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アウディA8とA7にレベル3の自動運転は付かない…その本当の理由

2018-9-21 07:00| post: biteme| view: 368| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:菊池 貴之

摘要: 技術のアウディ、レベル3自動運転に王手をかける 紆余曲折を経て現在VWグループのラグジュアリー部門を担うアウディ。彼らの使命は世界でメルセデス・ベンツやBMWと伍して販売競争を展開すること。そして市場によっ ...

アウディA8とA7にレベル3の自動運転は付かない…その本当の理由

技術のアウディ、レベル3自動運転に王手をかける

紆余曲折を経て現在VWグループのラグジュアリー部門を担うアウディ。彼らの使命は世界でメルセデス・ベンツやBMWと伍して販売競争を展開すること。そして市場によっては打ち負かすことだ。どちらかというと保守的なプレミアムブランドの顧客に振り向いてもらうためのプラスαとして、後発のアウディが掲げたキャッチフレーズが「技術による先進」だ。エアロダイナミクスボディやクワトロ(フルタイム4WDシステム)あたりがその具体例として最も有名だ。

そんな、いわゆるギークが喜びそうなブランド構築を続けてきたともいえるアウディにとって、クルマの電動化や自動化は決して後手に回ることが許されない項目だ。電動化については、つい先日サンフランシスコでアウディ初の量産EVとなる「e-Tron」を発表し、いち早く量産EVを品揃えする既存のプレミアムブランド群の一角をなす。そして自動化については、2017年7月に「最初にレベル3の自動運転を実用化させます」と高らかに宣言、次期「A8」に実装することを明らかにした。

レベル3とは「限定領域(この場合の領域とは地理的領域とは限らず、環境、交通状況、速度、時間的条件などを含む)において運転タスクをドライバーではなくシステムが行う」ということだ。アウディが「AIトラフィックジャムパイロット」と称するシステムを用いて実用化すると宣言したレベル3の自動運転とは、中央分離帯のある高速道路を60km/h以下で走行中、同一車線内においてアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を発進から停止にいたるまでシステムが行うというもの。

そもそもA8とA7はレベル3の自動運転ができるか?

レベル3実用化に向け、アウディはA8に量産車初採用となるレーザースキャナーをはじめとするカメラおよびセンサーを、それらを統合制御するセントラルドライバーアシスタンスコントローラー「zFAS」と合わせて搭載することで、認知、判断、操作の自動化に取り組んだ。フロントグリル奥に搭載されるレーザースキャナー(ライダーとも呼ばれる)は、赤外線パルスを前方約145度の範囲で発振し、その反射光を750rpmで回転するミラーのフォトダイオードで検知し、80m先までの周辺の物体と形状を3次元で認識する。このほか5個のミリ波レーダー、5個のカメラ、12個の超音波センサーの計23個のセンサーが搭載される(認知)。認知した情報をNVIDIA製のSoCなどを統合したzFASが瞬時に解析し(判断)、ステアリング、アクセル、ブレーキを自動操作する。

この結果、技術的にレベル3を実現するハードは整った。実現に向け、ドイツにおける道交法なども改正された。しかし、安全・環境基準を国際的に調和させたり、自動車の認証(型式指定)を相互承認(いずれかの加盟国の認証を受けていれば他国でも同様の扱いとすること)させたりすることを目的としたWP29(自動車基準調和世界フォーラム)のステアリング専門部会において、現時点で認められているのは「10km/h未満の自動操舵」「ステアリングを握った状態での車線維持」のみ(自動駐車がすでに実現しているのはこのため)。

まだレベル3の自動運転が認証された国はなく、A8も本来持てる機能をフルで発揮できるような仕様では出荷されていない。市販モデルにできることは他のメーカーと同じレベル2でとどまっているのだ。仮に、WP29で10km/h以上の自動操舵を認めることになったとしても、すでに購入したA8をOTA(通信によるアップデート)などでレベル3運転可能とすることはできず、車両を買い換える必要がある。

言い方を変えれば、認証されるめどが立てばアウディ以外のメーカーも即座にレベル3を投入してくるはずだ。

エンジンはV8もV6も最新の48Vマイルドハイブリッド

とまぁ、アウディが自らハードルを上げた分、新型A8に“なんだ結局レベル3まだなのか”感が漂うのは否めないものの、もちろんクルマはADAS(先進運転支援システム)がすべてではない。というわけでここから、A8のインプレッションを書いていきたい。

新型のスタイリングはあっと驚くような変わりようではなく正常進化型。安心できると感じるか面白みがないと感じるかは見る人次第だろうが、ディテールまで観察すると、随所に新しさが盛り込まれている。VWグループ各モデルのプレスラインは(価格に応じて)エッジが際立っているが、A8のショルダーラインも鋭く美しい。また特にリアで顕著だが、フェンダーが盛り上がって見えるようなプレスラインもあって、エレガントなだけじゃないぞと主張してくるデザインだ。また前後ライトユニットの複雑なレンズカットや多数のLEDなどのディテールに新しさを感じる。

全長5170mm、全幅1945mm、全高1470mmというサイズは従来型よりも25mm長く、5mm狭く、5mm高い。ホイールベースはわずかに6mm伸びて3000mmとなった。「メルセデス・ベンツ Sクラス」や「BMW 7シリーズ」と同じフルサイズで、日本で使う上限の大きさといえる。ロングは全長、ホイールベースともに130mm延長される。ボディはアウディおなじみのASF(アウディ・スペース・フレーム)で、素材はアルミが58%を占め、それ以外は複数種のスチール、マグネシウム、カーボンなどが使われる。

乗ったのは、4リッターV8ターボエンジンが搭載された標準ボディの「60 TFSI クワトロ」。最近アウディは車名の2桁数字でおおよそのパワーを表すようになった。60はラインナップの最上級。最高出力460ps/5500rpm、最大トルク660Nm/1800-4500rpmを発揮する。新型はアルミを多用するとはいえ、巨体のため車重は2110kgに達するのだが、最大トルクが660Nmもあれば痛痒など感じるわけもなく、アクセルペダルをジェントルに踏めばジェントルに、乱暴に踏めば乱暴に、つまり自由自在に加速する。フラッグシップサルーンだけあって乱暴に踏んでも音は静か。車内には遮音材によって不快な周波数が濾し取られた心地よいエンジン音が響くのみだ。

60Nmのスターターモーターを用いたマイルドハイブリッドのため、アイドリングストップからのエンジン再始動時の振動はほとんどない。48ボルト電源システムを生かし、ドライブモードでエコを選ぶと、55km/h以上ではアクセルオフでエンジンが停止する。

進化版クルコンの正確性にレーザーの正確性を感じる

ステアリングはアシストが強く、軽々と操作できる。路面の凹凸や舗装の状態によるさまざまな入力の角を見事に丸めるエアサスによって乗り心地は常に良好。テスト車はそうではなかったが、このクルマにはAIアクティブサスペンションというオプションが用意される。これは48ボルトの電源システムを生かし、路面状況に応じて減衰力などを連続可変させることでさらなる乗り心地のよさを追求する仕組み。また側面衝突が避けられないと判断するとエアサスが瞬時に伸びて衝突側の車高のみ8cm上昇する。

アウディはいわゆるACC(追従型クルーズコントロール)とLKAS(レーンアシスト)を統合してADA(アダプティブ・ドライブ・アシスト)と呼ぶ。作動させると、先行車両の認識において不安を感じさせる瞬間はなく、きっちりと追従してくれるほか、車線中央維持の正確性も高い。一般道で白線のどちらかが途切れても先行車両がいる場合には中央を維持してくれる。

ADAをオフにすると中央維持が外れ、車線逸脱防止システムに切り替わる(設定でそれもオフにすることも可能)。ちなみにACCはどのメーカーのものであっても、追従すべき先行車両がない状態で走行中に前方で渋滞や信号待ちのために停止している車両があると、うまく検知できず、停止できないことがある。速度差がありすぎるとミリ波レーダーのみでは正しく検知するのが難しいためだ。こういう場合にレーザースキャナーがあればきっちり停止車両を検知し、停止することができるとアウディはその優位性を主張する。今回の試乗ではその項目についてテストできなかった。

A8は8速トルコン式AT、A7は7速デュアルクラッチ式AT

同時に日本導入された「A7 スポーツバック」にも試乗した。先代はライバルブランドが用意する4ドアクーペに対するアウディの回答といった感じの5ドアハッチバックだったが、新型もそのボディタイプを踏襲。リアコンビランプまわりのデザインが立体的でかっこいい。

プラットフォームをはじめ、タッチ操作可能な新しいMMIのユーザーインターフェイス、レーザースキャナーを搭載する安全システム、48ボルトの電源システムなどはA8と共通。エンジンはA8にも設定される3リッターV6ターボ(最高出力340ps/5200-6400rpm、最大トルク51.0kgm/1370-4500rpm)一択となる。変速機はA8が8速トルコン式ATなのに対し、A7は7速デュアルクラッチ式ATが採用された。車名と段数のシンクロはたまたまか。

乗って感じるA8との一番の違いは足まわりの印象。通常のコイルスプリングと油圧ダンパーの組み合わせは、A8のエアサスほど路面のざらつきを消し去ってはくれないが、路面のうねりやコーナーでのロールといった大きな入力に対しては自然な動きをしてくれ、タイトコーナーの連続ではA8よりも気持ちよく走らせることができた。

新型A7/A8、特にA8はスタイリングが大きく変わらなかったため、どことなく静かなデビューといった印象を受けるが、乗ってみると最新のアウディは最良のアウディだった。最高価格のアウディでもあるのだが。

スペック例

【 A8 60 TFSI クワトロ 】
全長×全幅×全高=5170×1945×1470mm
ホイールベース=3000mm
車両重量=2110kg
駆動方式=4WD
エンジン=4.0リッターV型8気筒DOHCガソリン直噴ターボ+マイルドハイブリッド(48V)
最高出力=338kW(460ps)/5500rpm
最大トルク=660Nm(67.3kg-m)/1800-4500rpm
トランスミッション=8速AT(トルクコンバータ式)
使用燃料=プレミアムガソリン
燃費(JC08モード)=8.7km/L
サスペンション=前後:ウィッシュボーン式(エアサスペンション)
タイヤサイズ=前後:265/40R20
車両本体価格=1510万円

【 A7 55 TFSI クワトロ S ライン 】
全長×全幅×全高=4975×1910×1405mm
ホイールベース=2925mm
車両重量=1900kg
駆動方式=4WD
エンジン=3.0リッターV型6気筒DOHCガソリン直噴ターボ+マイルドハイブリッド(48V)
最高出力=250kW(340ps)/5200-6400rpm
最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/1370-4500rpm
トランスミッション=7速AT(DCT)
使用燃料=プレミアムガソリン
燃費(JC08モード)=12.3km/L
サスペンション=前後:5リンクダブルウィッシュボーン式
タイヤサイズ=前後:255/40R20
車両本体価格=1066万円

※写真とスペック情報は本文中の試乗グレードと異なります。


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