デリカ D:5はなぜフルモデルチェンジされないのか?2025年現在、発売からもっとも長い期間が経過しているモデルのひとつとなっているのが三菱「デリカ D:5」です。 2007年に登場したデリカ D:5は、およそ18年の歴史のなかで数回のマイナーチェンジを実施していますが、プラットフォームやパワートレインを刷新する「フルモデルチェンジ」は一度もおこなわれていません。 一般的な乗用車が6年程度の周期でフルモデルチェンジを実施することを考えると、デリカ D:5のケースは異例と言わざるを得ません。 この背景には、デリカ D:5のもつ特殊性があります。 ミニバンでありながらクロカンの悪路走破性能も兼ね備えているデリカ D:5は、「環状骨格(リブボーンフレーム)」と呼ばれる独自のボディ構造をもっています。 >>デリカD:5やD:Xコンセプトをフォトギャラリーで見る |あわせて読みたい| 次期型は環状骨格に加えてPHEVシステムを採用一方、そんなデリカ D:5にもフルモデルチェンジの計画はあるようです。 ジャパン・モビリティ・ショー2023において、三菱は「未来のデリカをイメージした」という「D:X コンセプト」を世界初公開しました。 >>デリカD:5やD:Xコンセプトをフォトギャラリーで見る D:X コンセプトは、デリカ D:5の代名詞でもある「環状骨格(リブボーンフレーム)」が採用される見込みです。|あわせて読みたい| 次期デリカとエルグランドは“兄弟車”にはならない「デリカ D:6」の登場に際してもうひとつのヒントとなりそうなのが、三菱のアライアンス・パートナーである日産の動向です。 2025年2月、日産は「2025年度から2026年度にかけて大型ミニバンを投入する」ことを明らかにしました。 この「大型ミニバン」は2010年を最後にフルモデルチェンジをおこなっていない「エルグランド」の後継モデルと見られ、日産の起死回生の一手となることが期待されています。 現在販売されているデリカ D:5とエルグランドは、両者がアライアンス・パートナーとなる前に登場したモデルであるため、基本設計に直接の関係はありません。 >>デリカD:5やD:Xコンセプト、エルグランドをフォトギャラリーで見る しかし、アライアンス・パートナーとなった現在では両者が技術を互いに持ち寄るメリットは多いことから、「デリカ D:6」と次期エルグランドに共通点ができる可能性は高そうです。 ただ、日産は「大型ミニバン」に対して日産独自のハイブリッドシステムである「e-POWER」の第3世代システムを搭載することを明らかにしていますが、PHEVシステムの搭載については言及されていません。 また、次期エルグランドが「環状骨格(リブボーンフレーム)」を採用する必然性も見当たりません。 そのため、「デリカ D:6」と次期エルグランドの共通点はあくまで一部分のみになるとみられ、「eKクロス EV」と「サクラ」のような“兄弟車”とはならない見込みです。 2025年4月現在、三菱は「デリカ D:6」について具体的な情報は公開していません。こうした現状から、「デリカ D:6」が登場するとしても、そのお披露目は2026年以降になるものと考えられます。 ただ、少なくとも三菱がデリカ D:5の後継モデルの開発を進めていることは事実であり、その詳細については、三菱からのさらなる情報が待たれます。 (終わり) (写真:三菱、日産) |あわせて読みたい| |
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