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ボルボV60 T5は装備に価値を見出せるならドイツ御三家より確実に買い得

2018-9-25 18:15| post: biteme| view: 855| コメント: 0|著者: 文:佐野 弘宗/写真:菊池 貴之

摘要: 全幅の縮小は日本からの再三にわたる要望 兄弟車といえるXC60がすでに世に出ていることもあって、新型V60のデザインや技術内容に新味はさほどない。競合車と想定するのは、メルセデスCクラスやBMWの3シリーズ、アウ ...

ボルボV60 T5は装備に価値を見出せるならドイツ御三家より確実に買い得

全幅の縮小は日本からの再三にわたる要望

兄弟車といえるXC60がすでに世に出ていることもあって、新型V60のデザインや技術内容に新味はさほどない。競合車と想定するのは、メルセデスCクラスやBMWの3シリーズ、アウディA4の各ワゴンモデルだが、これらと比較した新型V60の特徴は、現時点でもっとも立派なボディサイズで、室内空間や荷室などもクラストップといえる広さをもつことだ。

とくに荷室の使い勝手の良さは印象的で、絶対容量がクラス最大級であるだけでなく、荷室の形状も四角くて積みやすく、フロアの真ん中に内蔵された収納式パーテーションボード(正式名はグロサリーバッグホルダー)も全車標準装備。さらに、シートバックが荷室側からレバー操作で倒せる機能はめずらしくないが、その可倒動作にモーターアシストがついて、素早く倒れてピタリとフラットになる一連の高精度な所作には素直に感心する。

クラスでは大きめのボディサイズ(とそれによる広い室内空間)が良くも悪くも新型V60の特徴だが、興味深いのは全幅だけが先代より15mmも縮小していることだ。直列6気筒エンジンを横置きする必要があった先代V60は、ボディが幅広くならざるを得ない面があったのは事実だろう。ただ、先代の1865mmという全幅も、今の目で見れば幅広すぎるというわけでもない。今回の全幅縮小はやはり異例といっていいが、ボルボ日本法人は「新型V60の全幅縮小には、われわれ日本からの再三にわたる要望も影響したことは間違いありません」と胸を張る。

国内ではディーゼルの設定はなし

新型V60の日本仕様には、最近のボルボで主力になりつつあったディーゼルエンジンは設定されない。もっとも、欧州ではディーゼルも用意されるのだが、ボルボ日本法人は「今後も国内でV60にディーゼルを設定する予定はありません」と明言する。それに、先ごろ公開された新型S60セダンは、欧州販売比率が低いこともあってか、どの市場でもディーゼルは積まないのだという。

ボルボは先ごろ次世代ディーゼルを新開発しないとは認めたが、同時に、今あるディーゼルの改良作業はストップすることなく「使えるところまでは使う」とも公言している。日本市場でも既存ディーゼルについては現時点で廃止する予定もない。「脱ディーゼル、全車電動化」という急進的な環境戦略をいち早くブチ上げたボルボだが、実際には「ひとつひとつの市場の都合と折り合いをつけながら」という現実主義をとるわけだ。

というわけで、新型V60で数少ない新機軸のひとつは、今回初登場となる電動化パワートレイン「T6ツインエンジンAWD」なのだが、先行して上陸するのはエントリーモデルの「T5」で、今回の試乗もそれにかぎられた。

XC60にも共通する新型V60の乗り味の美点は、上級の90シリーズと骨格を共用するおかげもあってか、いかにも堅牢な剛性感に包まれることと、運転席環境のスペースにも非常に余裕があることだ。新型V60はそのぶん車重も少し重めなのだが、T5エンジンが競合他車の同価格帯モデル(=C200、320i、2.0TFSI)よりもハイチューンなので、動力性能に不足はまるでない。こうして過給圧次第で動力性能を(ある程度までは)自在に設定できる点は、昨今のダウンサイジングターボのメリット(であると同時に、高価格グレードのありがたみを薄くしているデメリット)だろう。

中途半端な乗り心地は「アタリ」が原因か?

XC60や90シリーズなどの経験からすると、新型V60(インスクリプション)も、ゆったりとストローク感のある快適な乗り心地をもつはずである。ここで「はず」としか書けないのは、今回の試乗個体の走行距離が3000kmにも達しておらず、試乗そのものも高速と市街地での短時間のそれにかぎられたからだ。少なくとも筆者が試乗したV60はボディの堅牢感やステアリングの正確さには感心したが、低速でゴツゴツと突っ張る印象はぬぐえず、といって特別にスポーティというわけでもない……という中途半端の感があった。

ただ、これまでの経験上、今回の印象が新型V60本来のものでない可能性は高い。かつての欧州車では、一般的に各部にある程度の「アタリ」が出ないと本来の快適性が発揮されないケースが少なくなかった。最近は洋の東西を問わずにそういう例も減ってきたが、ボルボはその傾向がいまだに強い……というか、新世代になってからさらに強まっている感すらある。実際、今回も別の個体に乗った同業者のなかに「身体がとろけそうなほど快適な乗り心地だった」と語るケースもあり、今回はやはり断定的なことが書きづらい。

今のボルボにその種の傾向があることは日本法人も認識しており、おそらく間違いのないところである。なので、新型V60にかぎらず最新のボルボを試乗する際には、オドメーターの距離を確認しておくことをオススメする。それが5000kmに満たない場合には、いわゆる「アタリ」がついていない可能性が高いので、購入時にはその点を配慮しておくと、長く乗っていくうえでの後悔が少ないと思う。

心地よく優秀な半自動運転はボルボを選ぶ理由になる

今回の試乗でも、高速道に乗ると即座に全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)とレーンキーピングエイド(LKA)を稼働させて「半自動運転」を決め込んだが、こういうときのボルボの走りっぷりにはいつも感心させられる。

たとえば、走行車線で前走車に追いつきかけて、右ウインカーと同時にステアリングに力を込める……という一連の動作で追い越しの意志を示すと、ボルボは車線から半車身も出ないうちから明確に加速しはじめるのだ。これはボルボ独自の「追い越しアシスト機能」なのだが、そこそこ混みあったリアルな交通環境で、ストレスなくACC走行するには、これがバツグンに効果的である。

また、自分より遅いクルマの後方に割り込むと、当然ながら自動的にブレーキがかかるが、そういう場面での減速もボルボはすこぶる滑らか。さらにLKAの介入もいかにも自然。ボルボのACCに慣れてしまうと、表面的には同じ機能をもつクルマでも「なんか運転が下手だなあ」と思ってしまうケースが多い。ACCや半自動運転の分野ではつねに先がけてきたボルボは、その開発の中心を「どこまで自動化するか」から一歩踏み込んだ「いかに快適で疲れにくい半自動運転にするか」という領域に移行しつつあるように思える。

今や軽自動車にもACCがつく時代だ。旧来的な意味での高速性能や操縦安定性ではなく「半自動運転がうまいから」という理由でボルボを選ぶ、あるいはボルボに忠誠を誓うユーザーが、そろそろ出てきても不思議ではない。現時点でのボルボのACCやLKAはそれくらい優秀で心地よい。

今回のV60 T5インスクリプションの本体価格は599万円。その額面だけでは特別に安く感じないが、V60ではこの価格でACCやLKAを含めた先進安全性やLEDヘッドライト、ナッパレザーシート、有名ブランド(=ハーマンカードン)のサウンドシステムなどはすべて標準装備。これらの装備に価値を見出せるなら、ドイツ御三家よりは確実に買い得といっていい。この価格設定の妙もまた、昨今のボルボが人気の理由だろう。

スペック

【 V60 T5 インスクリプション 】
全長×全幅×全高=4760×1850×1435mm
ホイールベース=2870mm
車両重量=1700kg
駆動方式=FF
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=187kW(254ps)/5500rpm
最大トルク=350Nm(35.7kg-m)/1500-4800rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:インテグラル式
タイヤサイズ=前後:235/45R18
車両本体価格=599万円


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