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新型メガーヌ R.S.は先代から信じられないほど乗り心地が良くなった

2018-9-14 07:00| post: biteme| view: 914| コメント: 0|著者: 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一

摘要: ルノー・スポールが一番大切にしているのは「運転する楽しさ」 スーパーカーやスーパースポーツでもないのにニュルブルクリンクにアタックしそのタイムをセールスポイントに「世界最速のFFマシン」として一躍その名 ...

新型メガーヌ R.S.は先代から信じられないほど乗り心地が良くなった

ルノー・スポールが一番大切にしているのは「運転する楽しさ」

スーパーカーやスーパースポーツでもないのにニュルブルクリンクにアタックしそのタイムをセールスポイントに「世界最速のFFマシン」として一躍その名を世界へ轟かせた「ルノー メガーヌ R.S.」。R.S.とはルノーのワークス部門である「ルノー・スポール」のこと。その三代目が日本上陸を果たした。

当時このアタックを見た世界各国の市販車メーカーは「その手があったか!」と思ったことだろう。彼らにしてみればニュルでの開発は当たり前のこと。しかしそのタイムが2リッターターボクラスのセールスにこれほど強く結びつくとは、思いもよらなかったのではないだろうか?

事実、それからはフォルクスワーゲン(ゴルフGTI クラブスポーツ S)、その系列であるセアト(レオン クプラ 280)、駆動方式こそAWDだがメルセデス(AMG A45 4マチック)、そしてフォード(フォーカス RS)と言った面々が闘いに名乗りを上げている。そしてもちろんそこには、我らがホンダ シビック タイプRも含まれている。

しかしルノーが面白いのは、いや正確に言えばルノー・スポールが面白いのは、こうした一大ムーブメントの火付け役にも関わらず、彼らが一番大切にしているのはニュルのタイムではないことなのだ。

では彼らが一番大切にしているものとは何か? それは「クルマを運転する楽しさ」だ。これは開発ドライバーであるロラン・ウルゴン氏がかねてから断言している。つまり彼らはニュル最速タイムを金看板にしながらも、その根底にあるルノー・スポールの魅力を伝えようとしている。そしてそこが既に結論と言い換えても差し支えないことなのだが、他のメイクスと一番違うところなのである。

乗り心地の変化には日本の道路が関係している

そんなルノー・スポールが放つ最新の「メガーヌ R.S.」。ボクが一番驚いたのは速さではなく、乗り心地の変化だった。ひとことで言えば抜群に乗り心地がよくなった。先代を知る人ならば、きっとそのあまりの変わり様に怒り出してしまうかもしれない。

これまでのメガーヌ R.S.は、ショップが作るチューニングカーのようなクルマだった。大径のハイグリップタイヤを履きこなすためにサスペンションを固め、日常でのドライバビリティよりもハッキリと運動性能の向上を選んだ。その潔さを多くのユーザーが魅力と感じたわけだが、しかしそのハードな乗り心地はコンビニで買ったアツアツのホットコーヒーを走行中に飲むのに度胸が必要とされるほどで、サーキットで走ることをこよなく愛する自分でさえマイカー候補とするには気後れした。

それがどうだ。新型はまるで「アウディ S3」のようにビシッと背筋が伸びた、非常に気持ちの良い乗り味を示したのだ。「RS3」じゃなくて「S3」に例えたのは、当然ながらRS3よりも乗り心地が良いからである。

その秘密は、足回りに隠されていた。メガーヌGTから採用された「4コントロール」システムが回頭性を向上させたおかげで、サスペンション剛性を従来よりも若干落とすことが可能になったのだという。そして上がったボディ剛性との総和が、乗り心地を良く感じさせているのである。そのライド感は、決してフワフワとしたものではない。どちらかというとソリッドということには変わりなく、路面の段差やうねりに対しては、ハッキリと入力が感じ取れる。

そしてこれが取り付け剛性の高いステアリングや、適度なクッション性を持ちながらもガッチリ体をホールドするセミバケットシート越しに伝わって来るのだが、同時にサスペンションが短くストロークして、素早く衝撃を吸収してしまうのだ。そのソリッドながらも上質な乗り味は価値あるもので、とてもリアがトーションビーム式のFF車とは思えなかった。

ちなみに今回からKYB製となったダンパーにも、前作同様「4HCC」(4輪ハイドロリック・コンプレッション・コントロール)機能が盛り込まれている。これはラリー譲りの機構で、ダンパーの底付きを防止するバンプラバーを排し、そのスペースにさらに小さな減衰機構を取り付けたもの。

急激な入力に対しバンプラバーの反発がなく、かつ最後まで衝撃を減衰できるため、サーキットでは縁石に乗っても挙動が乱れないし、オープンロードでは乗り心地の良さにつながる。こうした乗り心地の改善には、日本の道路が関係している。これまで何度か日本を訪れている開発チームは、首都高速の路面の継ぎ目などの劣悪な路面環境を知り、これを開発ターゲットにしたのである。

4WSの制御がメガーヌGTより自然になった

さてそんな乗り心地にも効く「4コントロール」だが、本来の目的である走りの面では、正直のところまだボクにはこの制御に対する明確な結論は出ていない。この機構はリアメンバーにリンクを配して後輪を操舵する4WS。通常モードでは60km/hまで後輪が前輪に対して逆位相を取ることで回頭性を上げ(最大2.7°)、それ以上の速度域では同位相(最大1°)となり車両を安定させる。そしてこれが「R.S. ドライブ」と呼ぶ走行モードを「レース」にすると逆位相のしきい値が100km/hまで上がり、それ以上で同位相となる。つまりFWDモデルの弱点である低速コーナーでのアンダーステアを、後輪を先に回り込ませることで打ち消してしまう、すなわち内輪差を打ち消して曲がるFWDにする、というわけだ。

しかしその挙動はメガーヌGTのときのようにあからさまなものではなく、自然だ。なので普通に走っている限りは「良く曲がるクルマ」くらいにしか思えないのである。60km/h以下くらいの領域での回頭性の良さは、リアステアが効いているのか、それともこのクルマが持つボディ剛性とサスペンション性能の高さによるものなのかがわからなかった。

確実にこの制御が体感できるのは、あえてアンダーステア気味に操舵を遅らせたり、コーナーで舵を切り込んだままにしておいたとき。そうなると不自然なくらいわかりやすく、グーッとフロントをコーナーのイン側へと巻き込んで行く(実際にはリアを回り込ませている)。ともかくコーナリングは軽やかに鋭く、そして速い。

こうした制御が走りにもたらす効果は、いち早くアクセルを踏めるようになることだ。ドライバーは通常ならアンダーステアが出るであろう速度でコーナーに飛び込むが、リアステアでこれを相殺できるのだ。その走りは先代モデルのようにリアを滑らせてアンダーステアを相殺する古典的なやり方ではない。AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)をリアデフに搭載したランサー・エボリューションのような走りが、きっと可能になるはずだ。

5ドア化と乗り心地の良さはファミリーユースへの可能性を広げた

先代の2リッターの「F4R」型から1.8リッターの「M5P」型へとダウンサイジングされた直列4気筒ターボは、ルノーF1チームと共同開発を行った専用ヘッドの搭載やターボチューニングによって、最高出力は279ps(先代比+14ps)、最大トルクを390Nm(同+30Nm)へとアップした。

ただ数値的にはアップしていても、絶対的な排気量が少なくなった影響はあるようで、そのパワー感にはあまり凄みや厚みは感じられなかった。ブーストが粘り強く掛かって回転上昇と共にパワーが絞り出されているのだが、それに翻弄されるまでにはいかない。

もっともこれは、トランスミッションが6MTから6速のEDC(エフィシエント・デュアル・クラッチ)となり、シフト操作に余裕ができたことと、ボディ剛性の向上によって駆動輪が暴れなくなったことも大きな要因だろう。6MTも導入検討中とのことだが、左足ブレーキも許容するこの2ペダルスポーツは、サーキットにおいて「4コントロール」の走りと親和性が高いと思う。

総じて「メガーヌ R.S.」は、オンロードでの絶妙なスポーティネスと快適性を得て戻ってきた。今回からようやく5ドアハッチとなったことも、ファミリーユースの可能性を広げて多くの人々に夢を与えると思う。よってこの乗り味が得られるだけでもボクは“買い”だと思うのだが、やはりその真価はサーキットにあるはず。

世界中のライバルたちを打ち負かす速さ。そしてルノー・スポールが一番大切にしている“ドライビングプレジャー”がどのように発揮されているのか? サーキットでこれを確認しないことには、「メガーヌ R.S.」は語れないのである。

スペック

【 ルノー メガーヌ R.S. 】
全長×全幅×全高=4410×1875×1435mm
ホイールベース=2670mm
車両重量=1480kg
駆動方式=FF
エンジン=1.8L直列4気筒DOHCガソリン直噴ターボ
最高出力=205kW(279ps)/6000rpm
最大トルク=390Nm(39.8kg-m)/2400rpm
トランスミッション=6速DCT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=前後:245/35R19
車両本体価格=440万円


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