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来年日本上陸予定のボルボ最新セダンS60の実力を上位モデルで確かめた

2018-12-11 07:00| post: biteme| view: 393| コメント: 0|著者: 文:石井 昌道/写真:ボルボ・カー・ジャパン

摘要: セダンでも勝負できるか ボルボの新世代商品は、デザインで他のプレミアム・ブランドを引き離し、走りでも独自の魅力を放っている。販売台数は右肩あがり。リーマンショックで苦境に陥ったフォードを離れ、中国のジ ...

来年日本上陸予定のボルボ最新セダンS60の実力を上位モデルで確かめた

セダンでも勝負できるか

ボルボの新世代商品は、デザインで他のプレミアム・ブランドを引き離し、走りでも独自の魅力を放っている。販売台数は右肩あがり。リーマンショックで苦境に陥ったフォードを離れ、中国のジーリーの傘下となったことで潤沢な資金を得たからこその快進撃ではあるが、新世代商品の第一弾、XC90が発売された2015年に4%だった利益率は、2016年は6.1%、2017年は6.7%と着実に伸びて早くも業界平均を上回るところまできている。

単に金をかけたからいいクルマができただけではなく、賢いモジュール化戦略などが功を奏しているわけだ。ボルボの独立性を約束している、つまり金は出すが口は出さないジーリーの姿勢も成功の秘訣だろう。販売台数は57万台(2017年)で当面は80万台程度を目指す。自動車メーカーのなかでは小規模だが、個性を維持するにはあまり拡大しすぎないことも肝要だろう。

そんな勢いにのるボルボの最新モデルであるS60は、40/60/90と大中小のシリーズのうちの真ん中のセダン。メルセデス・ベンツCクラスやBMW3シリーズ、アウディA4などがライバルとなる。これまでの快進撃は人気のSUVとボルボのアイデンティティであるステーションワゴンに負うところが大きかったが、セダンでも勝負できるかどうかが見物。今でもセダンの需要が大きいアメリカに、ボルボ初の生産工場を設立したことからも本気度が垣間見える。

ボルボはSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)とCMA(コンパクト・モジュール・アーキテクチャー)の2種類のプラットフォームを持っているが、60シリーズは大きい方のSPA。エンジンは直列4気筒2.0LでT5はターボ、T6はスーパーチャージャー+ターボ、T8ツインエンジンはツインチャージャーに電気モーターも追加したプラグインハイブリッド。ここまでは既存のラインアップにも見られたが、S60で目新しいのはT8のハイチューンバージョン、ポールスター・エンジニアードが加わったことだ。

キビキビとした正確性の高いハンドリングが楽しめるRデザイン

アメリカ工場(サウスカロライナ州チャールストン)で生産されるS60の国際試乗会の舞台となったのはロサンゼルスのサンタモニカ周辺。ルート66の終着点としても知られているから、クルマ好きにとっても馴染み深い場所だ。いかにも西海岸といった海沿いの気持ちのいい道に、ハイウェイ、ワインディングロードなどを存分に走りまわった。

試乗車はS60 T6 AWD RデザインとS60 T8 ポールスター・エンジニアードが用意された。Rデザインのサスペンションはスタンダードよりも約20mmローダウンされたスポーティな仕様。試乗車はコンベンショナルなタイプのショックアブソーバーだったが、オプションで可変ショックアブソーバー付のFOUR-Cも用意されるという。タイヤは235/40R19でそれなりの大きさだが、路面が荒れていてもゴツゴツとした不快さをみせることなく、バネ下の重さによるネガも感じられなかった。

ハイウェイで速度をあげると乗り味はフラットになっていく。快適な乗り心地でボディが無用に揺すぶられることなく、ゆえに乗員の身体も安定。よく出来ている最近のボルボで唯一気になっていたのが、ステアリングの中立付近の曖昧さだったが、今回乗ったS60はだいぶ明快になりフィーリングが向上していた。ロングドライブでも疲れが少なくなるはずだ。

ワインディングでは正確性の高いハンドリングを楽しめた。最近のボルボは、いたずらにスポーティを追わず、リラックスしてドライブできるモデルが多く、それはそれで好感を持っているが、S60のしかもRデザインとあってキビキビとしているのだ。それでいてサスペンションの動きには常にしなやかさがあり、うねりやギャップが大きな路面でも挙動変化が少なくて安心感がある。ここまで高度なハンドリングをみせられると、プラットフォームがFF系かFR系かなどとこだわる議論も意味をなさないとさえ思えてしまう。

ツインチャージャーのエンジンは、低回転域のトルクの太さ、高回転域のシャープさ、ハイレスポンスによる秀逸なドライバビリティなど申し分ない。6気筒や8気筒のような官能性はないかもしれないが、0-100km/h加速5.6秒の実力はスポーツセダンと呼べるパフォーマンスだ。

ポールスターは回生ブレーキとの協調制御に課題

ポールスター・エンジニアードは、T6以上にパワートレーンに魅力があった。T6やスタンダードなT8以上にハイチューンのエンジンに、最高出力65kW/117rps、最大トルク240Nm/0-50rpsの電気モーターが加わり(1rps=60rpm)、システム総合では405hp、670Nmにおよぶ。

アクセルを踏みこんでいけば重低音の効いた勇ましいサウンドとともに、全域で図太いトルクを感じさせながら突進していく。T6やスタンダードなT8のエンジンは2200rpmから4800rpmまで最大トルクの400Nmを発生し、性能曲線を見てもそこがフラットになっているが、ポールスター・エンジニアードは2000rpmで400Nmに達した後も上昇を続けて4500rpmで430Nmへ。その後は下降するが5400rpmでもまだ400Nmを維持している。10.4kWhの大容量リチウムイオン・バッテリーを搭載したことによって車両重量は相応に重たくなっているが(詳細は不明だが、XC90の場合はT6とT8の重量差は160kg)、0-100km/hは4.7秒になっている。

ショックアブソーバーはオーリンズの調整式。フロントはボンネットを開けて専用ストラットタワーバーの取り付け部のところで簡単に減衰力を調整できるようになっているのがマニアックだ(リアはタイヤを外して調整可能となる)。

タイヤは245/35R20となり、サスペンションもRデザイン以上に引き締まったものとなるが、ショックアブソーバーの動きの質は高い。微少入力域から減衰がぐっと立ち上がるが、角張ったフィーリングがなくあくまでしなやか。ロールは少ないが、変に突っ張ったり、ギャップで突き上げられたりすることがなく、タイヤを常に路面に押し続けている感覚がある。ハンドリングはさらに俊敏になり、まさしくスポーツセダンといった雰囲気だった。乗り心地は少々硬かったが、セッティングを変更すればいいところも見つかりそうだ。

ブレンボ製6ポッドキャリパーのブレーキは、スポーティに走らせているときの効きやコントロール性は良かったが、日常的な走行ではブレーキ踏力に対しての減速Gが期待とちょっとずれたりするなど、回生ブレーキとの協調制御にまだ課題があった。今回の試乗車はプリプロダクション(量産試作)で熟成する時間はまだ残されているから期待したい。

見た目の美しさは最近のボルボのなかでも出色

日本ではセダンの人気がいま一つであり、S60も飛ぶように売れるとはいかないかもしれない。だが、セダンならではの見た目の美しさは最近のボルボのなかでも出色だ。フロントアクスルが比較的前出しにされ、Aピラー付け根を後方に引いたことによって、FR系のようにロングノーズ・ショートキャビンとなったプロポーション。

後方にむけて滑らかな弧を描くルーフライン。テールエンドに向けてエレガントに絞り込まれたリア周り。面やラインをシンプルに抑えて純粋なフォルムで勝負している。とくにブラックのボディカラーに大径ホイールを履いたポールスター・エンジニアードなどは、エレガントながら凄みが効いたユニークさが目をひいた。こういったとんがったキャラクターは、過去の850 T5-Rや先代S60ポールスターにも通じるから、絶対数は多くなくても熱狂的に歓迎するファンはいるはずだ。

アメリカ工場がまだ立ち上がったばかりということもあって日本上陸はまだまだ先になるという。2019年の後半にはなりそうだが、それだけ熟成する時間があるのだと前向きに捉えて待つことにしよう。 

スペック

【 S60 T6 AWD Rデザイン 】
全長×全幅×全高=4761×1850×1431mm
ホイールベース=2872mm
駆動方式=4WD
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHC直噴ターボ+スーパーチャージャー
最高出力=228kW(310hp)/5700rpm
最大トルク=400Nm/2200-5100rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:インテグラル式
タイヤサイズ=235/40R19
0-100km/h加速=5.6秒

【 S60 T8 ポールスター・エンジニアード 】
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHC直噴ターボ+スーパーチャージャー
最高出力=233kW(318hp)/5800-6100rpm
最大トルク=430Nm/4500rpm
モーター最高出力=65kW
モーター最大トルク=240Nm
バッテリー=リチウムイオン
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:インテグラル式
タイヤサイズ=245/35R20
0-100km/h加速=4.7秒
※欧州参考値


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