“ミニランクル”は実現するか。浮上する新型「FJ」の真相。SUVのもっぱらのトレンドは、取り回しに優れたコンパクトモデルや市街地走行をメインに開発されたクロスオーバーモデル。しかし一方で、クロカン4WDを礎とする本格派SUVの人気も根強い。 特に陸の王者「ランドクルーザー」の潜在ファンは近年増加傾向にあり、今まさにピークを迎えているかのような盛り上がりようだ。それに呼応してランドクルーザーシリーズのラインナップは拡大中だ。 そうはいっても、フラッグシップの「ランクル300」は高価なうえに人気沸騰で一部改良後も相変わらず受注停止中。では、弟分の「ランクル250」はというと、こちらは注文こそ受け付けているものの、車両価格は520万円~735万円と、ランクル300と大して変わらない価格帯で敷居が高い。 そして、孤高の「ランクル70」は数年単位の納期と言われるうえ、基本設計が40年前とそもそもマニア向け物件過ぎる。 つまり、既存のランクルは平均的な家庭にはなかなか手を出しづらいのが現状だ。 そんななか、ネット上などで待望視されているのが「FJ」というネーミングが囁かれる“ミニランクル”の登場。そこで今回は、このミニランクルの展望について探ってみたい。 >>FJクルーザーやコンパクトクルーザー、IMV0をギャラリーで見る |あわせて読みたい| そもそも“ランクルFJ説”はどこから出たのかまずネーミングについて、そもそもなぜミニランクルが「FJ」と呼ばれているかというと、かつて販売されていた「FJクルーザー」の後継モデルとして企画されているから。 >>FJクルーザーやコンパクトクルーザー、IMV0をギャラリーで見る FJクルーザーは、往年のFJ40型ランドクルーザーにインスパイアされたレトロ調のクロカンSUVとして、2010年から2018年まで日本でも販売されていた。 そして、2021年12月にトヨタが開催した“バッテリーEV戦略に関する説明会”で、このFJクルーザーによく似たコンセプトが登場し、「すわ復活か!」とネットが盛り上がったのが“FJ待望論”の端緒だ。 その後、ランクル250の発表会でもシルエットのみの将来モデルとして、FJによく似たフォルムの小型SUVが登場し、近い時期の市販化が既定路線となった。 |あわせて読みたい| 新興国向けラダーフレームで400万円台を目指すでは、FJはどんなモデルになるのか。まず、ランクルを名乗るからには本格的なラダーフレームの採用が必須条件だろう。 この点、ウェブメディアではより乗用車ライクなモノコックをベースとするとの見方もあるが、これまでランクルを冠するモデルでモノコックを採用した例は皆無。 たしかに、2023年のジャパンモビリティショーに出展されたEVコンセプト「ランクルSe」はモノコックボディとなっていたが、あれは完全電動化時代におけるSUVの可能性を提示したものと見るべきだろう。 実際、このセグメントには「ハリアー」、「RAV4」、「カローラクロス」などモノコックベースのトヨタSUVが多く存在する。仮にそれらをベースに見た目だけランクル風にしてもファンは納得せず、ランクルブランドを傷つけることになるのが目に見えている。これはメーカーにとって決して得ではない。 そこでフレーム構造の継承と効率的な生産を両立しコストを下げることがメーカーの使命となる。そこで新生FJは、トヨタがモビリティショー2023でも披露した新興国向けのIMVシリーズのプラットフォームを採用してコストダウンを図ってくる生産方法が考えられる。 >>FJクルーザーやコンパクトクルーザー、IMV0をギャラリーで見る 予想価格には、希望も込めてズバリ400万円台後半。500万円台を下回る価格でないとそもそもランクル250との差別化は図れない。 売れ線のハリアーやRAV4もこの辺りの価格帯がボリュームゾーンだし、ネット上でも「400万くらいなら買いたい」という推しのコメントが多く見られるから、もしこの期待が現実になれば、ファニーなデザイン、ランクルの金看板、そして手の届く価格が相まって大ヒットは間違いなしだろう。 あとは、お約束の納期長期化さえ回避してもらえれば、というのがファンの切なる願いだ。 (終わり) (写真:トヨタ) |あわせて読みたい| |
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