パスワード再発行
 立即注册
検索

C5エアクロスは昔のシトロエンらしい「ゆるフワ」な走りを最新SUVで再現した確信犯だった ...

2019-4-24 07:00| post: biteme| view: 297| コメント: 0|著者: 文:南陽 一浩/写真:望月 浩彦

摘要: 欧州では国産ミドルクラスSUVもライバル シトロエンといえば超個性的で、難解で鳴るフランス車の中でもっともヘソ曲がり。そんな風に身構える必要があったのは昔の話で、今やすっかりポップで人懐っこく、ファミリー ...

C5エアクロスは昔のシトロエンらしい「ゆるフワ」な走りを最新SUVで再現した確信犯だった

欧州では国産ミドルクラスSUVもライバル

シトロエンといえば超個性的で、難解で鳴るフランス車の中でもっともヘソ曲がり。そんな風に身構える必要があったのは昔の話で、今やすっかりポップで人懐っこく、ファミリーでフツーに乗れる一台になった。それでいて、ビッグ・シトロエンに求めるのは柔らかな乗り味から醸し出される究極の粘り腰一択という、昔からのハイドロ・サスペンション信者にも、納得の一台になっていた。今夏より日本市場にお目見えする、「シトロエン C5 エアクロス」のことだ。

「C5」というすでに生産が終了したDセグ・サルーンとネーミングの上では横並びとはいえ、車格としては欧州CセグメントSUVにあたる。日本では今や7人乗り仕様のみとなった、「ピカソ」あらため「グランド C4 スペースツアラー」に対し、微妙にナナメ上を行きつつ5人乗りで棲み分けつつ、でもミニバンより人気の高いSUVとして代替需要も迫る、そんな社内ラインナップ事情も見える。ただしベンチマークとされたであろう競合車種は、欧州市場で初代・2代目とも大ヒットした「日産 キャシュカイ」(「デュアリス」、続いて「エクストレイル」)である以上、日本市場では「マツダ CX-5」や「ハリアー」辺りともカチ合うのだろう。

サイズは全長4500mmとそんなに長くないが、全幅が1859mmでボンネットが高くフロントマスクも大きいため、実車を目の前にするとかなりボリューム感がある。それでもいかつさを感じさせないデザインは、近頃の国産車は無論、輸入車を含めても珍しい類といえる。ちなみにラゲッジレール含む全高は1689mm。ホイールベースは2730mmと、同じEMP2プラットフォームを共有している同門の「プジョー 3008」よりも55mm長く、7人乗りの「5008」より110mm短い。全幅の広さは取り回しでは心配のタネかもしれないが、車内は驚くようなルーミーさとなっていた。

中央も快適な3人掛け後席がフランス車らしい

ダッシュボードの雰囲気は、明らかに「C4 カクタス」以降の世代に連なるものがある。日本でもヒット作となった「C3」で見られた、ヴィンテージのスーツケースに着想を得たデザインで、TEPレザーという人工皮革によるグレーの落ち着きあるツートンが小洒落ている。12.3インチの大型タッチスクリーンに加え、ドライバー中心に必要情報や表示が集められたSUVならではのコクピット感が漂うが、本気の“男っぽい仕事場”というより、そのパロディだからこそお洒落に見える、そんなデザインだ。

加えて特筆すべきは、上級グレードのシートにのみ備わる「アドバンスト・コンフォート・パッケージ」、略してA.C.P.。これはシートのクッション材として使われる高密度ウレタン素材を最適化し、快適性を追求したものだ。軽く沈み込みを伴う柔らかさと、横にズレにくいホールド感は、シトロエンならでは。

前列シートも広々しているが、3人がけ後列シートも手抜きがなく、独立して前後スライドが可能。誰もが平等な権利を主張するフランスっぽさでもあるが、2列目は1/3ずついかようにも畳めるので、580Lから最大1630Lまでアレンジしやすいラゲッジルームは、ミニバン卒業ファミリーにも不満はないだろう。

バイワイヤのシフトレバー脇には、氷雪路など滑りやすい路面での駆動力を最適化しつつヒルディセントコントロールも含む、ダイヤル式のアドバンスドグリップコントロールが備わる。

燃費や力強さはディーゼルモデルが上回る

親指側のボタンでロック解除しながら短いクリック感とともに、Dレンジを選んで走り出す。

今回は下道の制限速度が90km/h、高速道路では130km/hというフランス本国の路上で、1.6Lガソリンのピュアテック 180ps版、そして今夏の日本導入版となる2LディーゼルのブルーHDi 178ps版と、双方を試すことができた。街中を低速で走る際の優しい乗り心地、繊細さという点では、車重がより軽くスプリングレートも低いであろう、前者に軍配が上がる。が、長距離巡航でのどっしり感やリッター17km近い実燃費、峠の登りでの力強さという点では、断然ディーゼルが上手だ。

快適性の素として、先述したA.C.P.以外にも挙げられるのは、ハイドロ―リック・コンプレッション・コントロール(HCC)・ダンパーだ。これは元々ラリーカーの技術で、シトロエンでは90年代の「ZX ラリーレイド」から用い、近年は欧州カヤバと組んで市販モデル向けに共同開発してきた。ルノー・スポールも近年、盛んに採用している通り、ダンパー筒内にもうひとつのダンパーを備えて極限域での減衰力特性を穏やかにするが、シトロエンのそれは縮み側だけでなく伸び側にもHCCを効かせている。要は自由にストロークさせる範囲を最大化した特性なのだ。

以前、サスペンション担当エンジニアのニコラ・ベルランジェ氏から聞いたところでは、スフィア(ガスとオイルを用いたシトロエン独特のスプリング)を用いて「油圧回路」を張り巡らせていた過去のハイドロニューマチックの乗り心地を、ダンパーだけで実現させることが、そもそものアイデアだったという。正規では日本未輸入だったマイチェン後のC4 カクタス以降に採用され、日本ではC5 エアクロスが初となるのだ。

過去のハイドロのような走りが再現された!?

今回、試乗したディーゼルとガソリンともに装着していたのは235/55R18サイズのミシュランのプライマシー3STという、元より静粛性の高いタイヤながら、強烈な横風の吹く春の嵐にも関わらず、煩わしい風切り音やロードノイズがあまり入ってこないことに、舌を巻いた。

エンジンルームを眺めると搭載位置がかなり深く、実際にEMP2ならではの低重心ぶりとスタビリティの高さは失われていない。足回りが柔らかくスムーズに動く分、高速道路上のごく緩いコーナーなどで路面の凹凸を拾ったり強い風に煽られると、軌道が少し乱されることもあるが、ACCをオンにした瞬間の車線内のポジション(右よりを走っていたのか、左よりを走っていたのか)を記憶しつつレーンキープしてくれるので、大きくはみ出すようなことはなかった。緊急ブレーキこそ試さなかったが、レベル2としてADAS関連に特別な癖はなく、安心して使える。

驚異的なのは、街の入り口に設けられたロードバンプを踏み越える時の、アタリの柔らかさ。フラット・ライドというより、上下の不快な突き上げをとにかく丸めた、心地よい揺らぎ感こそが、過去のハイドロニューマチックにも通じるシトロエン・ライドだ。

それでいて峠道で大きめに荷重移動させても、伸び・縮みともテッパンの安定動作と粘り強いロードホールディングによって、滅法飛ばせてしまう。最小回転半径5.4mという小回りの苦手そうなスペックとは裏腹に、ヘアピンのような低速コーナーでもスルリと抜けてしまう身のこなしは、意外過ぎる特技といった体だ。

逆に、街中で道を間違えてUターン、といった状況では車幅をもてあますが、今どきのクルマらしくコーナーセンサーや360度カメラが総動員でヘルプしてくれるので、さして気にはならない。日本では400万円に収まるかどうかだが、車庫事情さえ許せば、攻撃的だったりいかつくなる必要がなく、単なる悪趣味を遠ざけたいファミリーには、理想の選択肢たりうるはずだ。

スペック例

【フレア ブルーHDi 178ps】
全長×全幅×全高=4500mm×1859mm×1689mm
ホイールベース=2730mm
駆動方式=FF
車両重量=1540kg
エンジン=2.0L直列4気筒ディーゼルターボ
最高出力=130kW(178ps)/3750rpm
最大トルク=400Nm/2000rpm
トランスミッション=8速AT
WLTCモード燃費=17.9~20.0km/L
使用燃料=軽油
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=前後:235/55R18(試乗モデル)
価格=約452万円
※英国仕様の参考値


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-3-14 14:49 , Processed in 0.200765 second(s), 17 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部