ネッツで正規販売されるスペシャル86不肖オザワ、久々に痛感いたしました。トヨタ86はやはり日本の宝であると。デビューからはや2年。東京オートサロンにもさほど出てなく、ちょっと心配してましたが、クルマ好きは分かってますな。このクルマはとにかく楽しい、そして今後も育て続けなければいけないものだと。 後述するネッツ兵庫のヤリ手若社長を中心に有志が集まり、トヨタに強いレーシングカーからチューニングカーまで作れるトムスにオーダー。スーパーチャージャーをポン付けし、パワーアップ以上に超トルクアップ! 合わせて足回りからブレーキからフルコンプリートでバランス良く制作し、それもちゃんと全国10社のネッツ店で正規で売るから凄い。 お値段は、ベース車プラス162万7500円でほぼ400万円オーバーと安くは無いが、スバルのSTIも同じような価格設定で数百台をあっという間に売り切る。これが86台限定? 860台限定の間違いじゃないの!? と思ったのはオザワだけじゃないはずだ。というくらいにとにかく出来はかなりブラボー! 見た目はスーパーカー好きの若社長の意向もあってかなりスーパーカーチック。ぶっちゃけアストンマーチンライクだ。フロントマスクはライト周りは変わってないが、下半分のバンパーを一新させて、エンブレムを隠しつつシンプルかつワイルドに。逆三角の左右切りがちょっとランボルギーニっぽいっちゃぽい。 なによりインパクトあるのはリア! 分かり易くスーパーカーライクな本格ディフューザー&マフラーの専用4本出しの真円フィニッシャー。これだけでも普通のハチロクじゃないってことがわかる。インテリアは基本ノーマルだが、シートにしろ今回ベース車となったGTのバケットタイプで十分だ。 ハイウェイでの楽しさに目からウロコ後はなんと言っても走り。乗り込むなり相変わらず水平対向エンジン車らしい低い着座位置に納得。まず6MT仕様に乗ったが、撮影時の雪融け道もあっていきなりヤル気全開! 道に出るなりちょっとドリフトだ。GTの純正LSDもあってリアがグイっと滑るのだが、それだけじゃない。 利いてるのはエンジンで、自慢のスバル製2リッター水平対向4気筒は自慢のスーパーチャージャーでピークパワーが32ps増加し232psに上がり、発生回転数も6400rpmに下がっているがポイントはさらに別。ピークトルクが8kgm近くも上がり、28.4kgmに強化された上、発生回転数が3600rpm! まさに常用域でドカンと力が盛り上がるから超エキサイティング。イージーかついつでもナイスパワーが味わえるのだ。 これはワインディングはもちろん、高速でも驚くほど楽しい。詳しくは書けないが、今までパワー不足で物足りなかった領域まで伸びる伸びる! それも1000rpm付近はさすがにパワーは薄いが1500rpmからリニアにトルクが盛り上がってまずは4000rpm! そこから7000rpmまでイッキに伸びる。 もちろんターボみたいな底なしの伸び感はないが、スーパーチャージャー独特の♪ミーンというメカニカル音と一緒に力強く伸びる。ホント、高速でこんなに楽しい86って今まであったんだろうか? ハンドリングも高速で驚くほどヴィヴィッドで、全然疲れないで長距離移動が可能だ。 イージー度と味わいが増したそれからなんといってもワインディングだ。もともと山道で楽しかった86だが、さらにイージー度と味わいが総合的に増している。まず足回りはトムス自慢の街乗り重視のスプリング&ダンパー「アドボックス」の専用車高調製式が入っているが、乗り心地は若干硬くなったか? ぐらいで本当に快適。 なによりステアリングフィールがヴィヴィッドで高速から街中まで本当に楽しい。特にワインディングは最高で、飛ばしてもゆっくり走っても問答無用の快楽ぶり。久々にいつまでもステアリングを握っていたくなったクルマだ。 ブレーキも踏んだとたんにガツンと利くモノで、音は多少キーっと鳴るがこれくらいでないとつまらない。専用マフラーから出てくる音も乾いたチューニングカーらしく、特に今回は新車だったので独特の焼ける匂いまで楽しめた。ま、この当たりは好き好きなんでしょうけど(笑)。 頑張れ、ネッツ兵庫の豊田章男!意外な発見は6AT車の良さだ。MTが十分良かったので最初は期待してなかったが、ある意味このクルマはATの方が楽しいかもしれない。シフトレスポンスが良く、パドルでスパスパとギアチェンジが出来るのはもちろん、ほぼATの滑りがないため、スーパーチャージャーならではの“蹴飛ばし感”が十二分に味わえる。アクセルを踏んだとたんにガツン! とクルマが前に出て、それで微妙に姿勢までコントロール可能。ホント、MTとATの良いところを足して2で割ったような6ATだ。 というわけで「TEAM Netz 86スーパーチャージャー」に乗って思ったのは、コイツは単なるチューニングカーの域を超えてるってこと。メカニカル音や排気音はそれっぽいが、質の高さやトムスならではの信頼性を考えると、86の“超正常進化”版であり、マイナーチェンジ版と言っていい出来。厳密にはノーマルほどの保証は受けられないわけだけど、販売はネッツそのものだし、安心して買えるし、変な話リセールバリューも期待できる。 だから感謝したいのは企画した大元のネッツトヨタ兵庫の西村社長だ。そもそもクルマ好きの40代のスーパーカー世代でたまたまトムスのスーパーチャージャー86に乗り「せっかくなので作ろう!」となったらしい。正規ディーラーがチューニングカーなんて…と言う頭の固い抵抗勢力もあるはず。だが、こういうクルマがあってこそ、日本のクルマは本当に楽しくなる。オザワは応援してますぜ、TEAM Netzとトムスを。 【関連記事】トヨタ、燃料電池車や86オープンなどを初公開 |
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