C-HRやヴェゼルよりも日本向けなボディサイズドイツもコイツもクルマはいいけど高くて買え~ん! とハズキルーペの渡辺謙ばりに怒りたくなる最近の欧州プレミアム。みんなそんなにサイフにも心にも余裕ないってば。 そしたらひさびさニッポンど真ん中でどストレート! 本気で欲しくなるクルマに出会ってしまったぜ。それこそが先日スペイン・マヨルカ島で乗ってきた「VW Tクロス(T-Cross)」よ。 ベースは日本でもお馴染み定番コンパクトハッチの「VW ポロ」で、新世代プラットフォームMQBを共有。その素性だけでもいい匂いプンプンなのに実際にスタイル、サイズ、走りと確認するに従い、これって日本ベストチョイス! もしや現行ポロよりいいんじゃ!? って出来映え。むろん買う買わないは年末か来年頭に分かる日本導入価格次第なのであるが。 まずはボディサイズが感涙モノ。イマドキ、日本ベストセラーSUVの「トヨタ C-HR」でも全長×全幅×全高が4360×1795×1550mm、次点「ホンダ ヴェゼル」でも4330×1770×1605mmもある時代。なのにTクロスは4108×1760×1584mm! ぶっちゃけどれよりも短く狭くて高さ同等。「BMW 3シリーズ」や「VW ティグアン」など日本でも走る定番カーがどんどんデカくなる欧州勢にあって信じられないサイズ感。 背景には世界中で激化するSUV戦争があって、特に欧州ではBセグメントと呼ばれるゴルフより小さいサイズのSUVが続出。日本にはほぼ入ってないものの、「ルノー キャプチャー」「オペル クロスランドX」「キア ストニック」「ヒュンダイ コナ」などが全長4.1m台で凌ぎを削っているのだ。 後席にも大人が座れる広さと余裕のトランク容量果たしてそのSUVバトル結果、極まったのが見た目やサイズからは想像できないユーティリティだ。Tクロスにせよ、まず自らのSUVファミリーのメリットであり、エッセンスを十分生かしていて見た目はまんま兄貴分の「トゥアレグ」であり「ティグアン」。ほどよい角張りとバランスの良さもあってとても全長4.1mには見えない存在感を発揮。ちなみにフロントのLEDヘッドライトはオプションでリアのLEDテールライトは標準。 それでいてビックリするのは予想を裏切る室内の広さ。効率重視のMQBプラットフォームもあってホイールベースは2551mmと長く、身長176cmの小沢が前後シートに普通に座れる。 同時にこの状態でラゲッジ容量は385Lと現行ゴルフより広いだけでなく、14cmもスライドするリアシートを前に出し、ラゲッジ床を10cmほど下げるとリアシートを畳まずとも容量が455Lに拡大! 秘密は全体に背もたれを立てアップライトに座らせる前後シートポジションにあり、ちなみにオプションのbeatsサウンドシステムを付けるとスピーカーが邪魔で荷室フロアが下げられないのは要注意。 一方、コネクティビティ性能もなかなかでメルセデスのように喋る機能はないものの、オプションの8インチタッチスクリーンとフルデジタルメーターのアクティブインフォディスプレイを付けると、ネットを通じて目的地等の検索が行えるVWカーネットが使え、そのほか最大4つのUSBポートやアンビエントライトも装着可能。 またブルートゥースでスマホと繋げて情報のやり取りをする新サービスのフォルクスワーゲン コネクトも年内には日本に導入され、Tクロスにも搭載される予定だ。 日本で300万円切れば国産SUVといい勝負になる走りも印象的で、ハンドリング、乗り心地、加速のキレともにベースになったポロよりいいんじゃないの? って出来。基本となるボディ剛性はバッチリ。ステアリングフィールや乗り心地は兄貴分のゴルフより軽くシャープで、今回その味わいがポロより一段しなやかになった感じ。 さらに特長的なのは、これまた日本ジャストサイズのパワートレインで現状ポロに搭載済みの1L直3ターボ+7速DSGが入る予定。スペックはピークパワー115psと普通で、ハイブリッド機能もないが、2000rpmで最大トルクを発揮する効率的設定と、低回転からダイレクトに繋がる7速DSGのおかげで出足から結構活発。 3気筒だけに回すと多少濁った音も出ますが、パワーはなかなかで燃費も良好。実際、欧州走行モードでのカタログ燃費は4.9L/100km=20km/L強。日本のハイブリッドSUVにこそ負けるが、ガソリンクロスオーバーとしては悪くないレベル。 先進安全機能も盛り沢山で、ポロ譲りの歩行者検知機能、シティエマージェンシーブレーキ付きフロントアシストを標準で備えた上、ポロにもない車線逸脱警告システムのレーンアシストのほか、ヒルスタートアシスト、ブラインドスポットディテクションなどをオプション装着可能。 いよいよ最後に素晴らしいのはお値段で現地欧州では1万7975ユーロ(約230万円)スタート。むろんコイツは1.0Lターボの低出力仕様で、ギアボックスも5MT。コレをハイパワーエンジン&7速DSGにし、先進安全もフル装備にすると値段もどんどんハネ上がっていくが、それでもアンダー300万円は可能なはず。 このオシャレ度、ビックリする使い勝手に、効率的かつ低燃費のパワートレインと先進安全機能を付けてこのお値段ならば、おそらく日本製SUVとのガチンコ勝負も可能でしょ? という。 ってなわけでキモは装備とお値段。VGJの担当者様、是非とも頑張っておくんなましよ! スペック【 Tクロス 1.0TSI 115ps 】 |
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