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レグノシリーズ新型「GR-XII」試乗 摩耗しても静かなタイヤを目指した

2019-4-4 08:00| post: biteme| view: 425| コメント: 0|著者: 文:竹町 昭男/写真:篠原 晃一

摘要: 今回はさらなる低燃費化と摩耗後の静粛性向上に焦点を当てた 「レグノGR」シリーズは、スポーツ系の「ポテンザ」と並び、ブリヂストンのフラッグシップブランドとして38年の長い歴史と人気を持続してきた。ラグジュ ...

レグノシリーズ新型「GR-XII」試乗 摩耗しても静かなタイヤを目指した

今回はさらなる低燃費化と摩耗後の静粛性向上に焦点を当てた

「レグノGR」シリーズは、スポーツ系の「ポテンザ」と並び、ブリヂストンのフラッグシップブランドとして38年の長い歴史と人気を持続してきた。ラグジュアリーサルーンを中心に固定ファンが多い超ロングセラー商品である。最新モデルは3種で構成。ミニバン専用の「GRVII」、軽自動車専用の「GRレッジェーラ」、そして乗用車用の「GR-XI」があり、今回「GR-XII」に生まれ変わった。

GRとは「グレートバランス・レグノ」を意味している。乗り心地、静粛性、エコ、ウエット、ドライ、高速安定性の6項目を高次元でバランスさせることがブランドコンセプト。そして新型は、その都度6項目すべてが同時に向上するわけでなく、技術トレンドと時代のニーズに合った性能が引き上げられる。今回のGR-XIIは、さらなる低燃費化と摩耗後の静粛性向上に焦点を当てて開発された。

実はこのあたりがレグノの面白いところで、新型が出るたびに「今回はどのような性能バランスで仕上げているのか」といった点に興味がわく。剛性の高い走り味は回転方向指定型の最終形、「GR-8000」あたりが頂点だったと記憶している。2007年デビューの「GR-9000」は非対称デザインとサイドブランチ型消音グルーブを初採用。剛性は若干ダウンして快適路線に舵を切った。2011年の「GR-XT」は初めて低燃費タイヤ基準をクリアしたが剛性を落としすぎたイメージ。2015年の「GR-XI」は剛性を向上できるダブルブランチ型消音器を新採用。センターとショルダー部の剛性がアップした。

新採用のシークレットグルーブが摩耗時に効いてくる

そして今回のGR-XIIである。まず低燃費化は、ナノテクノロジーを駆使して開発した2種類のポリマーを採用。転がり抵抗を低減する新ポリマーと、ウエットグリップを引き上げる新ポリマーで、シリカの分散性を向上。シリカ同士が固まって生じるエネルギーロスを抑制した新世代コンパウンドを搭載した。結果として転がり抵抗は14%低減。ラベリング制度の転がり抵抗とウエットグリップは全68サイズ中、AA-bが30サイズとなり、ライバルを超える低燃費化を実現した。

次に摩耗後の静粛性向上。これは縦溝の気柱共鳴音低減を指している。タイヤが関係するクルマのノイズは大きく分けてパターンデザインが原因のパターンノイズ、路面の荒れが原因のロードノイズ、タイヤとホイールの空間から発生する空洞共鳴音、以上の3種がある。パターンノイズは横方向の溝から発生するピッチノイズと、縦方向の溝が発生する気柱共鳴音に分類できる。レグノのピッチノイズはGR-9000以前のモデルから極限まで減少しており、近年の残された課題は縦溝の気柱共鳴音に集中していた。

GR-XIIは旧型と同タイプのダブルブランチ型消音器を継承。2本の主溝の共鳴音を1つの消音器で低減するため、センターブロックの消音器が不要で剛性が向上できる。今回は消音器の断面を鍵穴のように改良。半分より深いところで断面が拡大する「シークレットグルーブ」を新たに採用した。タイヤが減っても消音効果が最適に得られ、気柱共鳴音の抑制がキープできるという。結果として新品時のパターンノイズは5%低減、60%摩耗時のパターンノイズは17%低減した。

新品と摩耗品を実際に比較してみる

効果を実際に確認するため、GR-XIIの新品と60%摩耗品、そしてGR-XIの60%摩耗品を乗り比べた。クルマはトヨタ クラウン ハイブリッド。タイヤの音が聞こえやすい後席に乗車する。まず新品のGR-XII。パターンノイズ、ロードノイズともに静かで気になる点はほぼ皆無だ。次に摩耗後のGR-XII。ノイズがわずかに聞こえやすくなっているが、主溝の気柱共鳴音のような高周波ノイズは抑えられているようだ。

最後に旧型の摩耗品。空中でストローを吸ったときのようなコーッという主溝の気柱共鳴音がわずかに聞こえる。速度が低いこともあって小さな音だが、気になりだすと耳障りに感じるかもしれない。この試乗コースは低速すぎてわかりにくかったが、摩耗後の気柱共鳴音は確かに抑えられていることが確認できた。シークレットグルーブは摩耗時のウエットグリップにも効果が期待できそうだ。

シークレットグルーブは内部が拡大しているためブロック剛性はダウンする。そして新型のコンパウンドは旧型より少しソフトだという。接地形状はショルダー部の接地圧集中を避けるため丸く改良。つまり、この3点はすべて剛性が下がる方向だ。センターブロックはわずかに拡大して剛性を高めているが、トータルではどうなのか。

最もナチュラルなマッチングを示したのはクラウンだった

結論からいえば、一般道と高速道路を試乗した印象では、新型はコンフォート指向といえる。例えば日産 フーガ。純正タイヤでは固めの乗り味だが、245/50R18という純正同サイズの新型レグノを装着すると、ソフトでマイルドな乗り心地に変化する。この変化は好ましい方向のマッチングだ。高速域での素早い操舵時は挙動遅れを少し感じるが、不自然ではない。しっかりした手応えと直進性が良好で走りやすい。

一方、メルセデス E200とのマッチングはどうか。225/55R17という純正同サイズの新型レグノを装着。ドイツ車らしいしっかり感は薄れるが、低速域のゴツゴツ感は大きく減少して乗り心地が良化した。ドイツ車のゴツゴツを嫌うユーザーは少なくない。その場合、ソフトなレグノは良い選択肢になる。

最もナチュラルなマッチングを示したのはクラウンだ。215/55R17という純正同サイズの新型レグノは、走りの違和感が最も小さく、ほどよくソフトで快適。静粛性はすこぶる優秀で、プレミアム感が引き立つ。

ホンダ フィットではエコピアNH100Cとの比較を実施した。サイズは185/60R15。新型レグノはエコピアより路面の当たりがマイルドで、段差のショックも小さく、すべて真綿を1枚追加したかのように上質だ。手応えはしっかり重め。コーナリング時の剛性はエコピアより高く、走りと乗り心地の両面でレベルが向上する。手応えは接地形状が前後に長いイメージで重い。これがレグノか、という重厚感だ。少し慣れが必要かもしれない。

コンパウンドやパターンデザイン、形状まですべて変更した新型の開発は苦難の連続だったと開発責任者は語っていた。パターンノイズ低減や低燃費化だけでなく、ロードノイズも抑制、耐摩耗性なども向上した。マイルドな乗り心地と静粛性を求める場合は、見逃せないニューモデルといえる。


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