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トヨタ シエンタは家族や趣味を大切にする人の実用的な国民車となるだろう

2018-11-5 07:00| post: biteme| view: 219| コメント: 0|著者: 文:伊達軍曹/写真:市 健治

摘要: 今回は3列シートのハイブリット車に試乗 「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第9回目。今回の調査対象は、今年9月11日にマイナーチェンジを受けた人気のコンパクトミニバン「トヨタ シエンタ」である。>>国民 ...

トヨタ シエンタは家族や趣味を大切にする人の実用的な国民車となるだろう

今回は3列シートのハイブリット車に試乗

「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第9回目。今回の調査対象は、今年9月11日にマイナーチェンジを受けた人気のコンパクトミニバン「トヨタ シエンタ」である。
>>国民車とは?

シエンタという車自体については、今さら多くを説明する必要もないだろう。

小ぶりなサイズながらさまざまな生活スタイルに応えるトヨタの最小ミニバンで、2015年7月に登場した現行型は、オーソドックスなデザインだった初代からいきなり最先端のラテン系デザイン(?)へと大変貌を遂げた。

動力源は1.5L直4ガソリンと、1.5L直4+モーターとなるハイブリッドの2種類。今回のマイナーチェンジでそこは特に変わっておらず(ただしハイブリッド車のカタログ燃費は27.2km/Lから28.8km/Lへと微妙に向上)、主たる変更点は以下のとおりとなっている。

●フロントバンパーやグリル、ヘッドライトなどの各所に新デザインを採用。
●バンパーデザイン変更などにより全長が4235mmから4260mmに。
●ボディカラーの選択肢を拡大。
●モロモロの安全装備がさらに充実。
●従来からある3列シート車に加えて「2列シート車」を追加。

個人的な興味があったのは新たに追加された2列シート車「FUNBASE(ファンベース)」のほうだったが、編集部が用意した試乗車はハイブリッドの3列シート車。まぁ売れ筋はこの「3列シートのハイブリッド車」になるはずなので、編集部のチョイスが正解なのだろう。

なかなか良好なデザインと質感

ということでこちらトヨタ シエンタ G Cuero ハイブリッド車2WD……という正式名称も長すぎるため、「シエンタG Cueroハイブリッド」と勝手に略する小ぶりなミニバンの調査を始めてみたい。ちなみに、この場合の車両本体価格は253万2600円である。

2列目や3列目に乗るはずの「家族」の気持ちはいったんシカトし、父や母ではなく「ひとりの人間」としてのこの車に対する印象を、運転席に座ることによってまずは探ってみよう。

……なかなか良好なデザインおよび質感ではないか。

もちろん250万円級の実用ミニバンなので、一部樹脂の質感に「むむ?」と思うところもあるわけだが、騒ぐほどの話ではない。

眼前に広がる部分の造形は「現代美術館っぽい感じ」が無きにしもあらずで、特にステッチと、グローブボックスからちらりと覗く「オレンジ」が利いている。派手ではあるが下品ではないという絶妙な寸止め感。このセンスと質感に対してならば納得ずくでカネを払える。

運転席シートの座り心地は「可もなく不可もなく」といったところ。フランス車的な肉厚ふんわりシートがハマりそうな車なのだが、あくまでも「フツーの国産車のシート」的な感触であるのはやや残念なところだ。まぁ肉厚にすると車内のスペースを食ってしまうなどの理由で、開発者としても(コスト面を含め)苦渋の決断をしたのかもしれないが。

走りは全体的に極めて普通

主電源をONにして走り出すと、最初の数メートルはモーターのみで「むい~~ん」と走る。が、割とすぐにエンジンが始動し、モーター+エンジンという文字通りのハイブリッド状態でスルスルと走行する。

ここで勢い余ってグワッと強くアクセルペダルを踏んでも、1.5Lの大衆的なエンジンが「ぶおーっ!」と大衆的な音で吠えるだけ(吠えるが、特に前に進む感じはない)。それゆえこの車に乗る際は、常にじんわりとペダルを踏んでやるのが幸せへの道筋となる。そうすれば、特に快感があるわけではないが、かといって何か不満を感じるわけでもないごく普通の加速および巡航が、ドライバーにもたらされるのだ。

直線路というのはそうそう長く続かないもので、街中であろうが高速道路であろうが、走っていればいつかはカーブを曲がるときがやってくる。その際のシエンタG Cueroハイブリッドの挙動というか感触も、上記とほぼ同じである。つまり「特に快感があるわけではないが、かといって何か不満を感じるわけでもないごく普通で安心なコーナリング感」が、そこに現れるのだ。

もしもどこかに飛び抜けてイマイチな点か、もしくは逆に大層素晴らしい点があれば、運転中のドライバーの神経やマインドはそこを意識する。だがシエンタG Cueroハイブリッドの走りは全体的にきわめて普通というか、「ミニバンであることを考えれば普通よりちょっといいかな?」ぐらいの感触である。そのためドライバーの精神は、良くも悪くも「無の境地」へと到達してしまう。

これについては「変な主張がなくて逆にいいじゃない!」ととらえることもできるだろうし、「無味無臭でつまらん」とすることもできる。このあたりは良し悪しではなく「好みの問題」であり、「で、あなたはどう思いますか?」という話でしかない。

3列目の格納はかなり簡単でシートはそれなりに使える

前章で、シエンタG Cueroハイブリッドの走行フィールについてモロモロ述べた。だがこの車の本懐はそこでなく、「数人で乗る場合の乗車フィールや使い勝手」にこそある。ゆえに、お次はそこを見てみよう。

もしもあなたのご家庭が「3~4人編成」という近年の主流形態であるならば、シエンタの乗車フィールならびに使い勝手にはかなりの好印象を覚えるはずだ。

2列目シートを後ろ側にガツンとスライドさせれば、そこはまずまず広大で楽ちんな空間に化ける。さすがに2列目シートの座り心地はヴェルファイアやらアルファードやらの高級ミニバンとは違うが、そこは(そもそも値段も狙いも違う車なので)いいっこなしである。少なくとも、そんなに悪い座り心地ではない。

そして2列目をガツンと後ろまで下げた状態であっても、荷室スペースの広さは十分以上。いやもちろん、それには「邪魔な3列目シートをたたんでおく」という作業が必要なわけだが、たたむだけなら完全ワンアクションであり、3列目シートのダイブイン格納(2列目の下に3列目シートを格納すること)もかなり簡単。このあたりは国産ミニバンのお家芸と言えよう。

5人ほどで構成されるご家族の場合でも、特に問題はないはず。なぜならばシエンタの3列目シートは決して飾りではなく、「それなりに使える」設計になっているからだ。

日本人男性としておおむね一般的な体格の筆者(175cm/66kg)がドライビングポジションを適切に合わせ、そのうえで2列目シートを「やや前め」程度に座るようセットしても、シエンタの3列目には、その体格の成人男性が割と普通に座ることができる(さすがに快適ではないが)。であるならば、小学校6年生ぐらいまでの児童であれば「まあまあ余裕」ぐらいのニュアンスで、3列目にて過ごすことができるはずなのだ。

とはいえさすがに7名のフル乗車だと児童からも少々の文句は出るかもしれないし、そもそも、その状態では荷室も激狭で何も積めない。そういった大家族系の方は、当然だがもっと大きめなミニバンを購入したほうがいいだろう。

運転は楽しめないが、ファミリーや趣味のための実用車

結局のところ、シエンタという車があなたに向いているかどうか、経済的な国民車として大活躍できるか否かは、「愛の方向性次第」なのではないかと筆者は思う。

もしもあなたの愛の方向性が、「家族への愛」と同時に「自動車の運転そのもの」にも強く向かっているのだとしたら、筆者はシエンタをあまりおすすめしない。ほかにもっとあるはずの「けっこうグッとくる操縦感覚も備えたMPV」を選んだほうが幸せになれるからだ。

だが、世の中にはいろいろな人がいる。や、最近はむしろ下記のような人のほうが多数を占めているはずだ。すなわち、

●そもそも車の運転にはさほど興味がない。
●運転に興味がないわけではないが、今はそれよりも「家族の幸せ」を優先したい。
●家族はさておき、自分の趣味(マウンテンバイクとか)を存分に楽しみたい。

このような、「車愛」「運転愛」よりも「家族愛」もしくは「趣味愛」を強く感じてらっしゃる人にとっては、トヨタ シエンタG Cueroハイブリッドはなかなか悪くない実用ファミリーカーもしくは趣味グルマとなる。

燃費も(当然ながら)良好だ。車載計器に基づく当日の燃費は、各所を普通ぐらいのペースで走り回って約19km/L。あえて飛ばした区間もあったので、「じんわりアクセル」に徹していればもっと伸びただろう。

ただし問題は「価格」か。

今回試乗したG Cueroハイブリッドは最上級グレードに相当するため、車両本体価格は前述のとおり253万2600円。T-Connectナビ(9インチ)などモロモロのオプション装備を合わせた試乗車の価格は、車両だけで約301万円。実際に買うとなるとさらに12万円ほどの諸費用も支払う必要がある。

詳しい装備内容は各自でデジタルカタログなどをご参照いただきたいが、筆者としてはG Cueroハイブリッドのひとつ下のグレード「Gハイブリッド」でも、装備レベルは十分と感じた。そちらを選び、なおかつT-Connectナビの画面を9インチではなく7インチで良しとすれば、総額280万円か290万円ぐらいで収めることも可能な計算だ。

そういったニュアンスのシエンタを買い求め、車愛ではなく「家族愛」または「趣味愛」を貫くのも、大変に幸せな国民生活のひとつであることは間違いない。

ということで、全日本国民車評議会(通称:国民車会議)議長としての勝手な評価まとめは以下のとおりだ。

【シエンタ G Cuero[ハイブリッド車]7人乗り 2WD=253万2600円】
・車両価格:★★★☆☆(G Cueroはちょいお高い)
・気持ちよく走れる度:★★★☆☆(良くも悪くも普通)
・燃費:★★★★☆(なかなか)
・積載性:★★★★☆(3列目をたたむ限りは)
・おしゃれ度(外観):★★★★☆(なかなかどうして)
・おしゃれ度(内装):★★★★☆(差し色が効いてる)

・総合国民車度:★★★☆☆

国民車とは?

今、「新時代の国民車」が待たれている。いや、それを待っているのはわたしだけという可能性もあるわけだが、筆者が考える新時代の国民車とは以下のようなクルマだ。

「安価だが高機能かつ低燃費で、それでいておしゃれ感もある、程よいサイズの実用車」

100万円台でまるっと買えるのが望ましく、それが難しい場合でもせいぜい200万円台前半ぐらいまで。自動車オタクが求めがちなマニアックな諸性能はどうでもよく、どんな状況でも普通か普通以上ぐらいに気持ちよく運転でき、燃費が良くて維持費も安く、人と荷物をある程度積載できて、邪魔くさくないサイズで、それでいて大のオトナが乗るにふさわしい質感とデザインも備えているクルマ。

……そんなある意味ぜいたくな一台を探し出すため、筆者はこのたび「一般社団法人 全日本国民車評議会」を(脳内で)設立し、実地調査に乗り出すことにした。

【国民車調査バックナンバー】
■第1回 ダイハツ ミラトコット
たとえば中年おやじがミラ トコットに乗るとどう感じるのか?

■第2回 スズキ ジムニー、ジムニーシエラ
ジムニーとジムニーシエラは街乗り車としてどうなのか?

■第3回 日産 オールラインナップ
日産オールラインナップ試乗会でノートe-POWERほか4モデルの国民車度を調査

■第4回 スズキ スイフトスポーツ
スズキ スイフトスポーツはかっ飛ばさなくてもまっ当な実用車=国民車か?

■第5回 トヨタ カローラ スポーツ
総額ほぼ300万円。今度のカローラは理想の国民車になるか?

■第6回 ホンダ シャトル
使い勝手抜群のホンダ シャトルが国民車候補としては悩ましいワケは?

■第7回 ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXはニトリ的ステキさで非自動車マニアを惹きつける有力国民車候補

■第8回 スズキ ソリオ
初代カングーを思わせるスズキ ソリオは家庭を持つ国民の良き道具となる


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