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“10cm浮いて走るスポーツカー”新型BMW X4をただのキワモノと見るべきではない

2018-12-5 07:00| post: biteme| view: 263| コメント: 0|著者: 文:佐野 弘宗/写真:望月 浩彦

摘要: わずか4年のフルモデルチェンジに見えるBMWの期待と危機感 2代目となる新型X4のデビューは今年3月のジュネーブモーターショーだった。ベースとなった3代目X3から1年以内での発表だから、X3とX4という兄弟SUVが、今回 ...

“10cm浮いて走るスポーツカー”新型BMW X4をただのキワモノと見るべきではない

わずか4年のフルモデルチェンジに見えるBMWの期待と危機感

2代目となる新型X4のデビューは今年3月のジュネーブモーターショーだった。ベースとなった3代目X3から1年以内での発表だから、X3とX4という兄弟SUVが、今回は初期段階から計画的に並行開発されたことがうかがえる。

で、その前の初代X4がベールを脱いだのは2014年4月のニューヨークショーである。つまり、今回はほぼ4年でのフルチェンジとなる。

4年というモデルライフは昨今の感覚ではいかにも短いが、もともと初代X4はベースの2代目X3がモデルライフ後半にさしかかってから突然変異的に追加されたニッチモデルだった。そんな2台の商品企画をきちん揃えようとすると、こういうタイミングになってしまうのは仕方のないところもあろう。

逆にいうと、新型X4に対するBMWの期待が、わずか4年でのフルチェンジにゴーサインが出るほど大きいということでもある。

初代X4は4年間でグローバルで約20万台を売り上げた。年間で約5万台。ちなみにX3は先代までの2世代13年間でおよそ150万台だから、単純計算で年間11万台強。この場合の初代X4に対する評価は「X3の半分以下しか売れなかった」ではなく「高級DセグメントSUVの元祖にして世界のド定番であるX3の半分近くも売れた」が正しい。

もっというと、初代X4と同じ年に発売(発表は前年)されたポルシェ・マカンは4年間で35万台の大ヒット商品となっている。そして、そうしたマカンやX4の成功にあやかろうと、メルセデスも後発でGLCクーペを投入して、さらにこれらに競合するQ6が開発中であることも、アウディは認めている。

つまり、高級DセグメントクーペSUV市場は、今こそが勝負どき。X4がいかにその元祖の1台でも、ここで出し惜しみなどしていては生き抜けない……という判断なのだろう。

3シリーズより先に新プラットフォームを与えられたX4のサイズ感

というわけで、新型X4は4年前に初登場した新企画が見事に成功して、それを受けての2代目である。ご想像のとおり、初代の正常進化そのもので、良くも悪くも意外性はまったくない。

アンダーボディの基本設計は2865mmのホイールベースまで含めて3代目X3と共通だが、この新開発プラットフォームが、3シリーズより先にX3やX4で市場投入されたことに注目しなければならない。今回はたまたまのタイミングという面もあろうが、いずれにしても「3シリーズありき」の時代でなくなったことは感慨深いと言わざるを得ない。

2865mmというホイールベースはX3と同じで、新型X4のボディサイズはそれより35mm長く、45mm幅広く、55mm低い(4760×1940×1620mm、比較はX4のM40iとX3のM40dの場合)。先代では全長で25mm、全高で50mm(全幅は同じ)のちがいしかなかったことを考えると、X3とX4でのサイズ差は新型のほうが拡大した。

数値だけを取り上げるとわずかな差にしか思えないが、実物の見た目効果はそれ以上に大きい。X3より伸びやかでスポーツクーペ的な雰囲気は先代より飛躍的に分かりやすくなっている。

ただ、そのぶん、従来の同クラスBMWにあった直感的に取り回せるコンパクト感が、新型X4では薄れたのも事実。今回のように開放的な箱根の山道でも、乗り出した瞬間に「これはX6?」と錯覚しかけたほど、良くも悪くも立派な車両感覚である。

調べてみると、新型X4は現行X6よりはもちろん明らかに小さいものの、先代X6とのサイズ差は意外なほど小さい。先代X6比で全長こそ125mm短いのだが、全幅は45mmしかちがわない。このように新型X4は実際にも小さくないのだが、さらに先代X6より目線が低い(ボディ全高は70mm低い)こともあって、乗っている人間にはさらに大きく感じられてしまうのだ。

直6ガソリンターボ搭載の最上級“M40i”は走りも演出も本格派

ただ、その立派な体格のおかげもあって、先代で指摘されていた後席の狭さはかなりのレベルで解消された。広々……とまではいわないが、後席の足もとや頭上はCセグメント実用ハッチバック程度の空間が確保されている。また、X3より長いリアオーバーハングがX4のスタイリング上のキモでもあるので、荷室長などのラゲッジの使い勝手はもともとX3より良かったりする。

今回日本導入された新型X4は2種類のエンジンで、計3グレードが用意される。エンジンはいずれもガソリンでディーゼルが用意されない点は、偶数車名モデルに共通するBMWジャパンならではの戦略だ(欧州ではX4にもディーゼルがある)。

2.0リッター4気筒ターボを積む“30i”は標準モデルとMスポーツの2グレードあるが、全車にスポーツサスペンションが標準装備されるのはグローバルで統一されたX4の特徴という。エンジンが同じであればバネやダンパーのセッティングも共通だそうで、30iにおける走りのグレード差はタイヤサイズのみ……と書きつつも、箱根のターンパイクを起点に開催された今回の試乗会に用意されたX4は、すべて最上級の“M40i”だった。

X4のM40iも他の“M○○i”同様に、ハイエンドスポーツモデルの“M〇”の下に位置づけられるものの、エンジンからシャシーまで専用に手が入る本格派ではある。

3.0リッター直列6気筒ターボは“Mパフォーマンス”による専用チューンで、360ps/500Nmというスペックは540iや340iなどの同エンジンよりハイチューンとなる。また、サスペンションもM専用仕立てのアダプティブ可変ダンパーが標準装備である。

Mパフォーマンスの直列6気筒はパワーやレスポンスもさることながら、音については良くも悪くも「やりすぎ?」といいたくなるほどの過剰演出である。スポーツモードだとスロットルオフで“ズババババンッ!”とアフターファイア音が盛大にとどろく。

新型X4は今のBMWを象徴するスポーツカーとなった

最近の直噴ターボは中低速トルクを太らせるかわりに回転リミットを6000~6500rpmに抑えるのが定番だが、この直列6気筒で7000rpmまで回すところはBMWらしい。しかも、少なくとも6500rpm前後までは回転上昇に応じてきっちりとトルクを積み増していくリニアな特性もさすが……ではある。

ただ、最後の500rpmになると明確に頭打ち感があるのも事実。今のターボエンジンは直列6気筒といえどもわざわざトップエンドまで引っ張るのではなく、細かく刻んでくれる多段ギアボックスを利して中速域のトルクを存分に生かしたほうが気持ちよく効率よく走る。M40iはATもスポーツタイプとなり、スポーツモードではツインクラッチもかくや……の素早い変速を披露する。

今回は箱根のワインディング路がメインの試乗となったこともあって、X4 M40iの走りはお世辞抜きでとても良好なデキだった。乗り心地は“張り”のあるもので、ダンピングを最も柔らかいコンフォートモードにしてもそれなりに硬い……のだがフットワークに突っ張るような引っ掛かりがないのがX4の美点。スポーツモードにするとさらに引き締まるが、コンフォートから硬いせいもあって、さほど硬すぎる感じはない。

たとえば、ターンインでわずかなキッカケを与えるだけで、滑らかに荷重移動してヨーが発生したかと思うと、次の瞬間に姿勢変化がピタリと止まり、そこから水平姿勢のまま強烈な横Gに見舞われる。ボディ剛性のチューニングは非常にうまい感じで、すべての手応えが硬質そのものだ。4WDシステムもFRっぽさを色濃く感じさせるチューニングで、しれっと安全志向の黒子に徹しつつも、旋回姿勢は自然にテールを微妙に張り出したものにしやすい。

X4は目線だけはSUV的に高いのに、レスポンスロールは小さく、さしずめ“10cm浮いて走るスポーツカー”のような乗り味である。この種の背高グルマにこれほどのスポーツカー性能を与えることに賛否両論はあろうが、これも時代というほかない。昔ながらの3シリーズや4シリーズより、世界的にはもはやX3やX4のほうが“普通のBMW”になりつつあるのが現実なのだ。

スペック

【 X4 M40i 】
全長×全幅×全高=4760×1940×1620mm
ホイールベース=2865mm
最低地上高=205mm
車両重量=1870kg
駆動方式=4WD
エンジン=3.0L 直列6気筒DOHCガソリンターボ
最高出力=265kw(360ps)/5500rpm
最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/1520-4800rpm
トランスミッション=8速トルコンAT
使用燃料=プレミアムガソリン
燃費(JC08モード)=10.9km/L
サスペンション=前:ダブルジョイントストラット式
        後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前245/40R21
       後275/35R21
車両本体価格=977万円

【 X4 xDrive30i 】
全長×全幅×全高=4760×1920×1620mm
ホイールベース=2865mm
最低地上高=205mm
車両重量=1840kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0L 直列4気筒DOHCガソリンターボ
最高出力=185kW(252ps)/5200rpm
最大トルク=350Nm(35.7lg-m)/1450-4800rpm
トランスミッション=8速トルコンAT
使用燃料=プレミアムガソリン
燃費(JC08モード)=13.4km/L
サスペンション=前:ダブルジョイントストラット式
        後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前後共に225/60R18
       (M Sportは、前後共に245/50R19)


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