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脱ランフラットを望みたいが新型BMW 3シリーズはもう先代には戻れないほど大幅な進化を遂げた ...

2019-3-13 16:25| post: biteme| view: 367| コメント: 0|著者: 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹

摘要: 新型3シリーズは内外装ともにようやく大きな変化を果たした ひと転がりしたタイヤから実にスッキリと軽い走りが生まれたことが伝わり、たった数十メートル走っただけで先代とは比べものにならない静粛性の高さが伝わ ...

脱ランフラットを望みたいが新型BMW 3シリーズはもう先代には戻れないほど大幅な進化を遂げた

新型3シリーズは内外装ともにようやく大きな変化を果たした

ひと転がりしたタイヤから実にスッキリと軽い走りが生まれたことが伝わり、たった数十メートル走っただけで先代とは比べものにならない静粛性の高さが伝わってくる。それと同時に僕は「やはり新たな世代のクルマは走りの質が飛躍的に高い」と改めて感じた。

7年ぶりにフルモデルチェンジを果たして、7代目となる新型BMW3シリーズはそれほどまでに進化していた。BMW3シリーズのようなメジャー級のモデルでは、フルモデルチェンジに際し賛否両論、様々な意見が生まれる風潮があるが、僕は実際に見て触れて乗ってみて、率直に「もう先代には戻れない」と感じた。つまりあらゆる部分が良くなっていたし、現代のこのクラスのサルーンに相応しい内容を備えていたからだ。

そうした中で大きいのは、内外装ともにようやく「大きな変化を感じる」ものになったデザインだ。BMWはメルセデス・ベンツやアウディといったライバルと比べると、不思議とデザインの変化が感じにくいブランドで、先代(6代目F30)と先々代(5代目E90)を見比べると確かにデザインは異なるし進化もしているが、感覚的には大きな変化を感じなかった。シンプルなラインでミニマルな構成の5、6代目は、インテリアにおいても実用性の高さや上質さはあるものの、華やかさに欠けていたのだ。

そうしたテイストが新型では「大きく変化した」と感じる。これはとても重要なことだろう。なぜならばこのクラスはかつてこそBMW3シリーズが頂点に君臨していたが、2007年以降はメルセデス・ベンツCクラスにその座を追い落とされ、差をつけられてきた経緯があるから。そしてその理由の一番に、Cクラスが分かりやすく魅力的なデザインを展開してきた、という背景があるからだ。

かつては年配のクルマというイメージが強かったCクラスだが、2007年に登場した先代モデルのW204で、大きなスリーポインテッドスターをグリル内に収めるスポーツグリルを用意して、実に分かりやすいスポーツセダンへと生まれ変わった。そしてこのモデルが大いに受けて、Cクラスは3シリーズを抜き去りこのクラスの頂点に位置する人気モデルへと一瞬で上り詰めたのだ。さらにCクラスは2014年に登場した現行のW205でも、新世代デザインを展開し人気を保ち続けた。タイミングが悪いことに3シリーズは、先々代、先代とその数年後に登場したCクラスの後塵を拝することになったわけだ。

FRのスポーティさとライバルを逆転し引き離す先進装備を併せ持つ

しかしながら今回、互いのモデルチェンジ年のわずかなズレによって、G20と呼ばれるこの新型3シリーズは、現行Cクラスを古く感じさせるようなタイミングで登場した。事実、現行Cクラスは今後2~3年にフルモデルチェンジはないはずで、その間に3シリーズは様々に新たなバリエーションを加えていくのだから、対比として新しく魅力的に見えるはず。そう考えると、ようやく逆転のチャンスが回ってきたのではないか? とも予測できるのだ。

今回新型3シリーズのデザインは大きな変化をともなって我々の前に提示された。顔つきからボディサイドに至るまで、先代とは全く異なるテイストで、分かりやすいデザインとなった。フロントマスクはこれまでより遥かに押しが強く、かつキドニーグリルが一つのパーツとして表現される、通称「モノキドニー」となった。またヘッドライトなども、レンズに切り欠きを入れてアグレッシブな表情を構築している。加えてフロントから始まりボディサイドへ抜けていくキャラクターラインなども、筋肉質な表現とした。

一方で3シリーズのアイコンともいえる、リアのサイドウインドが駆け上がるホフマイスターキンクは控えめな表現とされた上に、ボディ側にサインドウインドの後端が食い込むようなデザインになった。こうしてエクステリアはあらゆる部分が一新したが、さすがだなと感じるのはサイドからのフォルムはやはりFRのスポーツセダンである3シリーズらしい、いかにも走りが良さそうなフォルムを継承していることだ。

一方でインテリアもこれまで以上に派手さと高質感が増して、CクラスやA4としっかり戦えて、さらに2台を引き離す先進性を備えた内容に大きく進化した。特に印象的なのはトレンドともいえる巨大なフル液晶のメーターパネルで、走行モードによる表示内容の切り替えはもちろん、速度計と回転計の間にナビゲーションマップの表示を可能にするなど、ライバルと比べて見劣りがしないものになった。

さらに上級の7シリーズや5シリーズに採用されるジェスチャーコントロールに加え、音声対話によるアシスタント機能「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」も採用し、一気にクラスの中で最も充実した内容になったといえるだろう。

BMWらしいスポーティなエンジンに高剛性ボディが走りに好影響

今回試乗したモデルは現行ラインナップの中ではトップに位置付けられる330iのMスポーツ。今回の3シリーズでは日本専用チューニングが施された320iがラインナップされていることが話題だが、残念ながらこのモデルはまだ広報車が用意されていなかった。330iは2.0L直列4気筒ターボ・エンジンを搭載しており、最高出力は258ps、最大トルクは400Nmを発生する。そして8速ATを介して後輪を駆動する。

走り出してまず印象的なのは、やはりエンジン回転が滑らかでサウンドもスポーティというBMWらしい部分が新型でも感じられるところ。最近のターボ・エンジンはフラットトルクで回転にドラマチックな感覚が薄い一方、低回転からのトルクの太さと多段トランスミッションの知的な変速で、高回転まで回さずとも速度がのっていく特性となっている。それだけに回転を高めて加速するという味わいはなくなったが、さほど回転が上がらずともエンジン回転の滑らかさそのものは感じられるし、作り込まれたサウンドを届けてくれる。ライバルであるCクラスのエンジンは実用性重視で気持ちよさを生み出すような演出はなく、このあたりは3シリーズが差をつけている部分だろう。

258ps/400Nmを発生するだけに、1630kgのボディは軽々と動く印象。また新世代のアーキテクチャを採用していることもあって、ボディのしっかり感が極めて高く感じられるのも特徴だ。またボディ骨格が新しいからか路面からの振動や低周波のノイズもカットされており、室内の高い静粛性にも貢献している印象を受ける。また先代に比べて55kgもダイエットしたこともあって、ボディにはカッチリとした剛性を感じるのに、全体的にボディが軽く感じる走りを生み出している。

新世代シャシーの優れたハンドリングを18インチでも試したい

ただし乗り心地に関しては、Mスポーツだけに手放しで快適とはいえない。サスペンションの設定が基本的にスポーティな上に、試乗車に装着されていたタイヤはオプションの19インチだったため、バネ下の動きとして不利になる。加えてBMWはランフラットタイヤを標準装着するので、路面の変化が伝わってくる。足回りが引き締まったスポーティな魅力を感じる一方で、段差や継ぎ目での入力は強い。それがどのくらいのレベルかといえば、CクラスのAMGラインよりも確実にハードな印象だ。このためせっかくの新世代アーキテクチャも実力が100%引き出されているとは言い難い。

とはいえシャシーの実力は新世代モデルらしくとても高いことに間違いはない。だから期待できるのは、今後試乗できるだろうMスポーツではない18インチ程度のタイヤを装着した320iだろう。さらにいえば、サスペンションがノーマルかつ18インチの非ランフラットタイヤならば、Cクラスを大きく引き離す乗り心地の良さと、スポーティなハンドリングが両立できるだろう…と想像できるシャシーがそこにはあった。今後加わってくるだろう別グレードの試乗も楽しみだ。

そうしたシャシーだけに、ハンドリングは実に優れたものであり、ここも先代やライバルを大きく引き離す感覚があった。特に軽いのにしっかりと芯のあるハンドルは、操舵フィールは相変わらず素晴らしい精緻さとスッキリ感を両立した上で高い情報伝達性を備えており、確実に他を凌ぐのだ。さらにコーナリングしていくと、これまで以上にカーブを軽やかに駆け抜ける印象。言うならば、これまでは頑張って踏ん張って駆け抜けていたコーナーを、新型は涼しい顔をして余裕で駆け抜けていくような、そんなスッキリとした身のこなしを実現しているハンドリングが印象的で、この辺りでもCクラスやA4を凌駕していた。

実際、シートに座って走らせた時には、これまで以上に室内もボディもワイドになった感覚もあり、トレッド間も幅広になった乗り味を感じさせるのだが、それとは裏腹にハンドリングは先代以上にコンパクトなクルマを走らせているような感覚があり、なおかつボディが実際より軽くなったように感じる感覚もあるのだから不思議だ。

だからエクステリアを見て、大きくなったと感じる人にお伝えしておきたいのは、乗ったら確実にこれまでよりもコンパクトで軽快(に感じる)なハンドリングが実現されている、ということだ。ちなみに全幅はついに1825mmとなったが、これもライバル比ではさほど大きな数字ではなく、1810mmのCクラスと併せてこのクラスではナローな部類に入る。それに実際の取り回しに関しては、大きさを気にするレベルではないので、物理的に車庫に入らないという部分以外では、この全幅に関しては心配も少ないはずだ。

新型3シリーズはライバルを逆転するだけの可能性を持っている

まとめると、見て触れて乗ってみて、まさに「もう先代には戻れない」仕上がりの良さだったといえる。特に走る、曲がる、止まるに関しては、やはりBMWならでは、3シリーズならでは、を強く確信できる良さが存分に感じられた。

一方で気になったのは、Mスポーツであるがゆえの乗り心地の荒さ。これだけ高剛性になってサスペンションも極めて優れた動きが可能なのに、オプションとなる19インチのランフラットの硬さから来る低質な入力は返す返す残念な部分。おそらくランフラットでないだけで、19インチでも相当に優れた乗り心地を実現し、それがそもそものMスポーツならではのサスペンションセッティングと相まって、スポーティなハンドリングとの見事なハーモニーを味わわせてくれるはずだ。

そして今後試乗が叶うだろう18インチサイズを装着した320iなどならば、走りにはさらに高い評価を与えることになると予測できる。もっともそれでもランフラットでなければもっと…というエクスキューズがつくのだろうが…。それにしてもライバルCクラスもランフラットをやめたし、そもそもBMWでもMモデルはフィーリングを追求してランフラットを採用していない。それに日本はアメリカ等と違って、パンクしてもサバイバルするような状況に陥るようなインフラ空白地帯も少ない。そう考えると僕としては、日本に導入するBMWのノーマルモデルは非ランフラットタイヤを望みたい。いうならば、せっかくの美味しい料理が盛られている器や食器のせいで上手く味わえていない…的なものを覚えるのだ。

それはさておき、オーバーオールではやはり圧倒的な仕上がりだった新型3シリーズ。このモデルによって最大のライバルCクラスには確実に迫ることができるはず。そして場合によっては逆転もあるか? とも思える。果たしてこの新型3シリーズの売り上げがどう推移していくかも含めてウォッチしていきたいところだ。

スペック

【 330i Mスポーツ 】
全長×全幅×全高=4715×1825×1430mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=1630kg
駆動方式=FR(後輪駆動)
エンジン=2.0L 直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボ
最高出力=258ps(190kW)/5000rpm
最大トルク=400Nm/1550-4400rpm
トランスミッション=8速トルコンAT
使用燃料=プレミアムガソリン
タイヤサイズ:前:225/45R18 後:255/40R18
※試乗車はオプションを装着(前:225/40R19 後:255/35R19)
最小回転半径=5.3m
価格=632万円


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