名門復活にかけるトヨタの本気11月末に限定車の発売とともに生産終了予定が発表されたトヨタのFRスポーツカー「スープラ」。直列6気筒エンジンを積む唯一の国産スポーツモデルだけに、そのカタログ落ちは何ともさみしい限り。 だが、トヨタでは次期スポーツカーを開発中という情報もちらほら聞こえてくる。そこで今回は、ネット上の噂も含め、トヨタからどんなモデルが出てくるのか予想してみたい。 まず、ニューモデルについて高い確度で言えるのは往年のビッグネームが蘇るということ。もちろん、中身は最新の技術をてんこ盛りしたマシンとなるだろうが、ネーミングだけでは看板倒れになってしまうから、基本コンセプトに加え、スタイリングにもアイコニックなディテールを満載してくるだろう。 他ブランドを見渡しても、MINIやフィアットなど自動車業界ではレトロスペクティブなデザインで人気となっているモデルは多く、台数があまり見込めないスポーツカーというニッチなモデルであればなおさら過去に大ヒットした名車をモチーフとするのは自然な流れだ。 >>セリカやMR2ってどんなクルマ? メーカーの公式画像を見る #MR-2 #セリカ #GT-FOUR #新型 #スープラ #復活「セリカ」復活はほぼ確実。GT-FOURも登場かでは具体的に復活するモデルは何なのかと言うと、真っ先に候補に挙げるべきは「セリカ」だ。というのも、トヨタの豊田会長はこれまでセリカの復活を匂わせる発言を何度かしており、また先日大盛況のうちに閉幕した「ラリージャパン2024」の関連イベントでは、中嶋副社長も「セリカ、やっちゃいます」と発言しているのだ。 >>セリカやMR2ってどんなクルマ? メーカーの公式画像を見る しかも、この中嶋副社長、ニューモデル開発を統括するチーフエンジニアを歴任した生粋の技術者上がり。それだけに発言もファンの期待を煽る営業的なものではなく、開発が相当程度進捗してきたからこそのものと裏読みできるのだ。 そして、セリカが復活する場合、オマージュされるのはWRCで大活躍した「GT-FOUR」だろう。その最大の特徴とも言える4WDの採用は外せない。 また、ターボ過給によるハイパワーユニットはもちろん、デザイン上のアクセントにもなったボンネット上の力強いバルジなども継承されるかもしれない。 レギュレーションなどの関係で、現在「GRヤリス」となっているWRC参戦のベース車両をセリカに置き換えることは難しいかもしれないが、それでもラリーのイメージを強く打ち出してくる可能性は低くなさそうだ。 ミッドシップの名車「MR2」の復活にも期待次の候補として挙げられるのは、国産量産車では初となるミッドシップレイアウトを採った名車として歴史に名を残した「MR2」だ。 2シーターとして利便性をかなぐり捨ててまでエンジンを乗員背後に搭載することにこだわり、ハンドリングに性能を全振りした日本車らしからぬ成り立ちは、ミッドシップならではの高い旋回特性も相まって、“腕に覚えあり”というクルマ好きにも評価された。 >>セリカやMR2ってどんなクルマ? メーカーの公式画像を見る デザイン面でも初代のエッジの効いたスタイリングは今でも新鮮で、特徴的なリトラクタブルヘッドライトとともにMR2のアイコンとなっている。こちらもネット情報ではすでに開発が進んでいるようだが、メーカー側からの情報は今のところない。 現代の安全基準などを考えると、さすがにリトラクタブルヘッドライトの採用は難しいだろうが、もし本当に登場することになれば、ミッドシップを強調したショートデッキスタイルによって一目でMR2とわかるデザインで登場すると予想しておこう。 セリカの価格帯は400万円台前半を予想最後に、セリカやMR2が復活する場合の価格やライバルを予想してみたい。 まずは価格だが、オリジナルモデルの車両価格は2006年に終売となったセリカの最終モデルが約180~240万円、同1999年のMR2は約210~310万円だった。 当時170~250万円ほどだった「RAV4」が現在は324~566万円ほどであることを踏まえると、この約20年で価格は倍近くにまで上がっている計算だ。 RAV4の場合、プラグインハイブリッド車をラインアップすることもあり単純な比較はできないが、それでもセリカは400~450万円級、MR2はミドシップで登場するとなると400万円後半~500万円半ばの上級スポーツカーとなるのではないだろうか。 ファンとしては手頃な価格を期待したいところだが、そうしたニーズはGR86で回収して、ニューモデルにはアッパー層の取り込みを担わせるという戦略になると考えられる。ただ、オリジナルのスープラがセリカをベースに開発された上位モデルだったことからも、スープラ(約500~730万円)より低い価格帯になりそうな点は朗報かもしれない。 パッと思い浮かぶライバルは日産「フェアレディZ」だが、あちらは500~600万円級とやや価格帯が上。とはいえ伝統のネーミング、スポーツドライビングに特化した成り立ち等々、セリカが登場すれば両雄の対決に注目が集まるのは必然だ。 >>フェアレディZ、セリカ、MR2はどんなクルマ? メーカーの公式画像を見る フェアレディZは注文殺到で長らく停止していた新規受注が先月再開されたばかりだから、仮にトヨタのニューモデルデビューとなれば、国産ミドルスポーツにさらなる注目が集まることは間違いないだろう。 (終わり) |
GMT+9, 2025-1-18 17:06 , Processed in 0.093019 second(s), 17 queries .
Powered by Discuz! X3.5
© 2001-2025 BiteMe.jp .