「中古車になると途端に価格が落ちてしまう」は本当?欧州メーカーを中心とした性急な電動化の波はいったん収まったように見えるものの、BEV(電気自動車)が近い将来自動車販売の中心になる可能性は依然として高い。となると、新しもの好きとしては、早めにBEVを手に入れたいと思うのも無理はない。 ただ、そこでネックになるのがリセールに対する不安。みなさんも「バッテリーの寿命はエンジンのそれよりかなり短いから、中古車になると途端に価値が落ちてしまう」という話を見聞きしたことがあるのではないだろうか。 そこで今回は、半ば都市伝説化しているEVの「リセールの悪さ」は本当なのか? という点を、エンジン車との比較も交え、検証してみたい。国産車からは最量販モデルの「リーフ」と、趣味性の高いニッチモデルの「ホンダe」。輸入車は何かと話題の「テスラモデル3」と、欧州代表「メルセデスEQC」の計4車種だ。 >>この記事のフォトギャラリーへ (次のページは国産モデル2台のリセール率) |あわせて読みたい| リーフは5年落ちで新車価格の25%程度と厳しい結果にまず、国産BEVの元祖である日産「リーフ」を調べてみよう。マイカーの売却を検討する人が多い5年落ち、走行距離5万km以下(以下、基本同条件)で、売れ線グレード「40kWh・G」の中古車価格を検索すると、おおよそ税込140万円前後。ここから消費税を抜き、中古車の販売価格が買取価格の20%増しと仮定すると、前オーナーの下取り額は106万円くらいと想像できる。 新車価格は約400万円なので、その25%くらいまで残価率したことになるが、一般的に5年落ちでの下取り額は人気具合にもよるが新車価格の60~40%と言われているので、それに比べるとやはり低いと言わざるを得ない。 ただ、BEVの場合、新車購入時に補助金が出る。そこで、補助が手厚い東京で約100万円の補助を新車購入時に受けられたとすると残価率は約35%まで改善する。だが、それでもまだ渋い下取り額だ。 リーフはバッテリーの冷却システムがないため劣化が早いと言われているが、そうした不安感も査定に響いているのかもしれない。 >>この記事のフォトギャラリーへ ホンダ eは4年落ちで新車価格の約42%と健闘では、個性的な外観がアピールポイントだった「ホンダ e」はどうか。同車は2020年10月登場なので5年落ちには少し短いが、同年登録の上級グレード「アドバンス」だと280万円くらいが中古車の中心価格だ。 ここから査定額を210万円程度と仮定すると、新車は495万円だったので、残価率は約42%とまずまず。さらに、補助金も考慮すれば悪くない数字に収まる。もう新車では買えない短命モデルという点が、逆に下取りを押し上げているようだ。 (次のページは輸入モデル2台のリセール率) |あわせて読みたい| テスラ モデル3は5年落ちで40%をキープ輸入車では、まずテスラ「モデル3」を検証したい。5年落ちでの登録台数が多い上級の「パフォーマンス」で見ると、中心価格は340万円程。なので、下取り額は260万円くらいと想像できる。 モデル3の2019年デビュー時の新車価格は655万円だったので、残価率は約40%とこちらもまずまずで、補助金込みなら一般的なエンジン車とそれほど遜色ない。やはり、輸入BEV一番人気の相対的に手頃なモデルということで、下取りも一定水準を維持している。 >>この記事のフォトギャラリーへ メルセデスEQC は約35%で意外にも厳しい残価率メルセデスEQシリーズで最初に国内販売された「EQC」も見てみると、5年落ちに少し足りない2020年登録の中古車は中心価格が約450万円。下取り価格が340万円とすると、新車価格が1080万円だったので残価率は約31%と中々厳しい数字となる。 補助金を考慮しても約35%とリーフに次ぐ渋さだ。一般的に高額モデルになる程、残価率も大きいので、この結果もやむを得ないか。 (次のページでエンジン車のリセール率も紹介) |あわせて読みたい| やはりエンジン車の方が値落ちは少ない念のため、エンジン車の残価率状況も確認してみる。まず、国産コンパクトハッチの代表格「カローラスポーツ」の「ハイブリッド G」を見ると、5年落ちの中古車中心価格は約180万円。下取り価格が135万円とすると、新車価格は265万円だったので、残価率は約51%だ。 また、輸入セダンのメルセデス「Cクラス」は「C180 アヴァンギャルドAMGライン」の5年落ち中古車中心価格が約290万円。下取り価格が220万円とすると新車価格は約520万円だったので、残価率は約42%となる。 ということで、国産車と輸入車で差はあるが、相対的にはBEVより良好な数字が並ぶ。 こうして見ると、EVの「リセールの悪さ」は、特に一部車種では本当と言わざるを得ない。エンジン車に匹敵するリセールを獲得するには、BEVの中でも人気車種に購入対象を絞った上で、なるべく多くの補助金を受けることが条件となる。 >>この記事のフォトギャラリーへ というわけで、「人と違うモデルに乗りたい!」という方や、東京などの補助金が多い地域以外にお住まいの方は、BEVの残価率の大きさは覚悟の上での購入が必要だ。 (終わり) (写真:日産、ホンダ、テスラ、メルセデス・ベンツ、トヨタ) |あわせて読みたい| |
GMT+9, 2025-4-17 02:50 , Processed in 0.087070 second(s), 17 queries .
Powered by Discuz! X3.5
© 2001-2025 BiteMe.jp .