販売台数もスペックも装備も似ているライバル2025年3月の新車販売データ、登録車の3位は「トヨタ シエンタ」(1万2644台)で、4位は「ホンダ フリード」(1万1107台)となっています。扱いやすいボディサイズに3列シートのパッケージングを実現したコンパクトミニバンの2モデルは、日本の市場に広く受け入れられているといえます。 シエンタとフリードはどちらも1.5Lエンジンを搭載。純ガソリンエンジンとストロングハイブリッドという2種類のパワートレインを設定している点も似ていて、ガチンコのライバルとして認識している方は多いことでしょう。ラゲッジスペースを存分に使える2列シート仕様や、車椅子に対応した福祉車両が用意されている点も同様です。 >>シエンタとフリードの内外装をギャラリーで比べて見る この2台を購入したユーザーの多くが「どちらかを選ぶか?」で迷ったのではないでしょうか。ここではファミリーユースを想定した、「3列シートのコンパクトミニバン」としての使い勝手にフォーカスして比べていきます。 |あわせて読みたい| キャプテンシートは3列目の乗り降りが段違いに快適最初に結論をいってしまえば、下記の2点を満たすのであればフリードの一択といえます。 シエンタとフリードのシートレイアウトにおける最大の違いは、フリードには「2列目キャプテンシート仕様」が設定されていることです。 2列目が左右独立しているという意味で、コンパクトなボディから想像する以上のゆったりとした座り心地も魅力ですが、注目点は快適性ではありません。 フリードの2列目キャプテンシートは中央のスペースが十分に確保されている上、シート形状にも工夫を施すことでセンターウォークスルーが容易にできます。つまり3列目シートへの動線がしっかり確保されているわけです。 シエンタの場合、2列目シートは50:50分割タイプのベンチシート形状(3人掛け)となっています。中央に通路スペースはありませんから、3列目に乗り込むときには2列目を動かす必要があります。つまり3列目の乗降があるときには2列目乗員も降りる必要があります。 >>シエンタとフリードの内外装をギャラリーで比べて見る フリードの2列目キャプテンシート仕様であれば、2列目の乗員が座ったまま3列目の乗り降りも不可能ではありません。2列目に大柄な人が座っているときは難しいかもしれませんが、子どもが4名といった状況であれば問題なく、3列目の乗降が可能になる動線が確保されています。 |あわせて読みたい| ふだん3列目を使わないならシエンタのほうが快適一方、シエンタのシートアレンジにおける特徴は、3列目シートが床下のダイブイン格納になっていることです。3列目シートが2列目シートの下に収まるのは非常にスマートで、3列目はエマージェンシー的な位置づけとしているオーナーにとっては使い勝手がいいでしょう。 フリードの3列目シートは左右に跳ね上げて固定するタイプです。最新モデルでは操作感が軽くなるなど格納のストレスは軽減されていますが、3列目を格納しても荷室内での存在感は大きく、スマートに感じられないという方もいるでしょう。こうした点がストレスに感じるのであればシエンタを選んだほうがハッピーになれるでしょう。 >>シエンタとフリードの内外装をギャラリーで比べて見る フリードは4気筒、シエンタは3気筒という形式に伴うエンジンフィールの違いや、そもそものスタイリングに関する好みなど、同等クラスのライバルを比較するときには様々な要素があります。燃費性能や価格で決めてしまいたくなることもあるでしょう。 しかしながら、こと3列シートのコンパクトミニバンというライバル比較においては、2列目シートの違いよる3列目への乗降性、3列目シートを格納した際の違いに着目すべきだと思います。なぜなら、この部分は容易に変更できませんし、日常の使い勝手に大きく影響するからです。 なお、2列目が3人掛けとなる乗車定員7名の仕様はフリードにも用意されています。つまり7人が乗れることがクルマ選びの条件であれば、上記で示したような2列目や3列目の違いに着目する必要はありません。そうであれば、価格や燃費といった経済性を軸に比較することが重要になるかもしれません。 (終わり) (写真:トヨタ、ホンダ) |あわせて読みたい| |
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