エントリーグレード「ガソリンのX」はアリなのかどこもかしこも「見渡せばSUV」の昨今、そんな風景に辟易している人もいるのではないでしょうか。そんなあなたにおすすめしたいのが「ステーションワゴン」です。 かつては各メーカーから様々なタイプのステーションワゴンが発売されていましたが、今ではもはや絶滅危惧種。その中でそこそこお手頃な価格で手に入れることができるのが「カローラツーリング」です。 カローラツーリングは、カローラのステーションワゴンモデルで、現行モデルは2019年9月に発売されました。 現在、カローラのステーションワゴンは2モデル存在しており、5ナンバーボディをもつ先代モデル「カローラフィールダー」もビジネスユース向けとして併売されています。 カローラツーリングは欧州でも販売されていますが、国内仕様は日本の道路事情にあわせるため、ボディの全長(-135mm)、全幅(-35mm)、ホイールベースの縮小(-60mm)や、ドアミラー格納時の車幅を先代と同じ寸法に調整するなど、かなり凝った仕様変更がなされています。 グレードは、上から「W×B(ダブルバイビー)」、「G」、「X」の3グレードで、それぞれにハイブリッドとガソリンモデルが設定されています。 ハイブリッドは、1.8L 4気筒ガソリン(98ps/142Nm)+モーター(95ps/185Nm)に電気式無段変速機の組み合わせで、ガソリンは1.5L 3気筒ガソリン(120ps/145Nm)にCVTとなります。駆動方式は、ハイブリッドにはFFと電動式4WD(E-Four)が設定され、ガソリンはFFのみとなっています。 価格は、最高値のハイブリッドのW×B(4WD)が311万6300円で、最安値のガソリンのX(FF)が210万8600円とその価格差はほぼ100万円。同じFF(291万8300円)で比較しても約81万円の価格差があります。 果たしてエントリーグレードの「ガソリンのX」はアリなのか? 装備を見ながらチェックしてみたいと思います。 >>やっぱワゴンはいいよね!カローラツーリングのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| 1.5Lガソリンエンジンの走りはどうか?2022年10月のマイナーチェンジで、ガソリンエンジンは1.8L 4気筒(140ps/170Nm)から先述の1.5L 3気筒(120ps/145Nm)に変更されました。スペック的には下がっていますが、新開発の新世代エンジンということもありそれなりに走ってくれます。 とはいえ、フル乗車での連続した坂道や高速の合流などでは流石に重たさを感じるので、頻繁にそういった使い方をする人であれば、ハイブリッドを選んでおいたほうが後悔は少ないでしょう。 一方、街乗り中心で乗ってもせいぜい2人くらい、週末にのんびり遠方にドライブくらいの使い方であれば、1.5Lでも十分走ってくれるはずです。 いずれにしましても、このあたりの感覚は個人差があるので、気になる方は試乗をおすすめします。 乗り心地は、硬すぎず、柔らかすぎず、非常にバランスのいい乗り味です。Xに装着される15インチのタイヤはエアボリュームもあり、穏やかな乗り心地を提供してくれます。 ハンドリングは、接地感薄めの先代フィールダーなどと比べるとかなり座りの良い落ち着いたフィールで、だれにでもすぐ馴染む違和感の少ない味付けとなっています。 >>やっぱワゴンはいいよね!カローラツーリングのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| オーディオレスの差額を考えるとGが見えてくるそれでは装備を細かくチェックしていきます。 エクステリア基本的には、W×Bは「キラキラしていて豪華」、GとXは「さっぱり系で見た目はだいたい一緒」といった具合です。例えば、フロントまわりに艶ありブラックの加飾があるW×Bに対し、GとXは普通のブラック。リアバンパーは加飾なしで上位モデルと差別化されていますが、見た目が大きく違うわけではありません。 ホイールはどちらも標準装備のスチールホイール&樹脂キャップの組み合わせがいかにもエントリーグレードで、見た目のショボさは避けられず、Gは16インチアルミホイールがオプション(7万8100円)で設定されますが、Xはオプションでも選べません。 また、ボディカラーが「スーパーホワイトII」、「プラチナホワイトパールマイカ」、「シルバーメタリック」、「アティチュードブラックマイカ」と白、黒、銀系の4色しかないため、それ以外のカラーがいいということであればG以上ということになります。 一方で、ヘッドライトは明るいLED式を標準装備し、ステーションワゴンらしさを演出するルーフレールも他グレードと同様にオプション(3万3000円)で選択できるなど、ホイールさえ気にならなければそれ以外の違いで悩むことはなさそうです。 インテリア内装ではGとXの差が垣間見えてきます。例えばGだとインパネやドアトリムの一部が合成皮革巻きになったり、Xはステアリングとシフトノブが安い手触りのウレタンに対してGは本革巻きになるなど、地味ながら質感を感じる部分に差がつけられています。 また、メーターも7インチディスプレイのデジタルメーターになるGに対し、Xは4.2インチのインフォメーションディスプレイを備えるアナログ式となります。 ただしこれについては、アナログ式のメーターがすっきりとした見やすいデザインということもあり、「むしろこっちのほうが好き」という人も一定数いそうな気がします。 また加飾の違いについても、「キラキラしていなくてもヨシ」という人であれば問題はないでしょう。 その他の装備大きなポイントになりそうなのが、ナビです。Xはオーディオレスとなるため、何かしらのオーディオかナビをつける必要があります。一番シンプルで合理的なのがメーカーオプションの8インチディスプレイオーディオ(12万5400円)でしょう。これがGだと標準装備されるため、価格差は約10万円になります(ガソリンXに上記オプションを足した総額:223万4000円)。 お手頃な社外カーナビをカー用品店でつけてもらうことでその差を広げることができなくもないですが、先述のボディカラーのことなど考えるといよいよ「Gのほうがいいんじゃないか?」と思う人が増えてきそうな気もします。 その他の装備では、先進予防安全装備「トヨタセーフティセンス」が全グレード標準装備され、エントリーグレードでも安全装備にぬかりはありません。Xにも全車速追従式アダプティブクルーズコントロールが装備されるのが嬉しいポイントです。 >>やっぱワゴンはいいよね!カローラツーリングのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| 結論、Xでもアリだが他も要検討ということで結論です。 走りについては、Xのハイブリッドが249万8600円と価格差が39万円もあるので慎重に検討が必要ですが、ハイブリッドは2.5Lクラスのパワー感が手に入ります。 さらに燃費もWLTCモードでハイブリッドは29.5km/L、ガソリンは19.1km/Lと決してガソリンの燃費も悪くないですが、ハイブリッドは圧倒的な低燃費です。多人数乗車や積載量が多い人、走行距離が伸びる人などであれば、その価値と満足度を考えるとそこまで大きな価格差ではないかもしれません。 また、同じガソリンエンジンを積むGとの差は「実質10万円くらいの差」でしかないのも悩ましいところ。「いろいろ割り切ってるのでなにもいろいろ付いていなくてOK」という人であればXが高コスパですが、そこそこの質感があったほうがいいと思うのであればガソリンのGが無難かもしれません。 ということで、カローラツーリングの最安グレード「ガソリンのX」をチェックしてみました。グレード選びの参考になれば幸いです。 <おわり> >>やっぱワゴンはいいよね!カローラツーリングのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| |
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