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顔も悪路走破性もやりすぎが個性。三菱のMC版デリカ:D5プロトタイプに乗った

2018-12-21 07:00| post: biteme| view: 193| コメント: 0|著者: 文:サトー タケシ/写真:菊池 貴之

摘要: ルックスで人を驚かせるのはデリカの伝統 マイナーチェンジを受けた三菱デリカD:5のフロントマスクにはギョッとした。トヨタのアルファードやヴェルファイアといったコワオモテのミニバンが売れているいま、2007年に ...

顔も悪路走破性もやりすぎが個性。三菱のMC版デリカ:D5プロトタイプに乗った

ルックスで人を驚かせるのはデリカの伝統

マイナーチェンジを受けた三菱デリカD:5のフロントマスクにはギョッとした。トヨタのアルファードやヴェルファイアといったコワオモテのミニバンが売れているいま、2007年にデビューしたデリカD:5がマイチェンでインパクトを与えるためには、これくらいパンチのあるルックスが必要だったのだろう。

ギョッとした最大の理由は、デリカD:5は縦長のLEDヘッドランプを採用したからだろう。フロントマスクと表現するくらいで、私たちは正面から見たクルマの形を生き物の顔だと認識する。ヘッドランプが目で、ラジエターグリルが口だ。だから「切れ長のヘッドランプが~」とか、「ガバッと口を開けたようなラジエターグリルが~」なんて表現する。シミュラクラ現象といって、人間は3つの点を見ると自然に人の顔をイメージするのだという。

けれども縦長の瞳の生き物を、みなさんは思い付きますか? 私は思い付きません。生き物の顔とはかけ離れているあたりが、デリカD:5のフロントマスクの斬新な点であり、同時にギョッとする理由でもあると考える。その一方で、ルックスで人を驚かせるのはデリカというモデルの伝統であるとも言える。

1979年にデビューしたデリカスターワゴンはアウトドアの雰囲気を醸すワンボックス車ということで人を驚かせたし、94年にデビューしたデリカスペースギアは月面探索車のように未来的なデザインだった。従来型デリカD:5も、ヘビーデューティなミニバンという、唯一無二の存在だった。

いずれもデビュー直後は風変わりな格好だという評価だったけれど、いま見ると、出るのが早すぎたのかもしれない、とも思える。もしかすると5年後、10年後にデリカD:5の顔を見たら、違った印象を持つだろう。

改良版ディーゼルは20Nmアップ、新開発8速ATを採用

三菱デリカD:5のマイナーチェンジについて補足すると、ガソリンモデルは従来型をそのまま継続販売する。クリーンディーゼルエンジンと4輪駆動システムを組み合わせた仕様がマイナーチェンジを受け、よりシュッとしたデザインを与えられたデリカD:5 アーバンギアというモデルもラインナップに加わった。D:5とD:5 アーバンギアの中身は一緒なので、以下、同じモデルとして紹介したい。

外観に目を奪われがちであるけれど、インテリアも水平基調のデザインに仕立て直された。水平を感じさせるのは悪路で車体が傾いたことを把握しやすくするためとのことで、ファミリー向けのミニバンでそこまでやるのかと軽く驚く。色艶と手触りがいい樹脂類とレザーははっきりと質感が向上しており、上質さという点において他社のミニバンに引けをとることはなくなった。

といったところを確認してから、2.2リッターのディーゼルターボエンジンを始動。このエンジンはマイチェンにあたって新しいインジェクターの採用などで最大トルクが360Nmから380Nmにアップしている。しかも1500rpmという低回転域から350Nmの大トルクを発生するので、2トン近いボディをスムーズかつ力強く押し出す。窓を閉めている限りノイズも低く、余裕ある加速力とあいまって威風堂々とした高級感を感じさせる。

ディーゼルエンジンと組み合わされる8速ATは新開発。従来の6速ATと比べると、1速は約8%のローギアード化、トップギアは約18%のハイギアード化となっている。今回は曲がりくねったクローズドコースの試乗だったので、高速巡航でのハイギアード化の恩恵を感じることはできなかったけれど、発進加速や、後述するオフロードコースでの良好なドライバビリティで、1速のローギアード化の効果を体感することができた。

振動やノイズの低減で快適に。コーナリングの挙動も好印象

ディーゼルエンジンと8速ATの組み合わせは、ファン・トゥ・ドライブをもたらす。低回転域からピックアップが良好なので、コーナーの立ち上がりで気持ちのいい加速感が得られるのだ。またATの制御、ATとエンジンのマッチングもよく練られている。パドルシフトを操作せずとも、アクセルペダルの踏み加減でちょうどいい案配でギアを落として欲しかった加速を手に入れることができる。

もっと能動的にドライビングを楽しもうとするならパドルシフトの出番だ。変速は素早く、しかもシフトショックの小さいスムーズなものだから、気持ちよく運転できる。回転を上げてもノイズが不快に高まることはない。試乗を終えてから三菱のエンジニアにその点を確認したところ、音をシャットアウトする遮音、入った音を吸収する吸音、ともに念入りに対策を施したとのこと。ちなみにエンジニア氏は、エンジンのマウントに気を配ったことが、振動やノイズの小さい、澄んだエンジンフィールにつながっていると胸を張った。確かに、その効果は感じられる。

エンジンとトランスミッションの出来がいいと、おのずとペースは上がる。意外だったのは、コーナリングが得意なことだ。コーナーでステアリングホイールを操作すると、ノーズは素直にインを向き、自らの意志で曲がろうとする(ように感じる)。ステアリングフィールも良好で、タイヤがどんな状態で路面と接しているかが伝わってくるから、自信を持ってコーナリングを敢行できる。

サスペンション担当のエンジニア氏によれば、マイナーチェンジなので基本骨格は従来型と変わらないものの、前輪から前の部分は構造を一新しているという。具体的には剛性を高めることで、リニアにインを向くようになったとのことだ。そしてそこに、ハンドルの切れ角などをチェックして4輪に巧みにトルクを配分する、ランエボ譲りのきれいに曲がるための4駆制御が加わる。4輪駆動の制御はさらに緻密になったとのことで、背の高いミニバンらしからぬ身のこなしは、こうした技術が合わさって実現したのだ。

顔も悪路走破性能もやり過ぎなのが個性

クローズドのコーストはいえ、サーキットとは異なり路面はそこそこ荒れている。それでも、乗り心地がいいことには感心した。前述したようにペースは上がっているけれど、ハイペースで凸凹を強行突破しても、路面からのショックはまろやか。路面の不整が近づいてきて、「来るぞ、来るぞ」と身構えていると、予想より衝撃がマイルドで、いい意味で拍子抜けする。凸凹を越えた後の車体の揺れも、すっと収まる。全体に、ガンガン走れるミニバンという印象だ。

ガンガン走れるという印象は、オフロードコースでさらに強くなる。ちょっとしたSUVでも躊躇しそうな急な登り下りを、涼しい顔でクリアするのだ。慣れたところで、2駆と4駆を使い分ける。2駆では登れない急坂でも4駆に入れるとあっさりと制覇するから、やはり4輪駆動という仕組みは偉大だ。

オフロードコースにはパリ-ダカール・ラリーの優勝者である増岡浩さんがスタンバイしていて、模範演技を披露してくださる。増岡さんの走りを見ると、23度のディパーチャーアングルなど、ミニバンらしからぬ悪路走破性能のスペックを備えていることがよくわかる。ファミリーカーはファミリーカーでも、アドベンチャー・ファミリーのためのファミリーカーだ。その悪路走破性能を、「そこまでやるか!」と思いながら眺める。フロントマスクも悪路走破性能もデリカD:5は「やり過ぎ」なのであり、トゥー・マッチなところが個性だ。

三菱のエンジニア陣は口を揃えて、一般道で試した方が進化の度合いがわかるとおっしゃる。三菱がe-Assistと呼ぶ先進安全装備を含めて、一般道での試乗を楽しみに待ちたい。街の景色を背景にしたり、他の車両の中に混じることで、デザインへの印象も変わるかもしれない。

動画:菊池貴之

スペック例

【 デリカ D:5 プロトタイプ(Gパワー パッケージ:8人乗り) 】
全長×全幅×全高=4800mm×1795mm×1875mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=1960kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.2L直列4気筒DOHCディーゼルターボ
最高出力=107kW(145ps)/3500rpm
最大トルク=380Nm(38.7kg-m)/2000rpm
トランスミッション=8速AT
JC08モード燃費=13.6km/L
使用燃料=軽油
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前後:225/55R18


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