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雪上で堅実な性格を改めて感じる 思いっきり安定志向のパサートオールトラックと地味なティグアン ...

2019-2-15 07:00| post: biteme| view: 1000| コメント: 0|著者: 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一

摘要: ドライ、雪上、アイスバーンと様々なシチュエーションで試した フォルクスワーゲンのウインター性能を確認するテストドライブが、長野県のリゾート地であるタングラム斑尾スキーリゾートをベースに開催された。ここ ...

雪上で堅実な性格を改めて感じる 思いっきり安定志向のパサートオールトラックと地味なティグアン

ドライ、雪上、アイスバーンと様々なシチュエーションで試した

フォルクスワーゲンのウインター性能を確認するテストドライブが、長野県のリゾート地であるタングラム斑尾スキーリゾートをベースに開催された。ここで注目すべきは同社の4WDシステムである「4モーション」と、昨年から展開されたディーゼルユニット「TDI」シリーズの組み合わせ。これを最新の「パサート オールトラック」と、SUVである「ティグアン」の2台で試した。

まずそのステアリングを握ったのはパサート オールトラック。パサートといえばゴルフの兄貴分に当たるプレミアムセダン/エステートだが、日本ではこのオールトラックにだけ4モーションが搭載される。

みごとに除雪が行き届いた長野県。道の左右を壁のような雪が覆いながらも生活道路は完全にドライ路面となっており、ロードテストではせっかくの4WD性能が試せないかと心配した。しかし野尻湖を周遊する山道はまだ雪が多く残り、ドライ性能から雪上、そして日陰のアイスバーンなど、まさに全ての条件が確認できた。

こうした状況はオールトラックにとってうってつけだ。パサートのワゴンである「ヴァリアント」より50mm高い車高(ロードクリアランスは30mm高い160mm)は適度な視界を確保し、狭く所々凍った緊張感のある路面でもその幅広なボディを操るストレスを上手に軽減してくれる。

パサート オールトラックは明らかに安定志向のハンドリング

この路面に対してパワーステアリングの操舵感は快適に過ぎるほど軽め。これに最初は戸惑ったが、少し走るとその巧みな足さばきに体がすぐに馴染んだ。パサートの場合は車輌の大きさやワイドなトレッドが功を奏しているのか、高められた車高でもロール感はゴルフのオールトラックより少ない感じがする。この背の高さを支えるべく高められたであろうスプリングレートに対しても、ダンパーの追従性が優秀で乗り心地を確保しながら、グラグラ感や突っ張り感が抑えられている。

フォルクスワーゲンの美点である可変ダンパー「DCC(ダイナミック・シャシー・コントロール)」はスタッドレスタイヤ(ミシュラン X-ICE3+)の雪や氷をつかむ感触を漏らさず手の平に伝えてくれるため、直進してもハンドルを切っても自分が置かれた状況がつかみやすい。

4モーションは通常FWD車として走り、必要に応じてその駆動力を後輪へ100:0から50:50まで伝える4WD。センターデフを持たないオンデマンド式4WDだが、これはフォルクスワーゲンの性格にはマッチしたシステムだ。

駆動力は常に前輪へ50%以上かかるため、基本的なハンドリングは弱アンダーステア。そして前後輪の回転差が生じれば素早く電子制御クラッチを介し後輪へトルクを配分、さらに安定性を高めるわけだが、その連続可変制御に違和感がないため、ドライバーは気を取られることなく自然に走り続けることができる。

同じシステムを使いながらも、「アウディA3」や「ジャガー Eペイス」、「ランドローバー レンジローバー イヴォーグ」に比べて明らかに安定志向なハンドリングは、フォルクスワーゲンというメーカーの考え方そのもの。第5世代ハルデックスカップリングの緻密な連続可変制御を使って、誰もが安心して悪路を走れるパラメーターを与えることが彼らのポリシーなのだ。これをツマラナイと言ってしまえばそれまでだが、逆に言えばタフギアとしてガンガン使い倒すのはヨーロッパ的である。

もう少しクロスカントリー風味を押し出してもよいのでは

今回のような状況において親和性が高いといえるパワートレイン。2リッターの排気量を持つディーゼルターボは極低回転域から400Nmものトルクを発揮するため、アイスバーンでもゆっくり確実に走り抜くことができる。

さらに6速のギアを持つデュアルクラッチ「DSG」が手助けをする。トルコンATのようなレスポンス遅れがないためアクセルによる速度やトルク調整がしやすく、パドル操作によるエンジンブレーキの利用やシフトアップによるトルク抜きが素早くできて、運転に幅が出せるのだ。

さて、このパサート オールトラック。上品さはパサートのセールスポイントのひとつであるわけだが、もう少しクロスカントリー風味を押し出したバンパーやフェンダーアーチ、モールなどを与えた仕様があってもよいのではと思う。そうすれば通好みなオジサンだけでなく、若い層からも人気を得られるのではないだろうか。

ティグアンは特設コースで試した

ティグアンTDI 4モーションの走りは、スキー場敷地内の特設コースで試した。雪上を交互に深く掘り下げ、簡易的に作り上げたモーグル路面では予想外の走破性を発揮。本来であればそこでタイヤがスタックし、そこから4モーションが前後輪のいずれかにトルク配分をして見事に脱出! というのが主催者の狙いだったが、ティグアンはブレーキを外しただけでこの窮地?を脱出してしまうのである。

テスト不発の要因はいくつかある。我々が試乗した日は非常にコンディションが良く、アイスバーンが溶け出すほどにはならなかった。かつ雪が降るわけでもないため(前後日は猛吹雪だった!)、氷がスタッドレスタイヤをグリップさせてしまう。

何度かトライしてようやくティグアンはスタック。そこからアクセルを踏み込むといずれかのタイヤが空転したが、ほどなく他のタイヤに駆動力が掛かってゆっくりとモーグルを脱出することができた。

このとき役立ったのが2.0L ディーゼルターボのトルクと、それを滑り感なく駆動輪へと伝える7速DSGの節度感である。

次にスラロームと定状円旋回で4モーションのコーナリング性能を確認した。ティグアンは通常のノーマル/コンフォート/スポーツというモード制御切り替え以外に、4モーションのアクティブコントロール モード切り替え機能を持っている。そしてこの「スノーモード」が、予想以上に賢かった。

意外だったのはVWらしからぬスノーモードでの挙動

通常雪上コーナリング性能を見るときは、ノーマルモードやオフロードモードでESCモードをオフにする。こうすると駆動輪がスリップしやすく、4輪制御や車輌のスタビリティをチェックできるのだ。そしてこのときティグアンは、というよりフォルクスワーゲン車は全般的にオーバーステアを極端に抑える傾向がある。特に今回の路面はアイスバーンが多かったため、どれだけ苦労してきっかけを作っても、車体はオーバーステアを維持することはできなかった。

しかし「スノーモード」で走ると、スラロームではノーズが気持ち良くイン側へ入り、円旋回ではコンパクトな軌道を維持し続ける。うまく行けばゼロカウンターのまま円を回り続けることができるのだ。いわゆるスノーモードとは、雪道での安全性を考えアクセルレスポンスを鈍らせたり、エンジン出力を絞って空転を防ぐのが一般的。しかしフォルクスワーゲンの現行スノーモードは快適に雪上を走るための制御が取り入れられている。あの頑固なワーゲンが雪道に、ここまで素直な制御を与えたことは、目立たないけれどひとつの事件だ。

偉いのはその制御が、オーバーステアを推奨しているのではないところ。あくまで不特定多数のドライバーに恐怖を感じさせず、しかしハンドルを切れば切った通りにクルマを曲げ、アクセルを踏めばなるべく忠実に出力を解放させようとしている。

そしてここに、パサートと同じく2.0TDIの特性が活かされる。唐突感のない、しかし頼もしいトルクが手助けして、ティグアンの大きなボディをリニアに走らせてくれるのである。ちなみに坂道でのヒルディセントアシストも試したが、試験路の傾斜が緩く、その効果はやや曖昧だった。機能的には急激な斜面に差し掛かったとき、車速が一定になるように2~30km/hの範囲でこれを制御する。

ティグアンを欧州のSUVとして見ると、パサートに負けず劣らずすごくジミ。デザインは攻めているけれど乗り味は徹底的にマイルド志向だ。しかし国産車からの乗り換え組が、はじめての輸入車としてフォルクスワーゲンを選ぶとき、この堅実さや柔和さは、大きな安心材料となる。

そしてここにTDIと4モーションの制御が、ひとつの個性を付け加えた。クルマそのものに個性を求めるというよりは、個性的でアクティブなライフスタイルを持つユーザーのギアとして、今回の2台はとても魅力的な選択になるだろう。

スペック

【 パサート オールトラック TDI 4モーション アドバンス 】
全長×全幅×全高=4780×1855×1535mm
ホイールベース=2790mm
車両重量=1680kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0L直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ
最高出力=140kW(190ps)/3500-4000rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/1900-3300rpm
トランスミッション=6速DCT
JC08モード燃費=17.3km/L
使用燃料=軽油
サスペンション=前:マクファーソンストラット式、後:4リンク式
タイヤサイズ=前後:245/45R18
車両本体価格=569万9000円

【 ティグアン TDI 4モーション コンフォートライン 】
全長×全幅×全高=4500×1840×1675mm
ホイールベース=2675mm
車両重量=1730kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0L直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ
最高出力=110kW(150ps)/3500-4000rpm
最大トルク=340Nm(34.7kg-m)/1750-3000rpm
トランスミッション=7速DCT
使用燃料=軽油
サスペンション=前:マクファーソンストラット式、後:4リンク式
タイヤサイズ=前後:215/65R17
JC08モード燃費=17.2km/L
車両本体価格=417万9000円


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