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トヨタ スープラ試作車は限界域でピーキーな走り。86とは世界が違う

2018-12-7 23:59| post: biteme| view: 769| コメント: 0|著者: 文:五味 康隆 /写真:望月 浩彦

摘要: 86の存在がスープラをモンスターキャラにした 最後バージョンアップ前のプロトモデルではあるが、2019年の年始の北米デトロイトモーターショーで正式発表される「トヨタ スープラ」に袖ヶ浦サーキットで試乗した。と ...

トヨタ スープラ試作車は限界域でピーキーな走り。86とは世界が違う

86の存在がスープラをモンスターキャラにした

最後バージョンアップ前のプロトモデルではあるが、2019年の年始の北米デトロイトモーターショーで正式発表される「トヨタ スープラ」に袖ヶ浦サーキットで試乗した。

と言っても内外装は偽装やカバーがされた状態だし、スペックも未発表。今回は乗り味の第一印象を中心に、巷の噂話も踏まえながらレポートしていこう。

率直な印象はスポーツカーというよりハイパフォーマンスカーだ。街中や高速道路も走らないと総合的な判断はできないし、雨の袖ヶ浦サーキットでは全ては把握できないが、本質は変わらないはず。いや“もう一つのエンジン”ならあり得るのか…?

…とまぁ、情報が少なすぎて冒頭から謎めいているが、テスト車両&雨の走行環境に限って言えば、「純粋に楽しい!」というより、やや緊張感を伴う走りを見せた。

人によって捉え方は異なるだろうが、スポーツカーとハイパフォーマンスカーは少々カテゴリーが異なる。ドライバーとの距離感が近く、操っている感が強いのがスポーツカー。ロータスの各モデルや「マツダ ロードスター」や「トヨタ 86 / スバル BRZ」などが典型的だろう。軽さ、コンパクトさ、レスポンスやダイレクト感などを軸に、楽しさや気持ち良さなどが得られるモデルだ。

ハイパフォーマンスカーはスポーツカーの要素を踏まえつつも速さを追求するモデルで、パワー、タイヤのグリップ、強靭なボディなども重視される。国産車では「スバル WRX STI」や「日産 GT-R」などが挙げられるし、ドイツ勢が強い領域だろう。スープラは間違いなく後者に属する。

ハイパフォーマンスカー方向に振れたのは、トヨタにはスポーツカーとして86があるからだ。ただ正直、タイヤが温まりグリップが出てくるまで僕の腕では手に余り、緊張感の方が大きかった。路面がドライであれば、このモンスターを手なずけ、緊張感すら楽しめる土台が揃うはずだが、ドライに合わせたクルマを雨の中で乗るような、操りにくさを感じた。

M4にも通じるピーキーなグリップ特性

そもそも新型スープラはBMWとトヨタの共同開発で実現した。同じプラットフォームを使い、オープンモデルが「Z4」で、クーペがスープラとなっている。

開発チームは明確に分けられ、交流はあるものの、味付けや仕上げは独立して進められたという。とはいえ、トヨタからすれば開発や生産を主導するBMWの技術やパーツを使えたわけで、例えばタイヤは「M4」が履く「ミシュラン パイロット スーパースポーツ」。BMWの認証スターマークが刻印されているスペシャル仕様だ。

このタイヤ、M4でも感じるが、ドライもウェットもグリップレベルが高いのだが、ピークグリップを追求したせいか、セダンのような穏やかなボディ特性ならコントロール性もあるが、ボディ剛性の高いクーペに装着するとかなりクイックな特性を示す。BMWでも「クーペのM4はコントロール性が…それを求めるならセダンのM3」と言われるが、まさにそのM4のウェット走行にも似た緊張感がある。

そんなわけでタイヤが温まってグリップを発揮するまでは、かなり唐突な滑りが頻発。これが一般道なら、タイヤはそう簡単に温まらないはずなので、ずっとピーキーなグリップ特性ということだ。

サーキットをタイヤが滑るくらいのペースで数周してからは、グリップに少し粘りが出て、滑ってからのグリップ回復も早まり、コントロール性は上がった。ただ同時に高いボディ剛性と、多少滑りながらもクルマを前に進める電子制御リアデファレンシャルギアが効果的にクルマを加速させ、タイヤが温まった分だけアクセルを踏めてしまう。その速度でズルッと滑り出す動きには、かなりの緊張感が伴うことになる。

「そんな速度で走らなければいいだけ」とお叱りを受けそうだが、限界までは安定感も高く、知らずにペースは上っていく。ツインクラッチ風に歯切れ良のいい8速ATや排気音の音色の切り替わり、シャープで滑らかに吹け上がるエンジンにも魅了される。

ワイドトレッド×超ショートホイールベース

スープラのキャラクターは鋭すぎるほどの旋回力から生じている。クルマの基本特性はホイールベースとトレッドの縦横比に左右される。ホイールベース(縦=前後のタイヤ間隔)が短くなり、トレッド(横=左右のタイヤ間隔)が広がるほどに旋回力は高まる。スープラの比率は耳を疑うほど小さい縦:横=1.6:1以下。唯一公表されているホイールベース2470mmから計算すればトレッドは1544mm以上であり、先代モデルとも言える現行型「BMW Z4」のトレッドより広いのに、ホイールベースは25mmも短い。

この縦横比で高速道路などで直進安定性が出るのか? という質問には、ボディの下回りを見てくれとのこと。ボディ下面のフラット化は当然として、サスペンションアームにまで空力フィンを施すなど、マニアックな空力処理が満載だという。このあたりの詳細は市販モデルで明らかになるだろう。

プロトタイプをそんなに詳細に分析しなくてもと言われそうだがもう少しだけ。

現時点だと握りこぶし2つ半ほど切ったあたりからフロントタイヤの接地感が変化する。ハンドル切れ角に対するリニアリティの変化は多くのモデルにあるが、直6エンジンによるフロント剛性の高さからか、スープラはこの変化が大きい。

足回りも気になった。この手のハイパフォーマンスカーの最も難しいところで、もう少し路面に沈み込む方が安定&安心感が高まるが、乗り心地の悪化や荒れた路面でグリップロスを嫌ったか、サスの伸び側が柔らかく、アクセルやブレーキを戻すとき、フワッと荷重抜けする。ハンドリング特性が変わるし、特に雨でのグリップ感が抜けるのは緊張する。

強い加速や旋回力で縮んだサスが解放された時にどう戻すかが大事で、今は唐突に戻り過ぎて接地感が不足している。この辺りはメーカーやブランド、さらにはテストドライバーの好みによっても方向性は異なるので、市販モデルでどうなっているか注目だ。

最後に、恐らく今回用意された直6ターボ以外に、直4ターボ搭載グレードも出るはず。こちらは軽く、足回りもスッキリとした乗り味の通常サスペンションになると予想できるので、スポーツカーとしての操る楽しさが備わっている可能性が高い。何はともあれデトロイトモーターショーに注目しよう。

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五味康隆(ごみ やすたか):モータージャーナリスト
自転車トライアル競技で世界選手権に出場。その後4輪レースに転向して全日本F3選手権で3年間戦ったのち、モータージャーナリスト活動を開始するという異色の経歴を持つ。確かなドライビング理論と優れた運転技術に裏付けされた解り易い解説には定評がある。みんカラブログ「eカーライフ」Youtubeチャンネル「E-CarLife」、各種SNSでも積極的に情報発信している。


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