インド産「eエスクード」爆誕にネット民は好意的スズキは、インド・ニューデリーで開催された「Bharat Mobility Global Expo 2025」にて、同社初のBEV市販車「e VITARA(イービターラ)」を一般公開しました。 「e VITARA」はインドや日本のモビリティショーで公開されていたスタディモデル「eVX」を市販化したスズキの世界戦略車。2025年春よりインドのスズキ・モーター・グジャラート社(SMG)で生産され、夏頃から日本をはじめ世界各国で販売が始まります。 「ビターラ」と言えば「エスクード」の海外でのモデル名。つまり「e VITARA」は、2024年4月に新車登録を終了した4代目エスクードの後継「5代目エスクード」であると同時に「eエスクード」ともいえる存在です。 >>eビターラの内外装デザインをチェックする エスクードの4代目はハンガリーのマジャールスズキ社で製造されていましたが、「e VITARA」はインド製。スズキファンの反応が気になるところですが、SNSでは「インド製のスズキのEVが楽しみ」など、インド製eエスクードの誕生に好意的な声が多かったです。 SMGといえば、いま話題の5ドア版ジムニー(ジムニー ノマド)の生産を担当している工場です。そもそも「ジムニー ノマド」に与えられた愛称の「ノマド」は、当初3ドアでスタートしたエスクードの5ドアストレッチバージョンのサブネーム。 スズキのクロカン車の伝統を受け継ぐ名誉ある称号が冠されるのは、2023年末に累計生産300万台を達成したSMGの業績が評価され、一般ドライバーにも信頼されていることの現れではないでしょうか。 |あわせて読みたい| 「逆スラント顔にすると言ったな。あれは嘘だ」その一方で、「顔のデザインが“逆スラント”じゃなくなった!?」という驚きの声も。 これはコンセプトモデルの「eVX」が「逆スラントノーズ」を採用していたのに対し、市販型の「e VITARA」ではグリル上部が後ろに向かって傾斜している「スラントノーズ」を採用するというデザイン上の変更に対する意見のようです。 >>eビターラの内外装デザインをチェックする 「逆スラントノーズ(逆スラント)」とは、ボンネットの先端が“フロントグリルより前にあるデザイン”のこと。たとえば1970年代に一世を風靡したBMWなどが有名です。反対に「スラントノーズ」は、ボンネットの先端がグリルから後ろ向きに倒れたようなデザインが特徴。 空気抵抗を減らす「スラントノーズ」はエレガントな印象で、いわばクルマのフェイスデザインの基本。対する「逆スラントノーズ」は、マッシブな力強さを生み出します。 ですが冷静に考えると、市販車の順スラント化は既定路線だったはず。なぜなら1988年デビューの初期型をはじめ、2代目(1997~2005),3代目(~2017)、4代目(~2024)まで、歴代全てのエスクードがスラントノーズを採用しているから。 言うならばスラントノーズはエスクードのDNAに組み込まれたデザイン。「スラント顔でなければエスクードにあらず」なのです。 |あわせて読みたい| 順スラントへのトレンドシフトもワンチャンあり?これは邪推ですが、コンセプトモデルでは力強くもトレンドを感じさせる逆スラントで注目を集め、実車ではエスクードのDNAであるスラントノーズをしっかりデザインに落とし込むことで歴史を継承。新型を待ち望んでいたエスクードファンに応えたのではないでしょうか! クルマのフェイスデザインのトレンドは“軽い逆スラント”、もしくはグリルが垂直方向に伸びるバーティカルなデザインとなっています。今回のエスクードが「順スラント」デザイン回帰へのキッカケになるかもしれません。 本来は「野暮ったい」という意味を持つ「いなたい」という言葉。最近ではむしろ、その誠実さを評価する褒め言葉にもなっているよう。初代から今作まで、エスクードのスタイルの魅力はこの「いなたさ」にもあると感じます。 そういう目線で改めて「eVX」と「e VITARA」を見比べると、これまたエスクードのDNAである「直線を基調としたボディデザイン」も継承していることがわかります。 >>歴代エスクードやeビターラのデザインをチェックする プロトの「eVX」ではプレスラインのメリハリが効いた強いエッジを感じさせるデザインでしたが、「e VITARA」ではややマイルドになったものの、バッテリーをボディ下部に搭載するBEVでは上下方向に間延びしがちなサイドのシルエットを直線基調の意匠で上手に引き締めています。 デザインの話ばかりしてしまいましたが、中身のデキもかなりのレベル。 前後にそれぞれ独立したeアクスルを備える電動4WDシステム「ALLGRIP-e」を採用するなど、シーンを問わず高いレスポンスと緻密なコントロール性を有し、信頼性・安全性に定評のあるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載するなど、抜かりない仕上がりとなっています。 トヨタにもOEM供給が決まっているとのことで、より広い層に受け入れられるデザインでありながら、細部にもきめ細やかな配慮が行き届いているといえるのではないでしょうか。 (終わり) (写真:スズキ) |あわせて読みたい| |
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