キャンピングカーの種類は大きく分けて7つアウトドアや車中泊に使えるキャンピングカーのベース車には、多種多様な車種が存在する。トレーラータイプではない自走可能なキャンピングカーに共通するのは「自動車メーカーから車両の供給を受ける」ことだ。 一部の自動車メーカーが「キャンピングカー用ベース車」を製造しており、それらは生産ラインで組み立てられた後、ベース車を購入した各キャンピングビルダーの工場にて架装される。だからこそ、多くのキャンピングカーは、ユーザーによるオーダーメイドが可能で、自分だけの一台を作ることができるのだ。 キャンピングカーの基礎知識として、主なキャンピングカーの種類について類別すると、大きく7つに分けられる。今回はそれぞれについて解説する。 バスコンバージョン(バスコン)「バスコン」の名からも分かるように、バスをベースとしたキャンピングカー。見た目はマイクロバスだが、広い車内空間を活かし、豪華な装備を誇る。そもそも人の移動を目的とするバスがベースなので、乗り心地がいいのが美点だ。 海外ではフルサイズのバスを改造したものも存在するが、日本では扱いやすさも考慮し、全長6m×全幅2mほどのものが主流。代表的なベース車はトヨタ「コースター」と姉妹車の日野「リエッセII」などがある。 >>様々なタイプのキャンピングカーフォトはこちら #キャンピングカー #アウトドアブーム #オーダーメイド #コースター #デュカトフルコンバージョン(フルコン)フルコンは、キャンピングカーメーカーの個性が最も発揮される種類だ。何しろ、自動車メーカーから供給を受けるのは、エンジンや駆動系、運転機能など走行な必要なものだけを備えた車台のみ。 居住スペースを含むキャビンは、キャンピングカーメーカーがデザインから製造まで行う。フルコンは、キャンピングカーの最上位に位置するもので、巨大で豪華なものが中心で室内はまるで高級ホテルの一室のよう。 フルコンは現在海外メーカー製のみで、国産ではベース車の供給の関係もあり「セミフルコンバージョン」と呼ばれる、マイクロバスをベースに運転席まわりとフロアを残し、後部に居住スペースを架装したものとなっている。海外製のシャシーでは、メルセデス・ベンツやフィアット製のものが主流だ。 キャブコンバージョン(キャブコン)フロント部はベース車のトラックやバンのものを使い、後部にキャビンを架装するのがキャブコンだ。キャビンのデザインやサイズを自由に決められるので、室内高を高くできるのも大きな強み。 日本では、自宅などの一般的な駐車場サイズでも比較的停めやすい全長5m×全幅2mほどのボディサイズが主流。 国産車をベースとする場合、キャンピングカー用ベース車として設定されているトヨタ「カムロード」やいすゞ「ビーカム」があり、トヨタ「ハイエース」のフロント部を使用するモデルも存在する。 輸入車ではメルセデス・ベンツ「スプリンター」やフィアット「デュカト」などをベースとした豪華なモデルも存在する。 バンコンバージョン(バンコン)ワゴンやバン、ミニバンなどをベースとしたキャンピングカーで、日本のキャンピングカーの主力でもある。 市販車にキャンピングカーに必要な機能を追加したものなので、ベース車の機能はそのまま。そのため、買い物や送迎などの普段使いもできることが人気の秘密だ。室内の高さや就寝スペースを広げるために、開閉式テントを備えたポップアップルーフ仕様もある。 バンコンは車中泊に特化したお手頃仕様から、豪華装備の高級車まで様々なタイプが用意される。一番多いベース車はハイエースで、近年は正規輸入が開始されたデュカトも拡大中。 >>様々なタイプのキャンピングカーフォトはこちら トラックキャンパー(トラキャン)トラックの荷台に着脱可能なキャビンを搭載するのがトラキャン。そのため、キャビンが不要な際は、トラックから降ろして、トラック単体で使うこともできる。積載可能な重量や荷台のサイズがクリアできれば、トラック自体を変えることもできる。 注意しなければならないのは、キャビンは積載物扱いとなるため、走行中にキャビン内に人を乗せることはできない。積載するトラックで最も人気があるのがトヨタ「ハイラックス」などのピックアップトラックだ。 トラキャンはトラックとキャビンの二つを購入する必要があるため、キャンピングカーとしては少数派だが、好きなピックアップトラックで快適なキャンプが楽しめ、そのビジュアルも映えることから、熱烈なファンが存在する。 軽キャンピングカー(軽キャン)軽キャンにはいくつか種類があり、軽トラックをベースにした「軽キャブコン」、軽ワゴンや軽バンをベースにした「軽バンコン」、軽トラックの荷台にキャビンを積載した「軽トラキャン」がある。 軽キャン最大の魅力は、キャンピングカーとしては手頃な価格や、小サイズによる機動力の高さが挙げられる。そのため、ソロやカップルで楽しむキャンプや車中泊、趣味を楽しむ際のトランポ兼休憩スペースとして活用する人も多い。 ベース車は、キャビンを最大化するためスペース効率の高いダイハツ「アトレー」やスズキ「エブリイ」などの箱バンや、軽キャブコンはダイハツ「ハイゼットトラック」、スズキ「キャリイ」などがある。 キャンピングトレーラー(トレーラー)欧米など海外では主流のトレーラータイプのキャンピングカー。自走はできないが、その分機構がシンプルなので、キャビンの自由度が高く空間も広くできる。 トレーラーの種類は、欧州タイプと米国タイプの二つに分かれる。欧州タイプは軽量かつ小型のものも多く、性能的には普通乗用車でも十分に牽引できるものが多い。 一方、米国タイプのトレーラーは作りがしっかりしている反面、サイズも重量も大きい傾向にあり、牽引車の性能が重要となる。どちらがベストなのかはお好み次第だ。 ビルダーは欧米が多く、国産は少数派だ。トレーラーのサイズや重量によってはけん引免許が必要となることをお忘れなく。 以上がキャンピングカーの主な分類だ。目的により最適なキャンピングカーが異なることを理解してもらえたのではないだろうか。 キャンピングカーは「贅沢な乗り物」というイメージがあるが、身近な軽自動車ベースのものや、ミニバンなど車内が広いクルマにベッドキットを組むだけのシンプルなものもある。それぞれの特徴が分かれば、よりキャンピングカーの世界を理解する一歩となるはずだ。 (終わり) (写真:フィアット、メルセデス・ベンツ、トヨタ、ダイハツ、スズキ、いすゞ) >>様々なタイプのキャンピングカーフォトはこちら |
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