近年は年末開始も。「初売り」は本当にお得?多くの販売店では、毎年の年始に「初売り」がおこなわれます。 各販売店にはにぎやかな装飾がならび、CMや折込チラシでも初売りが積極的にアピールされるそのようすは、もはやお正月の風物詩のひとつとなっています。 また、近年では先行して12月から初売りをおこなうケースも増えています。その背景には、ライバルにさきがけて顧客の注目を得ようという販売店側のねらいにくわえて、納期が全体的に長期化していることも関係しているようです。 一方、インターネット上には「初売りは本当にお得なのか?」という質問の声が少なくありません。 クルマの初売りに関する実態、そしてその攻略法について迫ってみます。 |あわせて読みたい| 在庫が豊富なモデルは初売りで買うメリットありある販売店関係者は「初売りは必ずしもお得とは言えません」と話したうえで、その理由を次のように解説します。 「初売りのタイミングでクルマを購入すると、ディーラーオプションからの割引が増えたり、ノベルティがもらえたりするなどのメリットはあるかもしれません。 ただ、車両本体からの大幅な値引きを期待することは難しいと思います。 そもそも、自動車業界で初売りが一般的になったのには、2つの大きな理由があります。 ひとつが、冬のボーナスが支給された直後であること、そしてもうひとつが、長期休暇によって家族全員で検討しやすいタイミングであるということです。 クルマは高額かつ家族の意見が重視されやすい商品であるため、ある程度まとまった時間がないと購入を決定することができないものです。 そんななか、ふところに余裕があり、家族でのんびりと過ごす時間も多いお正月は、クルマの購入を決定する絶好の機会です。 初売りは、そうした機会をねらっておこなわれるユーザーを呼び込むという販促キャンペーンとして始まったという背景があります。 しかし、昨今では新車の納期が長期化しており人気モデルは入手困難となっています。また、それ以外のモデルも潤沢に在庫があるわけではありません。 そのため、販売店としては『値引きしてまで売る必要がない』というのが正直なところです。 特に、最新モデルや入手困難な人気モデルは、初売りだからといって大幅に割引されることはほとんど期待できません。 逆に言えば、それなりに在庫があるモデルであれば、初売りのタイミングをねらって購入するメリットはあると思います。 また、4月からの新生活に向けてクルマを購入するといった場合には、このタイミングで購入するほうが納期の面から見てもベターです」 |あわせて読みたい| 本当におすすめなのは3月の「決算セール」前出のある販売店関係者は「値引き額を最大化させるのであれば、初売りよりも3月におこなわれる『決算セール』をねらったほうがよい」と話します。 「各セールススタッフにはそれぞれ販売目標が設定されていますが、3月はその『締め』の時期にあたります。 また、自動車メーカーから販売台数に応じて得られる『販売奨励金』についても、3月が締め月となります。 こうした事情から、毎年3月は販売会社が一丸となって目標の達成に向けたラストスパートを展開します。 初売りと異なるのは、決算セールは販売会社側の事情が強いセールという点です。 たとえば、あと数台で目標を達成できる状況であれば、通常では考えられないような値引き額が提示される可能性もあります。 販売店にとってみれば、目標を達成することでより多くの販売奨励金が得られるのであれば、その数台は利益度外視でもかまわないというわけです。 もちろん、これは極端な例ではありますが、3月がそうした状況になりやすいのは事実です。 ただ、このタイミングはセールススタッフも多忙を極めているため、長々と検討をするのは得策ではありません。脈がないと判断されると、商談を早く切り上げられてしまうかもしれません。 そのため、必要以上の駆け引きは避け、『◯◯円なら即決する』というかたちで交渉することがおすすめです」 初売りと決算セールを比べると、販売店側の事情が強い決算セールのほうが大きな値引きを引き出しやすい傾向があるようです。 いずれの場合でも、販売店の事情を考慮したうえで交渉することが、結果としてユーザーのメリットにつながることは言うまでもありません。 (終わり) |あわせて読みたい| |
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