮するV型6気筒3.5Lエンジンに、パドルシフト付10速ATの組み合わせ。ドライブモードは「ノーマル」「スポーツ」「エコ」「スノー」「サンド」「トウ(牽引)」「トレイル」の7種類を用意する本格派だ。 また新型パスポートには、第2世代のトルクベクタリング全輪駆動システム「i-VTM4」が搭載される。このシステムはエンジントルクを最大70%リアアクスルへと分配でき、そのトルクを左右後輪へと配分することで高いオフロード性能を実現するという。 >>新型「パスポート」と「ランクル250」を写真で見比べる 足回りはフロントマクファーソン式ストラット、リアマルチリンク式を採用し、鍛造サスペンションアームと鋳鉄ナックルで強化。さらにフロントラテラル剛性を72%、リアねじり剛性を50%向上させ、高いオフロード性能だけでなく、オンロードの乗り心地と洗練されたハンドリングを実現したそうだ。 さらにトレイルスポーツでは、オフロード走行用にチューニングされた独自のサスペンションやスプリングレート、ダンパーバルブチューニングなどが装備され、クラストップレベルのオフロードパフォーマンスを有するという。 ホンダによると、ユタ州モアブのレッドロックやカリフォルニア州グラミスの砂浜、ケンタッキー州やノースカロライナ州の泥だらけのトレイルまで米国全土でテストが行われ、最もオフロード性能の高いホンダ製SUVに仕上がったそうだ。 ◎あわせて読みたい: サイズも価格も「ランクル250」のガチライバル!?<パスポートのボディサイズ> 全幅は2m超えのアメリカンサイズながら、北米でも販売が開始されたトヨタ「ランドクルーザー250」と全長・全高・ホイールベースはほぼ一緒。 ランドクルーザー250はラダーフレームを備えた本格クロカンで、パスポートはモノコックボディのためより極所の悪路走破性や頑丈さなどはランドクルーザー250に分がありそうだが、日本ではそこまでの悪路走破性が求められないためパスポートの日本導入を……なんてことを期待してしまう。しかしパスポートはおろかCR-Vも燃料電池車のみの現状、残念ながら望み薄と言ったところだろう……。 >>新型「パスポート」と「ランクル250」を写真で見比べる ちなみにホンダの発表によると、新型パスポートの価格は4万ドル半ばから。日本円でおよそ600万円~というプライスだが、ランドクルーザー250のアメリカでの価格は5万6450ドル~とパスポートの方がお値打ちだったり。 見た目も価格もスペックも、ホンダはかなり本気でランドクルーザー250を意識してそうに見えてしまうが、逆に言えばランドクルーザー250はかなり北米市場を意識したのかも(?)。どれもこれも大きいが、北米には実に魅力的なSUVがまだまだたくさんあるのだと思わせられる。 (終わり) ◎あわせて読みたい: |
GMT+9, 2025-1-18 08:40 , Processed in 0.109833 second(s), 17 queries .
Powered by Discuz! X3.5
© 2001-2025 BiteMe.jp .